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【EURO特集②】シュヴァインシュタイガー氏の語る「今のドイツ代表や、レーヴ監督への思い、サッカー解説者の仕事」

—— 以下、翻訳 (インタビュー記事全文)

7年前にブラジルでワールドカップ王者に輝いた、36歳の彼は、数日後、ドイツのテレビ局『ARD』の解説者として、欧州選手権でマイクを握ることになる。ミュンヘン出身の彼は、ドイツ代表チームの可能性を信じる一方で、中盤よりも守備を危惧している。

欧州選手権は金曜日の夜、ローマで行われたイタリア対トルコの開幕戦で幕を開けた。バスティアン・シュバインシュタイガーは、ドイツのスポーツポータルサイト『シュポルトブザー』のインタビューで、ドイツ代表に必要な強みや、ジェローム・ボアテングが召集されない驚きを語った。

シュポルトブザー:シュバインシュタイガーさん、私たちは、これまでとは異なる欧州選手権を迎えます。条件が特殊なだけに、期待は必ずしも大きくないようにも思えますが、それでも歓喜の沸く大会になると思いますか?

バスティアン・シュバインシュタイガー (36): 欧州選手権は、多くの喜びをもたらしてくれると信じている。こうした大会はいつも特別なものだ。そしてもちろん、ドイツ代表にも多くの喜びを生み出してほしいと願っているよ。ただ、難しい組み合わせになってしまったね。だが、初戦のフランス戦で勝てばどうなるかはわからない。1つの勝利が、大きな力になるはずだ。

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ARDの解説者になって最初の大会は、今回の欧州選手権ですね。今後の予定は?

今までとは違った視点で大会を取材できることをとても楽しみにしているよ。私の周りには、技術的なサポートをしてくれる素晴らしいチームがある。選手一人ひとりの情報が詰まったデータベースには、選手のヘアスタイルに至るまで、あらゆる情報が揃っているんだ(笑)。

ペア・メルテザッカー氏は、テレビ局『ZDF』での仕事でも、欧州選手権用のパニーニのアルバムを参考資料として使っているようです。パニーニはどうですか?

いや、パニーニのアルバムは使っていないよ。だが、準備の際には個人的なコネクションを利用するようにしている。そうすることで、選手たちのことをよりよく知ることができるんだ。私は幸運にも国外でのプレー経験もある。また、マンチェスター・ユナイテッドを例にとると、私は、フランス代表、イタリア代表、イングランド代表の選手たちのあらゆる電話番号を知ることになり、カバー範囲は多岐に渡るよ。

以前、『ARD』はあなたの起用を発表する際、「正確かつ表現力豊かなアナリスト」と評しました。かなり大きな期待が伺えますね。

私は自分自身を前面に押し出すのが好きな人間ではない。そして、解説者という立場もあり、そうすべきではないとも思っているよ。冷静に試合を分析できるよう、できる限りの準備をするつもりだ。言葉の上では褒められても、実際には厳しいこともある。選手の立場からしても、たとえ批判的な質問をされても、相手がきちんとした態度であれば悪い気はしないものだ。私はそのように心がけている。それは、たとえ悪いパフォーマンスをしても批判しないと言っているわけではないよ。

今回の欧州選手権で、期待を寄せるチームは?

フランス、ベルギー、スペイン、オランダには期待しているほか、当然、イングランドも今大会は強さを見せてくれるといいね。注目しているよ。ドイツ代表に関しては、選手のクオリティは間違いなく高い。昨シーズン、バイエルンはチャンピオンズリーグを制覇したが、それを忘れてはならない。最終的には、プレーの質だけでなく、他国が羨むような素晴らしい強みもあることを、選手たちに理解してもらうことが重要だ。つまり、運動量やタックル、メンタリティだね。こうした要素をしっかりとピッチで見せられれば、かなり勝ち進めるはずだ。そう信じているよ。

準決勝に進出できると思いますか?

何だって起こりうるね。もちろん、北マケドニア戦やスペイン戦などここ数回の強豪との対戦でのパフォーマンスが良くなかったことは、今さら言うまでもないことだ。しかし、すべての選手が怪我なく、しっかりと準備し、連携面の練習をして、さらにドイツの強さを発揮できれば、かなりのところまで勝ち進めるだろう。だが、すべてがうまく噛み合わなければならない。フランスとポルトガルは、すでに高いレベルで準備をしてきたと思う。簡単なことではないが、今はグループ3位のチームにも決勝トーナメント進出の可能性がある。それに救われることがあるかもしれないね。

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ドイツ代表では、どのポジションに不安を感じていますか?中盤に関しては、2014年のワールドカップ前の状況と似ているという意見もあります。あの当時は、大会前にあなたとサミ・ケディラが負傷しましたが、今回はそれがレオン・ゴレツカとトニ・クロースでした。現状で期待することは何ですか?

