見出し画像

化粧品の酸化鉄は安全?配合される理由と危険性


発色がいい理由は酸化鉄?

スキンケアや化粧品の成分を見ると、酸化鉄という成分が配合されていることがあります。「化粧品に鉄?」と不思議に思う人もいるかもしれません。
実は、酸化鉄はその色を活用して着色剤として化粧品で使われる成分。黒色、黄色、赤色の色合いで使用されます。

酸化鉄とは

酸化鉄は鉄と酸素で作られます。化粧品の着色料としては、1900年代初頭から使われてきました。
酸化鉄は自然界にも存在する物質。
身近なところでは、例えば錆(さび)は酸化鉄の一種です。また、赤色の酸化鉄はヘマタイトという鉱物、黄色の酸化鉄はリモナイト、黒色の酸化鉄はマグネタイトという鉱物から採取されます。

酸化鉄は天然成分?合成成分?

鉱物から採取された場合、酸化鉄は天然成分です。
でも、化粧品に使われる酸化鉄はたいてい合成のもの。合成成分であるにもかかわらず、「ナチュラルコスメ」「オーガニックコスメ」「ミネラルコスメ」などとして販売されている化粧品によく配合されています。

というのも、合成の酸化鉄のほうが、不純物を含むことが多い天然の酸化鉄よりも安全だから。衛生的な管理がされていない自然の環境で生成された酸化物は、重金属で汚染されていることが多いのです。つまり、天然成分だからといって必ずしも安全とは限らないということなんですね。

合成酸化鉄は、硫酸鉄という鉄剤を熱で分解して赤色を生成したり、沈殿させて黄色・赤色・茶色・黒色を生成するなど、さまざまな製造方法があります。
現在、化粧品では全部で16種類の酸化鉄が使われています。

酸化鉄が化粧品に使われる理由

化粧品やスキンケア製品において着色料として使われる酸化鉄。次のようなメイクアップ製品で使用されることが多い成分です。

  • ファンデーション

  • フェイスパウダー

  • コンシーラー

  • アイシャドウ

  • チーク

  • 口紅

酸化鉄は不透明で光安定性に優れています。湿気にも強いため、にじみにくいのが特徴。また、酸化鉄は持続力にも優れていて塗り直す必要がなく、製品が長持ちやすいのも長所です。

酸化鉄は安全?

酸化鉄は毒性がなくアレルギー性もありません。そのため、一般的に化粧での使用は安全だとされています。また、敏感肌の人でも使いやすい成分として知られています。

しかし、ナノ加工された酸化鉄となると別。ナノ粒子には毒性があり、人間や動物の生命を危険にさらす可能性があるのです。ナノ化された酸化鉄を一定の濃度に溶かした水の中で21日間泳いだ魚は、白血球の数が少なくなりました。肝臓や腸に蓄積し、免疫反応が低下したことも示されています。

機能性を向上させるためのナノ化は、日々技術が向上しています。
しかし、そうして製造されたナノ成分が人間や自然界にとって安全かどうかは、まだ不明なことも多いのです。

日本では、化粧品に記載された全成分表を見るだけでは、ナノ化された成分が配合されているかは消費者にはわかりません。少しでも不安を感じたら、メーカーに問い合わせてみてもいいかもしれませんね。

また酸化鉄は化粧品に色をつける目的だけで配合される成分。メイクアップでは必要ですが、肌を整えるためのスキンケアには不要かもしれませんね。
合成着色料の記事はこちら:化粧品の着色料の種類と知っておきたいこと

LINEでしか言えない情報も配信中

CONCIO AcademyのLINEアカウントでは、よりよい化粧品を選ぶための豆知識を発信しています。自分と大切な人にとって本当に優しい選択をするために、ぜひお役立てください。登録はこちらから→https://lin.ee/6FxEYIC

化粧品成分のリスクをとことん研究した「CONCIO(コンシオ)」

CONCIOは日本で初めてEWG認証を取得した新基準の無添加スキンケア。
化粧品成分による肌刺激やアレルギーのリスクに着目し、2500の成分を使わない独自の安全基準を徹底。世界基準の安心を日本の敏感肌に届けています。
https://concio.jp/

*すべての方に肌刺激やアレルギーが起こらないわけではありません。