
共に学べば、もっとデザインできる - スキルアップのヒント
こんにちは、Product Design group(PDグループ)のMです。
私が携わっている採用広報の場面や日々の生活の中で「スキルアップのお悩み」について耳にする機会がよくあります。
やりたい仕事を獲得するためにも、給与や待遇をアップしていくうえでも、スキルアップはしていきたい、そう思ってはいても、
「インプット時間が足りない」
「学び始めても長続きしない」
「独学の限界を感じている」
などなど、なかなかうまくいかないということも多いのだと思います。
そこでみなさんにひとつ提案したいのが、「共に学ぶ」です。
コンセントには、もっと学びたい、成長したい、あたらしい挑戦がしたいという仲間がたくさんいて、スキルアップやキャリアアップのために、お互いに刺激しあい、切磋琢磨しながら試行錯誤を重ねています。
そんな試行錯誤は、きっとみなさんのヒントにもなるはず!
この記事では、UX/UIデザイナーが多く在籍するPDグループでの取り組む自主企画勉強会を紹介します。
(PDグループの概要を知りたい方は「コンセントのUX/UI記事ナビ🔍」をご覧ください)
ナレッジをつくり共有するカルチャーが、成長・挑戦を後押し
そもそもコンセントには、スキルアップの機会がゴロゴロあります。
社内外に向けて開講しているのが「コンセントデザインスクール(CDS)」。
誰もがデザインを身近に学び、仕事やキャリアに活かせることを目的にコンセントが企画・運営する学校で、第一線で活躍するデザイナーが実践のなかで培ってきたナレッジを提供しています。
新卒研修は、濃厚な3カ月間の研修が毎年デザインし直されていますし、
ビジネスシーンで汎用的に活用できるライティング初学者のための社内研修プログラムがあったり、
会社を飛び出し、日本を飛び出し、海外のエージェンシーとの情報交換や交流を行ったり。
「デザインでひらく、デザインをひらく」というミッションのもと、ナレッジをつくり共有するカルチャーが育まれ、共に学び成長する機会が次々に展開されているのです。
このカルチャーがあればこそ、コンセントでは会社側から提供される学習機会だけではなく、メンバーによって自主的に企画される学習機会が豊富。体感的にはほぼ毎日なにかしらの勉強会や共有会がひらかれているのでは!?と思うほどです。
多様な職能や経歴のメンバーが「共に学ぶ」ことの効能
今回は、数ある自主企画の社内勉強会のなかからProduct Design group(PDグループ)で実施されている5つをご紹介します。
これらの5つに共通していたのは、「共に学ぶ」デザインがなされていること。
PDグループはUX/UIデザイナーが多いグループではありますが、所属するメンバーのキャリアや職能はさまざま。多様なメンバーで一緒に学びあうことが、学びの価値を高め、学びを継続する力となっていました。
まずは、PDグループ全員の予定表にセットされている「PDインプット会」から。
01|最新情報のキャッチアップを習慣化する「PDインプット会」
デジタルプロダクトデザイン、UX/UIデザインは、技術進化やトレンドの移り変わりの速い領域。鮮度の高い情報やトレンドを収集すること、その習慣やスキルを身につけることを目的にしているのが「PDインプット会」です。
PDメンバー全員に任意参加の予定として毎週3回(月・水・木)オンライン会議が設定されていて、自由に参加することができます。毎回、気になった1記事を取り上げ、「読む」「会話する」「残す」を30分で実施します。事前に記事を読んでくるなどの準備なしでふらっと参加でき、他のメンバーと一緒に同じ記事について話すことで、ひとりでは得られなかった気づきを得たり、疑問を解消したりする場としても機能します。各々の発見や感想をオンラインボード上の付箋に残して終了です。

🚀「共に学ぶ」デザイン
・勤務形態によらず参加できる開催時間
裁量労働制や短時間勤務制度など、働く時間や曜日が異なるメンバーがどこかで参加できるように、週3回のうち月曜日と木曜日は18:00、水曜は9:00開始に
・心理的にも物理的にも参加のハードルを低めに
各自の予定表に入っていることで時間確保がしやすく、対象者が明示されている。出欠連絡不要。参加にあたり準備がいらないのも◎
続いては「砂場会」と名付けられた勉強会です。一体どんな内容なんでしょう?