中盤は確かに優れた選手が十分揃っているね。そして、確かにゴレツカはまだ少し負傷離脱中だ。だが、トニ・クロースは間に合うと思うので、状況は当時と比較にならないと思う。それより、守備面のほうが気になるね。ここ最近では、1、2点失点だが、それらは守備のミスが原因だった。センターバックについては、アントニオ・リュディガーがチェルシーのトーマス・トゥヘル監督の下で非常によく成長しているので心強く感じているよ。また、マッツ・フンメルスが代表復帰を果たしたことで、持ち前の経験で、バックラインに安定感をもたらしてくれるだろう。

一方、ジェローム・ボアテングは召集外となりました。

この件に関しては、彼のパフォーマンスを見る限り、まったくの謎だね。何と言っても、彼はバイエルン・ミュンヘンの3冠達成に貢献したんだ。

サイドバックのポジションについてはどうですか?ヨシュア・キミッヒは、本来なら中盤ですが、右サイドバックとして起用するのは正しい選択でしょうか?

別の言い方をすれば、もし今、非常に優秀な右サイドバックがいれば、ヨシュア・キミッヒは間違いなくもう少し幸せになっていただろう。しかし、今のところ他のオプションがないので、このままサイドバックでプレーすることになるかもしれないね。しかし、ヨギ・レーヴ監督は、「キミッヒはバイエルンでは常にボランチでプレーしていたため、ボランチの選手として必要だ」と言うかもしれない。個人的には、中盤に優秀な選手が多いことを考えると、むしろヨシュアがサイドバックでプレーすることを期待しているよ。そして、忘れてはいけないのが、最近のチームは中央を固めることが多く、センターバックが常に相手が張り付いている、ということだ。つまり、試合で大きな違いを生み出すことができるのだ。右サイドバックとして、前線に顔を出して試合の主導権を握ることだってできるかもしれない。

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ヨギ・レーヴ監督に関して言えば、この欧州選手権が代表監督としての最後の大会となります。あなたの個人的な思いをお聞かせいただけますか?

彼とは、一緒に成功を収めたことだけでなく、互いにリスペクトの気持ちを持って接し、それが友情となっていることからも、とても恩義を感じているよ。私たちは苦楽を共にしてきた。2018年のワールドカップには出られなかったがね。準決勝でイタリアに負けた時は、私たちにとって最悪の出来事だった。もちろん、ワールドカップ王者に輝いたという事実は、私たちを永遠に結びつけるものだ。ヨギは、(クリンスマン監督の)アシスタントコーチを務めた2006年のワールドカップを含めると、4度目の挑戦でワールドカップのタイトルを獲得したことになる。そしてもちろん、最終的に重要なのが、こうしたタイトルだ。しかし、彼の場合は、監督としてのリーダーシップや、友人としてチームに語りかける能力も際立っている。それが彼の特徴であり、私が彼を評価している点でもあると言えるね。ヨギ・レーヴ監督について最初に思い浮かぶのは、2014年のワールドカップのタイトルであり、今後、そこに2021年の欧州選手権が加わることを期待しているよ。

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あなたの発した名言の中には、「僕の人生という試合には、神様が付いている」というものがあります。それは今でも同じですか?あるいは今、それ以上に感じることはありますか?

こうした現役生活や人生を送っていると、「これは偶然だ、ありえない」と思うようなことがたびたび起こる。しかし、私は偶然というものを信じないんだ。物事には理由があると思っている。これは、サッカー選手としてのキャリアだけでなく、私の人生でも何度も経験してきたことだ。例えば、ワールドカップの決勝戦で、代表として自身最高のプレーができたこと、これは私にとって決して偶然ではなかった。あの夜、私は悪いプレーをしていた可能性だってあるからね。だが、それがまさに最高のタイミングで訪れた。英語では、「Don't jinx it!(縁起でもないことを言うな)」と言われるかもね。

▼元記事
https://www.sportbuzzer.de/artikel/bastian-schweinsteiger-low-ard-experte-em-2021-interview-reaktionen/


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