十数年ぶりに再開したピアノとハラミちゃん
8月下旬ごろ、ピアノの体験レッスンに申し込んだ。十数年ぶりのピアノ。正確な年数は分かっているけれど、ずいぶん年をとったなって実感するのであまり考えないことにしている。
定かではないが、私がピアノを始めたのは4歳ころ。最初の半年か1年はYAMAHAのエレクトーンのグループレッスンにいてそこからピアノ個人レッスンへ変更。最初から個人のピアノレッスンを希望していたのに、なぜかそのクラスに入れられてしまったかららしい。それから16~17年くらい習っていたハズ。
私がピアノを再開したキッカケは偶然みたいなもの。1つはコロナの影響で在宅勤務になったので自宅でできる自由な時間が増えたこと。もう1つはポップスピアノアーティストでありYouTuberであるハラミちゃんの後押しがあったから。
高速バスの中距離通勤がなくなって時間が余った!
私はここ数年は地元に戻ったので、都内にある職場まで中距離通勤をしている。距離は100Kmくらい?高速バスで1時間30分~2時間程度の距離。その時間は読書したり、仕事の調べ物をしたり、音楽を聴いたりする時間が確実に確保できるので特に気にはならなかった。確実に座れるしね。
ただ、移動時間は演奏することができない。
だから「ピアノを再開したいな」という気持ちはあったものの、なかなか行動に移せなかった。毎日、朝5時に起き、5時半に家を出て6時の高速バスに乗る。帰りは21時~22時頃のバスに乗って23時~0時に帰宅する。そういう日々を過ごしていると当然ピアノを弾く時間もなかった。家に滞在する時間は4~5時間くらい。もちろん深夜なのでピアノは弾けない。
だから在宅勤務の今時間が恐ろしいくらいあまってしまったような感覚になった。仕事に波はあるものの、移動時間もないしお昼休みの過ごし方も自由度がUPした。
偶然であったハラミちゃんの動画
そこにたまたま見たハラミちゃんのLemonの動画。私がハラミちゃんを最初に見たのは1年以上前。米津玄師のLemonのピアノ演奏動画を探したときに最初に見たのが彼女の演奏だった。
Lemonがヒットしたときに、ちょっと世間より遅れてそれを知り自分の中の鬱々とした暗い感情が晴れていくような、ため込んでいたものを外にだせるような、そんな気持ちになって何度も繰り返し聞くようになった。
私は元よりあまり口が悪く、自分の意見や主張はする方だし、濁した言い方、いわゆる"大人な対応"というのはできない感情タイプ。喧嘩をしたいわけではないけれど、うまく言葉にできず摩擦を生むこともあるし、プレゼンもへたくそで伝えることができず、仕事でもいろいろ思うことがあった。
なんとなくLemonはそんな私の気持ちを無条件で包み込んでくれるような、やり場のない気持ちを吐き出してくれるようなそんな曲で、自分の気持ちをもっとぶつけられたら心が楽になるんじゃないか。そう思ってピアノの演奏を探していた。私ができるのは(過去)だいぶ弾いていないピアノくらいしかなかった。とはいっても、その頃は中距離通勤をしていて土日は母親の通院などもあってピアノに触れられる時間が全くなく、楽譜を買ったままだった。今思えばキーボードや電子ピアノを用意すれば多少なりとも深夜に練習できたかもしれないが、当時の私はそこまで考えられなかったのは自分が思うよりずっと体が疲れていたからかもしれないと今なら思う。
次に見たのがこの動画だったと思う。
この時は最初の動画と、この動画が同じ方とは知らず。YouTubeはあまり見ないので、クリエイター名まで気にしたことがなかったから。たぶんこれから、ちょこちょこハラミちゃんの動画を視聴するようになったのだと記憶している。
でこの動画。
そのころ、毎日仕事帰りに銀座に寄っていて、この前を通過していました。たぶんハラミちゃんが弾いていたのを駅側の方で通りすがりに聴いたように思います。Lemonが好きなので気が付いて。というのもしばらくしてこの動画をみてハラミちゃんだったのかと気がつき。
ハラミちゃんのことを認識していないのに、たまたま見て気に入った動画がハラミちゃん。次に見たのもハラミちゃん。なんだか運命を感じてしまった。
