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Eugenの備忘録その14-4/30尾高忠明指揮読響マチネ

4/30 尾高忠明指揮読響マチネシリーズ(14時より、於東京芸術劇場)

グリエール:ハープ協奏曲
ラフマニノフ:交響曲第2番

ラフマニノフ2番は尾高のイメージを覆す、圧倒的熱量による快演!自然体かつしなやかな旋律美が尾高の特徴だが、その強さにパワーが加わり、最強のラフマニノフとなった。第1楽章の賑やかなクライマックス、第2楽章の絢爛たる中間部などでの爆発力や色彩感は読響ならでは。第3楽章の丁寧な歌わせ方や林コンマスの陶酔的な独奏の妙、コーダの潮の引くような消え方にも鳥肌が立ち、フィナーレの歓呼も華があり文句なし。この2年聴いてきたマチネでもこんな熱演は初めてである。カーテンコールでの団員からの温かな反応が大成功を物語る。前半はグリエールのハープ協奏曲。メストレによる甘美な夢の如きひと時。作品には甘ったるいところもあるが、メストレの多彩なハープの音色が3階席まで遺憾無く届き、ハープという楽器のポテンシャルを体感した。

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