ノイアーの語る「デア・クラシカー、アラバの騒動、自身の将来ほか」
現地時間土曜日の夜、FCバイエルンはブンデスリーガの頂上対決でボルシア・ドルトムントと激突する。バイエルンのキャプテン、マヌエル・ノイアーが、ドイツのスポーツメディア『SPORTBUZZER』のインタビューで、BVBの強さ、ダヴィド・アラバをめぐる騒動、そして彼自身の将来について語った。
ノイアーさん、ドイツのクラシコを前に血圧が上がっているのではないでしょうか?
これ以上のライバル関係はない。それにしても、この試合が本当に楽しみで、すっかりリラックスしているよ。
あなたは、バイエルンのゴールキーパーというだけではありません。元シャルカーでもありますね。
そうだね、僕はルール地方の子供として、ゲルゼンキルヒェンで育った。僕にとってはドイツのクラシコというだけでなく、毎回、ダービーだという気持ちだ。それでも脈は落ち着いたままだよ。僕はバイエルンでは最年長で、多くの試合を経験しているため、ある種のルーチンに入っているからね。
アーリン・ホーランは14歳も年下です。それでも、このドルトムントのストライカーはあなたにとって危険な存在ではないでしょうか。
精神的に成熟しており、スピードに溢れ、スタートダッシュが早い。ドルトムントは自陣深くでうまく守り、1対1の状況に持ち込むことを好む。いつも自分たちの思った通りのプレーをさせてもらえるとは限らない。相手にとって困難な試合になるよう、僕はただ努力するだけだ。
あなたのテクニックがあれば、実際にブンデスリーガの試合でフィールド選手としてプレーできると思いますか?
プレーするイメージなら持っていたよ。僕はハビエル・マルティネスに似た体格だ。ペップ・グアルディオラ元監督(2013年から2016年までバイエルンを指揮)は、かつてそうした考えを持っていた。しかし、それは他の選手を見下すような、リスペクトに欠けることだ。
チャンピオンズリーグ決勝でパリ・サンジェルマンに勝利した後、PSGのトーマス・トゥへル監督は、12人の選手を相手に戦っているようだったと、その理不尽さについて語りました。
試合終了のホイッスルが鳴った直後、彼は僕にお祝いの言葉をかけてくれた。彼自身はとても悲しんでいたね。あの時の言葉は、もちろん嬉しい称賛であり、僕にとって特別なものでもあった。
ドルトムントは、次こそバイエルンを倒す自信に満ちています。どのような対戦になるのでしょうか?
ドイツスーパーカップは、接戦(3対2)での勝利だった。相手が深い位置で守ることが予想されるため、僕らはそれに対する準備を進めてきた。僕らは、相手を走らせるよう、ピッチ上ではしっかりとボールをキープし、冷静さと優勢を保つ必要がある。ドルトムントは非常に変化に富んだプレーができる。しかし、僕らはグアルディオラの時代から、試合中に2〜3回のシステム変更をすることには慣れている。
およそ1年前にあなたは、ドルトムントの方がFCバイエルンよりも選手層の厚さがあると語っていました。今でもそうだと思いますか?
その後、リスボンで行われた決勝トーナメントでは、僕らも同じように非常に良いメンバーが揃っていた。コウチーニョやイヴァン・ペリシッチのような選手たちが、チャンピオンズリーグ優勝に貢献してくれたね。
この2選手ともFCバイエルンを去ってしまいました。
彼らがいなくなったことに加えて、今はコロナ感染によって選手が離脱するリスクというのも、チームは常に抱えている。とはいえ、僕らは良いメンバーが揃っていると思う。僕らは選手層にはとても満足している。
もしロベルト・レヴァンドフスキ、トーマス・ミュラー、ヨシュア・キミッヒ、そしてあなたが不在だと、バイエルンにはどれくらいの価値があると思いますか?
そうした問題が起こることはない。彼らはもちろん僕らチームの選手たちだ。特にレヴァンドフスキ、ミュラー、キミッヒ、ゴレツカ、アラバ、そして僕は、チームの主軸だね。主力選手たちが試合の中心となってプレーすることが重要だ。チームをリードする選手たちが、ピッチ上で優れた指示を出し、戦術面でもその力を発揮し、正しいメンタリティを持っていること。こうした主軸の存在が極めて大切だ。
あなたは、キミッヒとレオン・ゴレツカの2人の中盤選手に指示を出していますね。チアゴがリバプールFCへ移籍した今、この2人の選手には満足していますか?
そうだね、チアゴ不在は、まだ僕らにとっては大きな損失だよ。キミッヒとゴレツカは非常によく成長しており、まだまだ今後も学び続ける年齢(ともに25歳)だね。
あなたは34歳ですが、まださらに学ぶことはあると思いますか?
(しばし熟考してから) 人生は常に学習だ。サッカーが急激に変わったかといえば、まだ何とも言えない。トレーニングでは毎回ベストを尽くしている。大事なのは、敏捷性やステップ、跳躍力、正確なパス、前方への飛び出しだね。
ユベントス・トリノに所属するジャンルイジ・ブッフォン(42)は、今なお現役でプレーしています。それはあなたも目標ですか?
最も長く現役でプレーするゴールキーパーになることが、目標というわけではない。楽しんでプレーを続けていきたいと思う。毎シーズンを、自分の好調を、チームへの貢献を楽しみにしていきたいね。そして、ずっと健康でありたい。生活の質が損なわれないように、将来まだテニスができるように、自分を削りたくはないね。
ドルトムントの話題に戻ります。彼らは、ジュード・ベリンガムとジョバンニ・レイナという17歳の選手2人を擁しており、ユース選手への取り組みに定評があります。
僕にとっては、ユースチームから上がってきたジャマル・ムシアラ(同じ17歳)も強烈な印象がある。ベリンガムの移籍と同時期だね。ムシアラも出場機会を得ている。性格も良く、彼の向上心には目を見張るものがあるよ。
チームは、ダヴィド・アラバの契約延長をめぐる騒動にどう対応していますか?
試合中の選手の迷惑にはなっていない。重要なのはパフォーマンスだけだ。ダヴィドは常に非常に良いパフォーマンスを発揮しており、さっきも話に出た通り、僕らの主軸の一人となっている。彼がチームの一員であることを嬉しく思うよ。
そして、FCハリウッドという記事の見出しも多いですね?
僕らは慣れているよ。これはちょっとした気晴らしにもなるね(笑)。
今のメンタリティや貪欲さは、今後どこまで続くのでしょうか?
次々と記録を打ち破っていきたいね。しかし、70年代の黄金期のバイエルンのチームでさえ、チャンピオンズカップの3連覇を達成した後、一時はリーグ中位に沈んでしまった。慢心することのないよう努力を続け、勝利の度にそれを喜びたい。今後どうなるかは分かると思う。このチームの団結力は、自分たちの中にあるものだからね。
ドルトムントは無観客のため、”黄色い壁”が立ちはだかることなく戦えるというのは、バイエルンにとってはアドバンテージであると言えますか?
いや、これは残念なことだ。僕ら選手は全員、ドルトムントのファンの前でプレーすることを楽しんでいるからね。僕らには、こうした熱狂が必要なんだ。
選手たちの間でコロナによる離脱についての議論はありますか?
最初に僕らは話し合いを行った。明確なルールを持っている。今はそれが全て順調に進んでいるよ。
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