Googleのアルゴリズムが!なんて野暮なことは言わないで。だって私はYouTubeをそれほど見ていたわけではなく、ピアノの動画も検索して探しにいったのだから、きっと私がハラミちゃんのことを知ったのも何かのご縁があったからなのだと思う。
ハラミちゃんの演奏が私の好みと近かったこともあったけれど、すごく笑顔で楽しそうに弾く姿をみて、私もハラミちゃんのようにピアノ弾いたらきっと楽しいだろうななんて考えて。ハラミちゃんはおそらく20代くらいで私よりずっと若い。でもそんなことなど関係ないくらい、ハラミちゃんのことが大好きになっていた。
ヤルと決めたら即行動
決めてからの行動は相変わらず早く。自分一人で続けるのは正直つらいのと、他者からのアドバイスがないと私では気づけないとわかっていたので、月1~2回でレッスンできるようなところを探してみた。私の仕事が東京のIT企業なので田舎の企業とは勤務時間も労働環境も違いすぎて時間がとにかく合わない。
個人の先生は、平日16時~18時ごろまでだし、楽器屋さんは遠いし土日のレッスンがなかったり、時間帯が合わなかったり。遠いとたぶん途中で行きたくなくなるし無理だなと思っていました。(昔は車の運転が楽しかったけど、最近はなんだか億劫で)
ダメ元で近くのYAMAHAの教室に連絡してみたところ、(おそらくすごく手をつくしてくれたんだと思う)遅い時間で月2回レッスンでOKの先生を紹介してくれた。とても感謝。そんな感じで私の第二のピアノ人生が始まった。
HANONをひっぱりだして再開
ピアノを習っていた方なら見たことがあるというくらい有名なHANON。これをもう一度最初から始めることからスタート。指が動かないので簡単な基礎練習は必要だなと感じたから。
私の亡き先生は入院されてしばらくピアノの練習ができなかったとき、必ずHANONを通して何時間だかずっと弾き続けるというような話をしていたことがあった。なので、私も同じようにと、十数年以上前に教わったことを楽譜のメモを見ながら思い出して練習。
併せて、Lemonの練習も開始。実は数年前に購入した楽譜はcanacanafamilyさんのもの。楽譜はこちらから購入可能。楽譜探しもして、動画があるものの中で一番好みのものを探したと記憶している。(でも私が数年前に購入した楽譜は今販売されているものとちょっと違う…)
Lemonのピアノ演奏をひたすらリピート視聴
ひたすら音楽を聴いて演奏を頭の中で再生できるように…とお風呂やお昼休憩とか寝る前とかに聞いていた。1日10回以上再生していたので2カ月続けましたが結構の再生回数(笑)
ハラミちゃんはしっとりだけど、canacaanaさんは華やかな明るさがある。Lemonが好きすぎていろいろな方の演奏を視聴していたので、気が付いたら"違い"が分かるようになって、ここいいな、ここが違うんだなとか、そういう比較を楽しめるようになったのも昔と比べて楽しいなと感じてる。
昔は日々与えられた課題(曲)を弾いていくだけで、何も考えていなかったように思う。
ストリートピアノのデビューを目標に
ここ数年の間にストリートピアノが増え、YouTubeで動画もアップされているので注目されるようになったり、人気がでてきているようす。ハラミちゃんもそうですが、ほかにもストリートピアノをベースに活動されてるYouTuberさんがいて、みなさん楽しそうにピアノを弾いたり、連弾したりしていて。同じ曲でも弾く人によって表情が違く、いいなぁ…私も弾いてみたいな…という気持ちに。
Lemonを通して弾けるようにはなったけど、まだ人に聞かせる(私の中の発表会を基準にしても)にはまだまだで。だけど来年はストリートピアノデビューしたいなぁなんて思って練習を続けています。
いつかハラミちゃんと連弾できたらいいのになぁなんて気持ちもありますが、上達しないことには夢もみられないので頑張らねば。
音大を出ている方、ずっと続けてこられた方など、学んでいる方が多い(目立っている?)からか「ストリートピアノはうまい人が弾くもの」「音大でている人(専門に学んだ人)が弾くもの」なんて話も聞きますが、私のようなスキルが低い再開組がピアノを弾いたっていいよね♪