日本に人種差別はない?〜NIKEの新CMの反響と効果〜
NIKEの新CMについて
11月28日に公開された人気スポーツブランド、NIKEのコマーシャルが大きな反響を呼んでいます。このCMに感動したと感じたと肯定的な意見を持つ人や日本人を悪者にしたと感じ批判している人もいます。今回の投稿ではこのCMについて私の個人的な意見をシェアしていきます。
このCMは人種差別やいじめを受けている3人の在日外国人高校生サッカープレイヤー達が「自分は浮いてるんじゃないか」「ここにいちゃダメなの?」などの悩みを抱えながらもサッカーを通してつながり合い、困難へ立ち向かうというストーリーです。
こちらが実際のCMです。
実際のCM
ネット上の様々な反応
しかし、このCMの公開後ネット上で様々な反響を呼んでいます。このコマーシャルを見て「日本における人種差別問題について知る事ができた」「このようなマイノリティの問題に寄り添っていて感動した」のような肯定的な意見も多く見られたのに対して、「日本人がいじめると決めつけている」「日本人を悪者扱いしている」「クラスに1、2人在日外国人がいるけど人種差別は起こっていない」「日本に人種差別はない」など批判的な意見も多く見られます。
ここからは私の個人的意見なので、ぜひ参考程度に見ていただき「こんな見方もあるのか」となどでも思っていただけたら嬉しいです。
個人的な意見
私はこのコマーシャルを見てとても感動しました。NIKEのような大企業がこのような社会問題について取り組んでいるのがとても良かったなと思います。またそれぞれの在日外国人が経験している人種差別的ないじめもリアルな実体験を基に作られていると言う事で、このような問題にスポットライトを当てる事ができたと思います。実際に多くの人が見るコマーシャルというプラットフォームを利用して企業達が率先的に社会問題について取り組む事で、多くの人に影響を与える事ができたのではないかと思います。
私も海外に在住経験があり、海外で日本との文化の差がゆえに揶揄われた事もあります。(全員がそのような経験をしたとは言っていません。あくまでも個人的な体験です)。このような人種差別は世界どこでも起こりうる問題であり、実はあまり(特に日本では)認識されてない問題の一つであります。
批判コメントの中には「クラスに1人や2人在日外国人いるけど、そんな差別などは起きていない」という声がありました。このコメントを見た時に私は少しおかしいなと思ってしまいました。もしその人からすると差別は起きてないと思っていても、本当に起きているかどうかなどは本人にしか分からないはずです。日本人側の視点から見てただの冗談はもしかしたらその人にとったら軽蔑されていると感じているかもしれません。特に何も言って無くても、校則だったり社会的圧力などに悩む人は少なくないという事です。
またこのCMの批判的コメントとして「日本人がいじめると決めつけている」「在日外国人がいじめることもある」「日本では人種差別が起きていない。勝手に決めつけている」という意見もありました。確かにこのCMでは日本人がいじめているという様子がありましたが、このCMのフォーカスは在日外国人(全員ではない)が受けている差別を社会に認知させるのが目的であり、誰が誰をいじめているという問題では無いと思います。基本的に日本は単一民族である事もあり、他の文化が持っている価値観の違いや同調圧力になぜ従えないのかを理解していない人が多いと思います。また、もし実際にこのような差別が身の回りに起きていなければ、自分はこのような問題を理解していると思えばいいだけでNIKEを叩くよう必要性などは無いのです。
今回は長めの投稿となりましたが、少しでもこのCMを見て問題認識をしてもらう事が大切だと思います。この投稿はあくまでも個人の意見などで一意見として見ていただけると嬉しいです。
参考文献:
https://www.youtube.com/watch?v=G02u6sN_sRc
tetsuyatamaki. 「ナイキが新CM『動かしつづける。自分を。未来を。』を公開」. ELEMINIST, https://eleminist.com/article/828. 参照 2020年12月4日.
ナイキCMに「感動した」「日本人を差別主義者の悪者にしてる」賛否両論。実体験ストーリーの説明伝わらず(篠原修司) - 個人 - Yahoo!ニュース. https://news.yahoo.co.jp/byline/shinoharashuji/20201201-00210363/. 参照 2020年12月4日.
人種差別を真っ向から描いたナイキのCMは、なぜ作られたか|遠藤 結万|note. https://note.com/yumaendo/n/ne47e10c9dbc2. 参照 2020年12月4日.