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詩 散文集

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#詩

あなたにはわかるだろうか とおい引き潮の砂の一粒を おおう天幕のその外側を すべての目覚め…

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無い

薄い水面で溺れている 解決策はいつもある 月よナイフを研ぎ澄まし 砂漠の眠りを躊躇いつつ …

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その旗を振って/詩

暗い水面が映す 暗い心は モノクロームの夢で 僕らを包んで 黄昏の彼方に 運び去ってしまう 神…

時間が来て/詩

規制とかきたいやら うるさいな 冷静さ 本当だよ ペットボトルのミルクティーの そこに溜まっ…

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テル|詩

一人離島の丘から 光り輝く3つの日の入りを見た 君に衛星電話をかけながら

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Questions|詩

かけ離れた名前を しっかり殺して詰め込んで 夜が 君を 全てを盗む頃に 長く続く緩やかな坂…

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プロローグ|詩

誰もいない真夜中のグラウンドの 朝礼台に寝そべって 僕ら3人はじっと流星群を見上げていた 一面が 一瞬明るくなるような 一際大きな流星が 充分すぎる時間を持って 僕らの目の前に現れた時 僕らは確かに何かを強く願ったんだ 潮を含んだ ゆるい風が 松の葉を揺らし 僕らの脇を通り抜ける頃 時間と空間が緩やかに だけどはっきりと あるべき仕組みを取り戻した時 僕らはまた元いたところに戻された それから 重く薄い暗いベールをいくつもくぐり抜け 在り得ない物語にも足を踏み入れた 選

SUMMER WARS|詩

課題図書を投げ出して1998 畳の上ゴロゴロ いいな  どっか 遠く 波音 聴こえる祭囃子が こ…

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タッチ|詩

その部屋からは中くらいの川を挟んで 遮るものがなく公園が見えた 公園では土日になると 野球…

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やがて飛行機に乗る|詩

会わなくなり 意味は去り 何れ遠くの風のように 退屈 嘘 かき集めてただけなのに 曲がる3…

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明けの宵|詩

明けの夜の鳥が 青をすくよ 声は やがて消えるよ 君の片腕がするりと はるか遠くの氷山 横た…

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15|詩

私の過去と あなたの 15歳が 重なる 千年 波は寄せる ねえ ねえ ねえ 黙ってよう 月の窓辺…

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見つけた|詩

ワンルームのアパートと 少し大きな家に挟まれた 広い道 車はほとんど通らない 気がつくと私は…

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リピート|散文

「そこで何をしてるの?」    その言葉が福音のようなものだったと気づくのはずっと後のことだった。 物事は絶えず流転して見える。そしてとどまって、空っぽで混沌として絡まり合い、無機と有機が織りなしている。    その時、その事を見るために僕の肌は遠くの反響に反応するように粟立ち、目には涙さえ浮かぶ。何度も何度でも。僕は一つの燕になったように感じる。それはいつだって素早く速やかに君へと向かう。    僕は黙って空を見上げる。コンクリートの壁と壁の間に馬鹿みたいに真っ青な空がその