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見つけた|詩

ワンルームのアパートと
少し大きな家に挟まれた
広い道
車はほとんど通らない
気がつくと私は
その中にいた

私の家から
直線距離で1kmくらい
袋小路ではなく
普通に繋がっている
何も特別とは
思わないだろう

夕暮れ時
少し肌寒いから
季節は秋だ
西の空は
まだオレンジ色に
群れる羊雲を
焼き付けるみたいに照らしている

誰もいない
誰も
私はそこで
何かを忘れた
それに
気づいたけど
何を忘れたのか
ほとんど
見ないふりをしている

君がしてくれたんだね
目隠しを

音のない風景
遠足の帰り道
足りない言葉
全てはそこにある
僕は見つけた

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