消火栓 @ 22年ぶりのヒューストン 20240626

画像1 夜の街は静かで、どこか優しい。歩道の端に立つ消火栓の青と、信号のブルーが夜の闇に浮かび上がる。どちらも人工物なのに、その色が街の風景に溶け込み、静けさに寄り添っているように見えた。22年前、この街を離れる時の記憶はぼんやりとしている。ただ、未来を描くことに必死だった若い自分の姿だけが思い出される。そして今、消火栓の青を眺めながら、ようやく振り返る余裕を持てた自分に気づく。信号が青に変わり、夜の街にまた小さな動きが生まれる。変わったもの、変わらないもの。静かな夜に、私はそっと過去と現在をつなぎ合わせていた。

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