02|あたらしいツールやサービスを試す「砂場会/大砂場会」
「砂場会」は、「目前のプロジェクトで必要なこと以外にも、自分の興味関心からあたらしいツールやサービスを試してみる活動をしたい」と考えたメンバーに、他のメンバーが賛同して始まりました。砂場で遊ぶように、どんどん試して楽しむ会です。あたらしいものを試す文化の醸成を目的に、ゆくゆくは実際のプロジェクトでのプロセス改善やアウトプットの拡張につながることを期待して続けています。
発起人の3人をコアメンバーに週1回30分で開催するのが「砂場会」。これを拡大し、オープンに参加者を募って月1回1時間で実施しているのが「大砂場会」です。進め方は、砂場会も大砂場会も同じ。各回設定されたテーマに基づき、まず参加者各自でツールやサービスを使ってみて、最後に試した内容を共有します。さまざまなAI系ツールを使ってロゴデザインをしてみたり、3Dモデリングツールでキャラクターをつくってみたり。今後は、Figmaプラグインの試作や、アプリを使ったショート動画制作などを予定しています。

🚀「共に学ぶ」デザイン
・定例会設定で、繁忙期でも時間確保しやすく
自分ひとりの予定だと、別のことを優先しがち。定期的な予定として設定し、他のコアメンバーがいることが活動時間の確保につながっている
・メンバーを巻き込み、情報や観点を増やす
「どんなツール・サービスがあるか」を探す目も、実際に触れて試す手も、多ければ多いほど得られる情報が増える
打って変わって「UIの引き出しを増やしたい!」という願望そのままのネーミング。
03|UIパーツのパターンを継続的に探究する「UIの引き出し増やし隊」
「UIの引き出し増やし隊」は、チューター制度*をきっかけに誕生しました。「プロダクトや場面に最適なコンポーネントの検討に苦労している」という共通の課題感を見つけたチューターとチューティーが、UIデザインの引き出しを増やすために、UIパーツのパターンを継続的に収集・共有・議論していく取り組みです。
*メンター・チューター制度:新卒・中途を問わず新入社員にはメンターとチューターがそれぞれひとりずつ付き、メンターが会社生活を、チューターが業務面をサポートする。メンティー/チューティーはサポートを受ける側のこと。
企画したチューター・チューティーだけでなく、他のメンバーを巻き込むことでより多くの情報や観点を取り入れられると考え、PDグループに限らず全社から参加者を募りました。参加メンバー13人を2チームに分け、週1回30分ずつオンラインで開催。「ログイン/ログアウト」「ホーム(最初に開く画面)」「予約取消・解約」など、各回テーマに沿ったUIのスクリーンショットとそのUIへの気づきや疑問点を参加者が持ち寄り意見交換していきます。
![画像:会の告知アナウンス投稿。引き出しにさまざまな文房具が入っているイラストの上に、大きく「UIの引き出しを増やし隊 2024」というタイトルがある。タイトルの下には開催時間、続けて開催内容が記載されている。開催内容は4つ。
1、やること:テーマに沿ってアプリのスクショを集めて週1回30分共有しあう。
2、目的:UIのパターンを知る(引き出しを増やす)。
日頃からアプリUIを制作・仕様を意識して見る癖をつける。
なぜこのUIであるべきかの説明パターンを増やす&説明の練習をする。
3、活動の流れ。
[事前準備]テーマに沿ってアプリケーションのスクショを撮影して集める。
[事前準備]自分の集めたアプリで気がついたことをかく。
[事前準備]疑問点をかく(任意)。
[会の当日]集めたUIの説明/ディスカッション(1人5分)。
4、開催日程。](https://assets.st-note.com/img/1738563796-Irv09HkV7XKjiBZfMRTA4O5d.png?width=1200)
🚀「共に学ぶ」デザイン
・メンバーを巻き込み、情報や観点を増やす
多様なメンバーと取り組むことで、ふだん自分が使うことのないアプリや見慣れないUIに出合う可能性を高める+多角的な視点や幅広い知識につなげる
・自ら考え、言葉にする機会を確保する設計
「UIパターンを知る」だけでなく、「日頃からアプリ・UIを見る癖づけ」や「なぜこのUIなのか説明する練習」を企図し、各回参加者4〜5名が自身の言葉で説明する時間がとれるよう人数調整やワーク設計をしている
こちらも「これってみんなどうやってるの?」「知見聞いてみたい!」の直球勝負。
04|個人知/暗黙知をひらく「これってみんなどうやってるの?知見聞いてみ隊」
