![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88747566/rectangle_large_type_2_6ce540622f9f3ec0f750eb83a7cac0db.jpeg?width=1200)
環境関係のISOシリーズ
以前、環境、特にCO2の算定やLCA、フットプリントに関するISOについて、ご案内したことがありました。
今回、対象範囲を拡げてアップデートしました。
![](https://assets.st-note.com/img/1665477649744-lG2acaAjSC.png?width=1200)
前回ご案内していたのは、主に算定の方法や算定結果の評価など「要件」に関わるところでした。今回は、増やしたのは、LCAやNet-Zeroを実行に移すための「具体例」や、ESG投資に関する「要求事項」に関わるものです。
なお、ご紹介し損ねていました、ISO14064ファミリー規格の構造や、CFP算定・コミュニケー ションに関する規格の相互関係も示しておきますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1665477141034-V4W8cnXgPp.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1665477448008-lCSZV9Sn2I.png?width=1200)
さて、コーポレートガバナンスコードにおいて、プライム市場上場の要求事項として、TCFD相当の開示が規定されたこともあり、「排出量算定」は事実上マストとなりました。
そのため、プライム市場を選択した企業の約半数が、ようやく算定に着手し、初めてCDPの質問書に回答したようです。他方、これまで毎年CDPに回答していた企業は、次のステージ、Net-Zero目指して動き始めています。
「Race To Zero Campaign」国連が開始し、SBTiがNet-Zero Standardを策定するなど、その機運も高まっているところ。Net-Zeroの認証を受けた日本企業も現れ始めたことは、既にご報告しました。
つまり、「環境先進企業」としては、算定して削減活動を行っているだけでは不十分であり、「Net-Zero」を目指していて当然の状況となっています。
このような背景の下、「Net Zero」や「Carbon neutrality」についての規格作りが進行しています。
余談ですが、ですので、今後は「カーボンニュートラル」ではなく「カーボンニュートラリティ」と呼称することが標準になると思われます。
ESG投資については、カーボン・クレジットと同じくらい、「ウォッシュ」批判されることも多くなっていますね。さらに、ブームの波に乗り市場が拡大していたところ、急減速してきています。
米国の急速な利上げや、ロシアによるウクライナ侵攻、次々と現れて猛威を振るう、新型コロナウイルスの変異株などの影響を受け、世界的な株安がESG投資を襲っています。
まぁ、影響を受けているのはESG投資だけには限りませんが、訪日外国人と同じように、バブルであればあるほど、山が高ければ高いほど、谷が深いのも真実。
ということで、「グリーンファイナンスに関してもISOあるの?」という質問も受けたので、追加してみました。
「カーボンニュートラリティ」と同様、「サスティナブルファイナンス」についても標準化が検討されているようです。
件の、カーボン・クレジットも、ISOではありませんが、その品質や使い方についての標準的なルールが年内にもファイナライズされますから、来年以降は、安心して投資ができる環境が構築されそうですね。
なお、算定に当たっては、もちろん、ISO以外にも、ボランタリーなルールや、国連管理下のルールも存在します。
目的によって使い分けることになるかと思いますが、担当することになった場合には、是非とも原文に当たってみて下さい。最近は、翻訳ソフトが優秀ですから、日本語訳がリリースされていなくても、さほどハードルは高くありません。
このnoteでも、折に触れ、噛み砕いた説明はしていきますので、フォローして頂けますと幸いです。
いいなと思ったら応援しよう!
![園田隆克@GHG削減サポーター](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68962323/profile_1d66a4f6c06e6873abd9309a5d3f4220.png?width=600&crop=1:1,smart)