依頼者サイドのコンテンツマーケティング~WEBライター育成プログラムに参加して
私は現在、クラウドワークスのWEBライター育成プログラム(2級)に参加しています。3級は舐めて一度落ち(笑)再受験で今月合格、一昨日2級の「選択式」「記述式」両方の試験を提出し終わったところです(合否は今月末)。
本業はIT企業でWEB全般とマーケティング、UXを担当しています。いわばWEBライティングの依頼者側で、実際コンテンツマーケティング事業者を通し、ここ数年で何十本もの執筆を依頼、自社製品/サービスサイトに公開しています。
クラウドワークスWEBライター育成プログラムに参加してみて
私がクラウドワークスのWEBライター育成プログラムの2級を受講したのは、単純に本業を辞め(もしくは減らし)もう少し自由な働き方をできないか?と模索していることにあります。
それ以外特になんら深いことは考えてはいなかったのですが、参加してみて、コンテンツマーケティングを実施したい本業の立場と、事業者を通して記事を執筆してくださるWEBライターの皆さんのスキルや立ち位置というものを深く考えるようになりました。
「副業を考えている」だけだった私ですが、どうしても本業目線で「どうやったら、効率的に、経済的に、質の良いコンテンツマーケティングができるか」ということも考えてしまうのです。
コンテンツマーケティングに関わる3つの立場
コンテンツマーケティングの実施には、主に三つの立場が存在します。
一つは、実際に製品やサービスを持ち、コンテンツマーケティングを行う立場・・・つまり、私の本職における立場です。
二つ目は実際にコンテンツを作成するWEBライターの立場。直接契約している方(個人事業主・クラウドワーカ―など)、社員もしくは契約社員としてコンテンツマーケティング事業者に所属している方、そしてテンポラリーとしてコンテンツマーケティング事業者と契約をするクラウドワーカ―やフリーランスの方が多いのではないでしょうか。こちらは私の副業的立場ですね。
そして最後、三つ目はコンテンツマーケティング事業者の立場です。現在本業では、クラウドワーカ―やフリーランスの方との直接的なライティング契約はしていません。年に20本から50本程度、新サイト立ち上げ時には100本作成したWEBライティングはすべて、こちらのコンテンツマーケティング事業者を通したものになります。
コンテンツマーケティングの目的
本業での「コンテンツマーケティング」には明確な目的があります。
製品/サービスサイトに数カ月・数年、SEO(検索エンジン最適化)対策を施し、それなりにマーケティング施策を施していたものの、結果が振るわなくなる時期がきます。もしくは新しくサイトを立ち上げたけれど、目標としている数値にサイト訪問者数が遠く及ばない、などがきっかけになります。
PV(ページビュー:サイトで閲覧されたページ数)が頭打ちになった、CV(コンバージョン:お問い合わせや資料請求など、サービスに興味ある方のメールアドレス収集数)をもっと増やしたいなどの課題に対応するために、コンテンツマーケティングを実施するのです。
コンテンツマーケティングの課題
コンテンツマーケティングは自社製品/サービスサイトの課題解決のために実施するのですが、コンテンツマーケティング自体にも大きな課題があります。「サイトの訪問者数やPVは増えるのに、CVはあまり増えない」ことです。製品やサービスに関連する潜在顧客向けキーワードでコンテンツを作っていただくので、そのキーワードでの製品/サービスサイトへのランディングは単純に増える傾向にはありますが、問い合わせや資料請求に繋がらないことが多いのです。
多くのユーザーは、新しく作ったコンテンツを読んだだけで離脱してしまいます。多少「知ってもらう」ことにはなっているかもしれませんが、最悪の場合「お金を払ってコンテンツを作っただけで終わってしまった」と感じる結果に至ります。
もちろん、ページそのものを増やすことを目的にしてコンテンツを増やす場合もありますが、それはあくまでも手段であり、本来のマーケティングの目的ではないのです。
コンテンツマーケティング事業者を選ぶ難しさ
コンテンツマーケティングの難しさについては別の機会にしたいと思いますが、多くのコンテンツマーケティング事業者は「効果がある」ということを謳って営業をかけてきます。
企業の窓口となる担当者がマーケティングやSEOに詳しくない場合、ガッツポーズをするコンテンツマーケティング事業者もいるでしょう。SEOは特にですが新しい施策を用いる場合、効果が出やすいですし、担当者が何も知らなければ施策詳細について突っ込まれることもないからです。
依頼者サイドに知識があれば事前に細かいことを取り決めますが、どの事業者も「どのぐらいのPVを見込めるか」は口にしても、「PVはいくつ以上になる」や「いくつCVを得られるか」などの明確な約束はしません。「そんなこと約束したら、首を絞めることになる」からです。
また、すべてではありませんが、少なくとも本業で契約したコンテンツマーケティング事業者で、最初からきちんとした原稿を出してきた企業はありません。酷いところは・・・様子見なのか・・・第一稿はコピーだらけ、文法ミス・誤字脱字だらけと文章として最低限のことも出来ていない状態のものでした。
恐らく、WEBライターから集めた原稿を、事業者内で校閲もしないで右から左に流しているのでしょう。いつもは「まぁ、この程度であれば社内で修正した方が早いか」と思えるものは、修正を一度もお願いしないで完了しているのですが、さすがに「まったく形になっていません」と課題をすべて箇条書きにして第二稿をお願いしました。
コンテンツマーケティング事業者を通す必要はあるのか
今回、クラウドワークスのWEBライター育成プログラムに参加してみて思ったのは、コンテンツマーケティング事業者を通さないで仕事をお願いした方が効率的なのでは?ということでした。
3級で最低でも知らなければいけないことを、2級で必ず考慮して欲しいことをきっちりと伝えているので、それを習得しようと努力しているWEBライターであれば、本業で「この事業者、二度と使わない!」というコンテンツマーケティング事業者よりも頼りになるのでは、と。
また、コンテンツマーケティング事業者の担当者がどれだけマーケティングやライティングスキルがあるかわからないままやりとりをしても、間にひとり入ることになるので伝言ゲームになってしまう可能性があります。
私自身、クラウドソーシングでの依頼方法をまだ勉強していないので進め方については仮説も入っていますが、テストライティングも自分で確認した方が信頼できますし、何よりもマージン的に手数料を取っておきながら、仕事をしていない中間業者を使うことは、会社の利益的にしてはいけないし、業務効率的に私は絶対にしたくないのです。
もちろん、事業者にコンテンツマーケティングの100%を丸投げできれば最高です。多少、高額でも支払うかもしれません。でもマーケティングの観点で、それはかなり難しいことも知っています。本業側の稼働は少し余分にかかりますが、継続して行えば、最終的に費用対効果はとても良いのではないでしょうか(今度、試算してみます)。
自身のWEBライティングスキルのために参加したクラウドワークスのWEBライター育成プログラムですが、なんと本業にも役に立ちそうです(笑)