IFRS S1 S2 2023年Q2末にリリースへ
22年3月31日にドラフトが公開され、22年7月29日までパブコメ実施していた、ISSBの【IFRS S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」(S1基準案)】及び【IFRS S2号「気候関連開示」(S2基準案)】
当初は、22年の年末までにファイナライズされ、23年早々に公開予定だったところ、多数のフィードバックが寄せられたことから、後ろ倒しされておりました。
6月頃かと言われていましたが、「第2四半期末」で決定となったようです。
ここにおける「投票」とは、プロジェクト文書が正確に記述されており、理事会の決定を正確に反映していることを確認するための起案、レビュー、承認プロセスのこと。まぁ、理事一人一人における「推敲」作業ですね。
なので、「投票プロセスに入ることを全会一致で承認」したということは、ファイナライズ、最終決定されたと言うこと。議会で言うところの「採択」と同じで「儀式」だと思っています。
さて、プレスリリースにはいくつかの決定事項が記載されていました。
この中で着目すべきは、「S1に記載が無い場合はESRSを準用する」ことを明確にしたことだと思います。
これまで、「S2に記載が無い場合はSASBを準用する」ことは明らかにされていましたが、こちらは出自を辿れば当然でした。
そもそも、ISSBの産業別開示要求はSASBが母体となっており、かつ、SASBのメンバーがごっそりISSBに移籍してきていたのですし。
しかしながら、ESRSでは話が別です。CSRDという「法的開示」とISSBという「自主的開示」が同居するようなものでしょうか。
ESRSは欧州のEFRAGが定めるCSRDが要求する開示項目の詳細を定める基準書なのですから。
とはいえ、個人的には驚きに当たらず。
以前、noteでご案内していたように、歩み寄りはありました。
ルールが一本化される。嬉しいじゃないですか。
また、S2 気候関連開示に加え、将来の規格設定の優先順位が検討されています。S3、S4となるかは不明ですが、サステナビリティに関するその他の開示基準も、2023年第2四半期から加速します。
こちらについても、順次ご案内していきたいと思います。
さぁ、ルールは決定しました。
24年1月から適用されます。
様子見は終わりです。
速やかに着手したいですね。
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