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詩 散文集

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#現代詩

Questions|詩

かけ離れた名前を しっかり殺して詰め込んで 夜が 君を 全てを盗む頃に 長く続く緩やかな坂…

11

夏休み|詩

モペットのペダルを 1.2.3 踏みつけて通り過ぎ いつかの過去も課題も 忘れ去って図書館に 君に…

10

夜あけ前|詩

アルコール越しに 眠って起きて 午前3時 みんな寝静まっているから こんな時間に起きて 私は本…

なつかしい|詩

なつかしい 声  光で散って もうどこにもない 言葉もなく 意思もない だんだん芯だけになっ…

背景|詩

さざめく記憶の海景曇下 君の姿はいつしか消え その実感だけが降り積もる

久しぶり|詩

久しぶりの街は 10日たてば当たり前で 新しくなった仕事は通勤で すでにあたり前になってしま…

きになる|自由律

きになると 君が言う 気になると 僕は思う

「また、やろう」|詩

「また、やろう」by sea my past 落ちる砂浜も 最後の言葉も ビキニ・ガール 届かない 止めて…

「世界のどこか」|詩

「世界のどこか」 抜け出せないベッドのなかで 迷い続けいている 外は平和なんだ 僕は冷たい…

「坂道」|詩

「坂道」 急な坂道 松風通って5月 僕はまた宙返り 思い出のプールサイド 裸足の冷たさ ぬく…

「15」|詩

私の過去と あなたの 15歳が 重なる 千年 波は寄せる このまま ねえ ねえ 黙ってい…

「キス」|詩

「キス」 僕は目を閉じて 目を閉じると 世界は暗転して あらゆるところで火の手が 上がってい…

sleep|詩

「sleep」 土の中の 君の声は やがて海に 吸い込まれた 答えて 答えて 本当さ 雪の中の…

戻った

「戻った」 久しぶりに電話をかけてみる 昼さがりに 君の部屋のカーテンは揺れている ずっとなめらかな南風に 久しぶりに君に電話をかけてみる 日差しの降り注ぐあの部屋で 君が赤い受話器を取るのを 僕は考えている ボタンダウンで外に出た ゴム底の感触を確かめて 大きく息を吸い込んでみる 戻ってきたんだと僕は思う 戻ってきたんだ