
遂にナーゲルスマン体制が始動!プレシーズンの予定、選手やコーチ陣の補強は
—— 以下、翻訳 (ドイツ『シュポルト1』記事全文)
ハンジ・フリックは、FCバイエルン・ミュンヘンの歴史となった。ユリアン・ナーゲルスマンが新シーズンの指揮を執ることになる。新監督のもと、多くのことが変わるだろう。
先週木曜日、FCバイエルンで新しい時代が始まった。
短期政権ながらも大きな成功を収めたハンジ・フリックの時代は歴史に刻まれ、バイエルンの新監督として、7月1日からはユリアン・ナーゲルスマンが正式に就任した。
チームの始動はいつからか?プレシーズンの計画は?移籍の状況はどうか?ドイツ『シュポルト1』が、その概要を説明しよう。
トレーニングの開始時期は?
7月5日(月)には、義務となっている体力測定を行い、プレシーズンを開始する予定だ。翌、火曜日には選手たちのフィットネスチェックを行う。ゼーベナー通りの練習場での最初のトレーニングは7月7日(水)に予定されており、おそらく公開練習という形で行われるだろう。また、同日に、ナーゲルスマン新監督が記者会見で正式にお披露目となる可能性が高い。
ナーゲルスマン体制のコーチングスタッフは揃ったのか?
すでに揃っている。ナーゲルスマン監督のもとには、アシスタントコーチのクサーヴァー・ツェンブロート氏とディノ・トップメラー氏という、2人の信頼できる仲間が、同じくRBライプツィヒから加わることになっている。FCバイエルンは、6月18日にこの2人の移籍を発表した。そして、その前には、ビデオアナリストのベンヤミン・グリュック氏も、ナーゲルスマン氏の後を追って、ライプツィヒからバイエルンに移籍することがすでに発表済みだ。
そのほか、コーチングスタッフには、フリック前監督の下でもバイエルンで働いてきた、GKコーチのトニ・タパロヴィッチ氏と、フィットネスコーチのDr.ホルガー・ブロイヒ氏が在籍する。
トレーニング始動時には、全選手が揃っているのか?
答えはノーだ。欧州選手権に出場したバイエルン所属の13人の選手は全員、まだ合流しないことがすでに確定している。その代わり、マヌエル・ノイアーや、トーマス・ミュラー、ロベルト・レヴァンドフスキたちは、十分な休暇を楽しむ時間が与えられる。
そのため、ナーゲルスマン監督はゼーベナー通りでのトレーニングに、ユースチームの選手たちを召集するものと考えられる。
新たなチャンスを得られる選手は?
『シュポルト1』の情報によると、ナーゲルスマン監督はトップタレントのクリストファー・スコットに注目しているようだ。ケルン出身のこの19歳には、長期的に、スリーバック採用時の右ウィングバックとして相応しい選手になれるポテンシャルがあると、監督は見ているのだ。
また、昨季は期限付き移籍していたメンバーたち、アドリアン・ファイン(PSV アイントホーフェン)、ミカエル・キュイザンス(オリンピック・マルセイユ)、ジョシュア・ザークツィー(パルマ・カルチョ)、クリスティアン・フリュヒトル(1. FC ニュルンベルク)、クリス・リチャーズ(TSG ホッフェンハイム)が、ローン期間を終えて戻ってくる。
バイエルンで新たなスタートを切るにあたり、最も期待されているのは、ホッフェンハイムで活躍し、大腿部の負傷によりシーズン終盤を欠場した万能型ディフェンダーのリチャーズだ。キーパーのフリュヒトルは現在、鎖骨骨折に苦しんでいる。
選手の獲得や放出は?
バイエルンの最大の補強選手であるダヨ・ウパメカノ(RBライプツィヒ/42.5百万ユーロ)は、まだトレーニングには参加できない。その理由は、特別な契約期間にある。このセンターバックは、7月15日までRBライプツィヒとの契約が残っており、プレシーズン開始時にはまだライプツィヒの選手たちと一緒にいるだろうと予想される。
左サイドバックのオマール・リチャーズは、イングランド2部のFCレディングからゼーベナー通りにフリーで移籍した。先日、復帰が発表されたスヴェン・ウルライヒは、HSVで1年間だけプレーし、マヌエル・ノイアーのバックアップとしての役割が期待される。お馴染みの選手である。
さらなる新戦力の獲得は、当面は予定されておらず、今後、多くの既存選手たちが移籍した場合にのみ、戦力補強の可能性が生まれる。特に、ブナ・サールや、コランタン・トリッソ、キュイザンスが売却候補とされている。これまで、ダビド・アラバ(レアル・マドリード)、ハビ・マルティネス(カタールSC)、ジェローム・ボアテング(無所属)と、3人のスター選手たちがバイエルンを去った。ゴールキーパーのアレクサンダー・ニューベルは、ASモナコに2年間の期限付き移籍が決まった。ティアゴ・ダンタスは、ベンフィカからのローンで加入したものの、完全移籍には至らなかった。
合宿やテストマッチのスケジュールは?
他のほとんどのブンデスリーガのクラブとは異なるのが、バイエルンは、トレーニングキャンプを実施しないことだ。これは、ナーゲルスマン監督とも合意している。ゼーベナー通りの練習場で入念な準備を行い、リーグ10連覇を目指すことになる。
7月24日(土)、ナーゲルスマン監督率いるバイエルンは、アヤックスとテストマッチを行う。ミュンヘンのアリアンツ・アレーナで開催されるこの試合は、現地時間16時30分にキックオフだ。現状では、最大500人の観客を受け入れることが認められる。
【追記:バイエルン公式サイトより】※キックオフ時間はすべて日本時間
1. FCケルン戦:
7月17日(土)日本時間23時キックオフ(ヴィリンゲン)
"Audi Football Summit“ - アヤックス戦:
7月24日(土)23時30分キックオフ(アリアンツ・アレーナ)
ボルシア・メンヒェングラードバッハ戦:
7月29日(木)1時キックオフ(アリアンツ・アレーナ)
"Audi Football Summit“ - ナポリ戦:
7月31日(土)23時30分(アリアンツ・アレーナ)
FCバイエルンは、8月13日(金)にアウェイでのボルシア・メンヒェングラードバッハ戦で、ブンデスリーガのシーズンを開幕する。そして、その1週間前に、今季最初の公式戦、DFBポカールの1回戦が行われる。組み合わせ抽選は、この日曜日にARDのテレビ番組『シュポルトシャウ』で生中継される予定だ。(日本時間7月5日1:30〜放送)
▼参考記事(バイエルン公式サイト)
https://fcbayern.com/jp/news/2021/07/sommer-fahrplan-des-fc-bayern---vier-testspiele-bis-zum-auftakt