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凶暴にさせないことが大事

長文だけど、読んで欲しいのです。

猫の場合、嫌なことをされると
噛んだり引っ掻いたりは当たり前のことです。

猫にとって嫌なことを続ければ、
どこまでも激しくなり、ねこパンチを繰り出し
本気で咬みつき、凶暴になっていきます。

嫌なことを続けられるなど、人だって我慢の限界があります。
猫は感情表現が豊かな生き物&自分に忠実。

トリミングサロンに安心して愛犬愛猫を預けている飼い主さん、
多いのではないでしょうか?

プロなのだから、ちゃんとしてくれる。
お金をとるのだから、ちゃんとしてくれている。
と信じて預けてくれるのだと思います。

でもね、飼い主さんが見ていないところで施術されるわけです。
手を抜いても、雑に扱っても、飼い主さんは知る由もないのです。

キャットトリマーですから、猫を洗います。
洗いますが、本気で嫌がっている子を押さえつけてまで
洗おうとは思っていないのが当サロンです。

洗うことはできるけど、洗わない。
押さえつけて洗えば、猫は本気で抵抗をし
次からはもっと激しく怒り
お家に帰ってもその怒りはしばらく続く。
なんてことが、おこってしまうからです。

お風呂練習コースはそのためにあります。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、慣れていけばいいのです。
猫が我慢できるところのちょっとだけ先まで。

それを繰り返していけば、猫は洗うという行為に
それほど強い抵抗を示さなくなります。
ちゃんと、慣れることができるのです。

それぞれの性格によって、すぐ慣れる子もいれば、そうじゃない子も。

私が手掛けた子猫たちは皆、お風呂に入れます。
長毛種、トリプルコート、脂きついサイベリアン。
お風呂は必須ですから、子猫のうちに慣らしてしまいます。

本当のお家に行ってから、オーナーさんが困らないように
お風呂慣れしてから、卒業していきます。
オーナーさんがさぼらなければ、毎月のお風呂なんてへっちゃらです。

それが、3か月、半年と時間が空いてしまうと、
お風呂嫌いがよみがえり、また一からやり直しになります。

子猫のうちは、さっと洗って、ぱっと乾かす。
それを繰り返しているうちにしっかり洗いでも頑張れるようになります。

練習コースは、猫のためにつくったようなものなのですが、
犬が洗えないという飼い主様の依頼で、犬にもつくりました。

犬の場合は、ねこよりも水が好きな子が多いこともあり
あっという間に慣れてくれます。

猫を飼っている方は、毎月のお風呂、面倒だと思わずに
続けてあげることが猫のためになると知ってほしいです。

押さえつけて洗っているトリマーだっているのだと知ってください。

一生に一度、今だけきれいにしてほしい。
どんな洗い方でもいいから、洗ってっ下さいというのであれば
無理やりにでも洗うかもしれませんが、それは猫のためではなく
飼い主さんのためではありませんか?

もしも、そういう依頼があった場合、お断りする可能性は高いです。
できないからではなく、やりたくないから。
猫を凶暴化させたくないからです。

凶暴化した猫との暮らしは、想像以上に大変な状況になります。
飼い主と、猫との暮らしが、今まで通りに行かなくなるからです。

私は、動物に負担を強いることを良しとしていません。
お互いにちょっとづつ我慢して、楽しいことは倍にする。
これは、人が相手でも動物が相手でも同じことだと思います。

慌てず、焦らず、ゆっくりいきましょう。
どんな子でも、いつかは慣れてくれます。
猫はとても頭の良い生き物です。

状況を理解して、仕方がないことがわかれば
ちゃんと洗わせてくれます。

それは、自宅で洗う時も同じです。
押さえつけたり、ネットに入れたり、
それは、ねこにとって恐怖でしかありません。
本気で抵抗しますよ。

自分だったら、、、と想像してみてください。
状況もわからず、無理やり押さえつけられ
ネットに入れられ、身動きも取れない状態で
お湯をかけられたり、浸けられたりしたら怖くないですか?

溺れるかもしれない、死ぬかもしれないと感じませんか?
猫はそんな風には考えませんが、怖いという感情を
全身で表現しているだけです。

必要に迫られて、どうしてもの場合もあるでしょう。
保護した場合などは、無理やりにでも洗うべき状況はあります。

でもね、愛情たっぷり可愛がられている猫を
そんな風に扱っては、ダメなのです。

ぜひ、知っていて欲しい知識の一つです。