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【アドラー】未来志向の相手との会話術

以前投稿しました
【コラム】透明なスケスケ名刺を15年持ち続けたら……
https://note.mu/coney/n/ncba3bd68ec53?creator_urlname=coney
思いがけず、たくさんの反響を賜り、ありがとうございました。

この中で、原因論と目的論というお話をいたしました。
今日は、日常の具体的な会話を用いて、目的論の大切さをお話してみたいと思います。

1)日常会話に潜む原因論による勇気くじき

人は得てして、ミスやトラブルが起きるとその原因だけを追求してしまいがちです。

・なぜ遅刻したんだ
・どうして、ミスをしたんだ
・できなかった理由を説明しろ

過去の原因を追求することが全て悪いとは言いません。
ただ、そこばかりに執着をしてしまうと、
思考の回路は、ネガティブ思考、成長を阻害する思考の習慣になってしまい、
結果として、プロジェクトが成功しない、目標に到達ができないということに繋がってしまいがちです。

2)アドラー心理学の目的論の発想

個人心理学のアドラーも、原因論よりも目的論を大切にしています。
感情に任せて、相手を批判しても、相手は勇気をくじかれて、
モチベーションを損失し、人間関係の悪化、結局は双方にとって
プラスなことはほとんどなくなってしまいます。

目的論は、相手の望ましい状態に導くために、思考を未来志向にしていく考え方です。

・原因論:WHY/なぜ?+ネガティブなアイデア
・目的論:HOW/どのように+ポジティブなアイデア


と分類ができると思います。
アドラーでは、他者/自分に勇気づけることが人間関係で大切だと説いています。
原因論は、その反対にあたる勇気くじきになるのです。
相手の自信を損失させることは、自分自身にも良い行為とは言えません。
自分の価値観を押し付けたり、厳しいルールを設けることで、
柔軟性や視野の幅を失い、環境の変化が起きると、
今度は自分が相手から叱責をされる、追い込まれる
という立場になる可能性があると言えます。

小生も、この考えを日常でも一つひとつ習慣づけるようにしています。

例1:相手の返事がとても遅い人に向けて

・原因論:返信がなくて困っています!
・目的論:返信があると、作業が進行して助かります。

例2:こちらの作業が山積している場合

・原因論:手が回らないので、待ってください!
 (自分が過去に受けた作業の量に引きづられている)
・目的論:作業に向き合っていますので、お時間をください。
 (受けた作業を如何に挽回していくか)

注目していく視点は、

双方にとって望ましい状態が何であるか?
そこに向かって、自分がどう具体的に貢献していくか?

だと感じるのです。

この発想をもって仕事やプロジェクトに臨むと、
理解者が集まってきて、自分だけではこなせない案件を
最後まで到達することができると考えています。

3)日常会話から、話し方を変えてみるトレーニング

ちょうどこの二日間で、こんな例がありました。

【とある蕎麦屋の先輩社員から新人に向けて】
「ちゃんと、注文確認しろよ! そんなんじゃ、お客さんからクレームがくるぞ!」

【とある電車での車掌さんのアナウンス】
「駆け込み乗車は絶対に止めてください。迷惑です。非常識な行為は謹んでください」

お気づきでしょうか。

この言葉をかけられた方もそうですが、聞いている周りの方々も良い気分ではありませんよね。
感情をコントロールするには意識づけと習慣が必要ですので、感情に身を任せていた人は、言葉の使い方をすぐに変えるということはできないかもしれませんが、目的論とアドラーの勇気づけの発想を意識していくと、

【とある蕎麦屋の先輩写真と新人】
「注文確認は大切じゃないかな。お客さんも安心するし、こちらのミスも減る。少しずつ確認の声がけを練習してみたらどうかな」

【とある電車での車掌さんのアナウンス】
「お客様の駆け込み乗車は、命の危険にも繋がることがあります。安全に運行をして、快適に皆様にご利用いただきたいので、乗車に際しては、十分なゆとりを持ってご乗車ください」

としてみると、どうでしょうか。
言葉をかけられた方も、次回から気をつけよう、次回は意識づけをしようと動機付けに繋がることと思います。

同じ出来事でも、思考の仕方で、感情の持ち方は変わり、相手との接し方も変わります。

ぜひ、皆様に少しでもプラスな発想をお届けできましたら幸いに思います。


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