Eugenの備忘録その17-5/19 鈴木優人指揮読響名曲シリーズ
5/19 読響名曲シリーズ (於サントリーホール、19時より)
鈴木優人指揮、ミシェル・カミロ(Pf.○)
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
カミロ:ピアノ協奏曲第2番「テネリフェ」(日本初演)○
モーツァルト:交響曲第28番 ハ長調 K. 200
ラヴェル:ボレロ
目玉はカミロによる自作のピアノ協奏曲第2番の日本初演だったが面白い。フィナーレはピアノを伴う現代版「交響的舞曲」の趣があるリズミカルでトリッキーな曲調。第2楽章の長いピアノの激情的なモノローグやその後のオケの耽美的な高潮はラフマニノフ的。第1楽章は火山をイメージしたおどろおどろしいものだが変化に富み飽きさせない。今後継続して取り上げられて欲しい作品だ。
他のプロも聴きごたえ十分。モーツァルトの2曲のうち、最初の《ドン・ジョヴァンニ》序曲は古典の得意な鈴木優人の面目躍如たる優艶さ。交響曲第28番(ハ長調)は宮廷向け音楽の優美性が目立つが、ここも鈴木が小気味良い指揮ぶりでピュアな作風を堪能させてくれた。
最後はやはりハ長調のラヴェルの《ボレロ》。読響のプレイヤーたちが腕によりをかけて繰り広げる音の絵巻が圧巻だった。
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