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#1 「証券分析」読書会
■履修範囲
序文 最近の出来事が意味するもの
第一部 1〜5章
第1章 証券分析の役割と本質的価値
第2章 証券分析の数量的要因と質的要因
第3章 情報源
第4章 投資と投機
第5章 証券の分類
●新しい気づき
本書によると、
投資適格の債権や優先株は投資の
カテゴリーに入るが
普通株は入らない。
現在は何でもかんでも投資という
言葉で商品を買わそうとする
胡散臭い詐欺師、営業マンで
溢れている。
本書の定義の「投資と投機」の
文書は机に貼って肝に銘じたい
また本書では時価総額の大きい
株を買い、低い株を空売りという
アイデアが書かれているが
現在も通用するだろうか?
ダウの負け犬戦略にはならないだろうか?
■読み合わせ内容
序文 最近の出来事が意味するもの
節度を守った投資なら普通株は
有効な投資になりうるが
投資スタンスを守る投資家は
極めて少ない。
債権投資二つの安全性
①その企業の本来的な安全性と安定性
②長期の好業績と揮発債権を十分に
償還できるほどの収益力と安全余裕率
・普通株の性質は人間の性質について
多くのことを表す
・資金調達が過熱すると
投資適格な証券は不足する傾向にある
・元本の価値はインカムゲインで
決まるという昔からの厳しい基準を
適用することを忘れがちである
株価は売り手と買い手の様々な感情
を映したものになった
第一部 1〜5章
第1章 証券分析の役割と本質的価値
分析とは入手可能な事実を詳細に
検討し確立された原則と有効な理論
に従ってそこからある種の結論を
引き出すこと
分析を有効にさせる合理的な環境と
それを支える安定した価値という
ものもまた不可欠
・企業の平均的な収益力や
市場価格はその正味資産の簿価を
そのまま反映したものではない
・収益力という概念もその
企業の期待収益率を表す
・証券分析では大雑把な数字を
求めるだけで十分
・証券アナリストの有効な役割を妨げるもの
①不十分または不正確なデータ
実は隠蔽は多い
②将来の不確実さ
③不合理な市場の動き
・過去のデータは大雑把な
手がかりと考える
・おカネを儲けるひとつの簡単な方法は
時価総額の最も大きい普通株を買うと
同時に、時価総額の最も小さい株を
売ることである
・4つの基本的要因
①選択する証券
②購入価格
③投資時期
④投資家
・二つの原則
①初心者向けの原則
二流企業の証券に絶対におカネを
投じてはならない
②プロの原則
すべての証券はある値段では安い
かもしれないが、別の値段になれば
高くもなる
第2章 証券分析の数量的要因と質的要因
数量的要因とは主に当該企業の統計データ
質的要因はその企業の特質に関するもので
それには産業界における地位
物理的・地理的および営業的な特徴
経営陣の能力などのほか
その企業・業界および経済界全体の
将来の見通しなどが含まれる。
・株式市場は経営能力を
2回評価する傾向がある。
・トレンドは質的要因と考える
べきである
第3章 情報源
・好業績の統計データは正しい判断
にとって「必要条件」ではあるが
「十分条件」ではない
第4章 投資と投機
・投資と投機の違い
一般的には次のように分類
投資:
「債権」「現物買い」「長期保有」
「インカムゲイン」「安全な証券」
投機:
「株式」「信用買」「回転売買」
「キャピタルゲイン」
「リスクの大きい株」
・補償の薄い債権は完全に投機
・多くの一般投資家は
一部のとりわけ安全な普通株を
投資適格証券とみなし、
自らを投機家ではなく投資家と
考えてそれらを購入している
・「投資とは詳細な分析に基づいて
元本の安全性と満足すべきリターン
(投資収益)を確保する行為である。
この原則を満たさない行為を投機と呼ぶ」
・詳細な分析とは
安全性の基準に照らし合わせ
様々な事実を検討する
・安全性とは
一般的な状況のもとで損失から
身を守る程度
・満足すべきリターンとは
インカムと元本の値上がり
第5章 証券の分類
Ⅰ 投資適格の債権・優先株
Ⅱ 投機的な債権・優先株
A 転換社債
B 二流の上位証券
Ⅲ 普通株
・1年未満の短期債は利率が
いくらであろうとデフォルトの
可能性があり確定利付証券に分類
できない
・10ドルで売られている優先株は
どう見ても普通株
・重要なことはその証券の保有者が
法律的に要求できるものではなく
将来的に得ることができるもの
またはその証券を購入した時点で
得られる可能性のあるものを基準に
すべきだということである
■格言
・スピノザ風にいうなら
「苦しみを承知で」購入するとき
しか安全な投資とはならないのだ
・全ての株式はその性質から言って
本質的に投機的である。
・株価とはその株を売れる値段であり
それ以外の何物でもない
・マーケットとはむしろ、
無数の個人が理性と感情に基づいて
選択した結果を集計する「票数計算機」
・過去のトレンドは事実
将来のトレンドは推測でしかない。
■用語
特権付き上位証券(転換社債)