コンセントの全社横断施策であるイニシアチブ組織のひとつ「知識創造とデザインの民主化」に端を発している「これってみんなどうやってるの?知見聞いてみ隊」。この会は、UX/UIデザインテーマにおける「解決策の仮説を策定」=個人知・暗黙知をひらいていく(共同化/表出化していく)ことを目指して企画されました。
会社でたまたま会った人にちょっと相談してみるくらいのライトさで、UXを学び始めた人や実践に課題をもつ「質問者さん」のお悩みに、「経験者さん」がその人なりの考え方ややり方を話してくれる会(絶対的な正解ではなく、正解を求める場でもないという前提)です。不定期/オンライン開催で、「ペルソナの納得感ってどうつくる?」「価値の抽出/セレクトのコツって?」などの問いを、約1時間かけて掘り下げていきます。

🚀「共に学ぶ」デザイン
・知見だけでなく、悩み・課題からも学ぶ
メンバーがなにに悩み、つまずいているかを明らかにし、どんな知見に価値があるのか抽出+「ひとりで悩んでしまう」「これって自分だけ?」といった孤立感の軽減も狙う
・アーカイブ化で知識創造の社内外連携につなげる
参加していない社内のメンバーや社外の方を含めて内容を共有し、そこからまた読み手の知見に昇華できるよう、noteでの記事発信を実施/予定している
ラストは、突然の体育会系?気合いのこもった「押忍!!ゼロイチ道場」です。
05|サービスデザインやUXデザインの基礎を学びあう「押忍!!ゼロイチ道場」
UX/UIデザイン領域に関わる知識のベースラインを揃えることを目的に、2020年に定期開催していたのが「押忍!!ゼロイチ道場」です。
隔週1回1時間30分、全14回のプログラムとしてオンラインで開催。各回テーマについて参加者同士で疑問点を洗い出すアイスブレイクにはじまり、基本知識のインプット、事前学習内容の共有、ワーク、事例共有が一連の流れでした。基本知識だけにとどまることなく、プロジェクト内の実践知に触れることで学びを深めることもできるように事例共有コーナーを組み込んでいた点もポイントです。また、教わることからも教えることからも学びがあるため、若手メンバーを中心に持ち回りで「教える」スタイルをとっていました。

🚀「共に学ぶ」デザイン
・親しみやすく覚えやすいネーミングやビジュアル
「知識をゼロから1へ」のコンセプトを表現するため、学びあうことを象徴する「道場」をキーワードに採用。勉強会はみんなの「押忍!!」の挨拶でスタート。「道場生」に見立てて開発したキャラクターを随所で活用した
・アーカイブ化で知識創造の社内外連携につなげる
毎回録画とグラフィックレコーディング(グラレコ)でアーカイブ化し、予定が合わないメンバーへのフォローや復習できるしくみとした。さらに自社サイトでも、この勉強会での取り組みについての記事を発信
ひとりではたどり着けなかった、あたらしいデザインへ
ここまでPDグループの5つの勉強会を紹介してきました。
“Fast alone, far together(早く行くならひとりで、遠くへ行くなら一緒に)”
たびたび見聞きする言い回しですが、「共に学ぶ」デザインの先には、ひとりでは見えてこない景色が広がっているように思えてなりません。
「インプット時間が足りない」
「学び始めても長続きしない」
「独学の限界を感じている」
冒頭で挙げたスキルアップの前に立ちはだかりがちな壁にも、「共に学ぶ」ことは風穴を開けてくれそうです。みなさんに役立てていただける部分もあるのではと期待して、まとめておきます。
🚀「共に学ぶ」デザイン
・勤務形態によらず参加できる開催時間
・心理的にも物理的にも参加のハードルを低めに
・定例会設定で、繁忙期でも時間確保しやすく
・メンバーを巻き込み、情報や観点を増やす
・自ら考え、言葉にする機会を確保する設計
・知見だけでなく、悩み・課題からも学ぶ
・アーカイブ化で知識創造の社内外連携につなげる
・親しみやすく覚えやすいネーミングやビジュアル
コンセントでは今後も積極的に学びの機会をひらいていきます。
記事中で紹介した「コンセントデザインスクール(CDS)」をはじめ、社外の方もご参加いただけるセミナー・イベントも随時開催していますので、ぜひのぞいてみてください。
もし一緒に学ぶ機会ができたのなら、きっとまだ見ぬあたらしいデザインに出合える気がします。
🙋 一緒に働く仲間を募集しています
コンセントでは、対象とするデザイン領域の広さから多くの職種があり、一緒に働く仲間を募集しています。
📮 お仕事のご相談お待ちしています
事業開発やコーポレートコミュニケーション支援、クリエイティブ開発を、戦略から実行までお手伝いします。
お仕事のご相談やお見積もり、ご不明な点など、お気軽にお問い合わせください!