マンション標準管理規約 第61条(管理費等の過不足)
条文
(管理費等の過不足)
第61条 収支決算の結果、管理費に余剰を生じた場合には、その余剰は翌年度における管理費に充当する。
2 管理費等に不足を生じた場合には、管理組合は組合員に対して第25条第2項に定める管理費等の負担割合により、その都度必要な金額の負担を求めることができる。
解説
管理費は単年度決算で行い、単年度で使い切る会計になるのが原則である。剰余金が発生したら翌年度の管理費に充当することになる。毎年、管理費剰余金が生じ、定期的に修繕積立金に管理費剰余金を振り替えている管理組合は、管理費徴収額を下げ、修繕積立金の徴収額を上げる方がよい。
管理費が不足した時に修繕積立金から流用すると、積立金不足になる可能性もあるので、きちんと区分して経理して、管理費は管理費として不足分を徴収すること。
参照条文等
標準管理規約 第25条(管理費等)
2 管理費等の額については、各区分所有者の共用部分の共有持分に応じて算出するものとする。
マンション管理適正化指針
4 管理組合の経理
管理組合がその機能を発揮するためには、その経済的基盤が確立されていることが重要である。このため、管理費及び修繕積立金等について必要な費用を徴収するとともに、これらの費目を明確に区分して経理を行い、適正に管理する必要がある。
マンション管理標準指針93ページ
◆この「修繕積立金」は、将来の大規模修繕のための資金として計画的に積み立てられるものであるため、これを日常の管理のための経費に充当してしまうと、大規模修繕の際に多額の不足金が生じるおそれがあります。
こうした事態を避けるため、修繕積立金は管理費と区分された帳簿を備えて経理する必要があります。