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子どもは子ども食堂をつくれるのか?

こんにちは。大人スタッフのひとみんです。
こむすびキッチンが発足してからもう1年が経って(正確には1年2ヶ月?)ちょっと大人目線(というかひとみん目線)でふりかえろうということになって、書いています。
当初の「子どもの主体性」「子ども中心」はどれだけ達成できているのか、自分たち自身が自覚するとともに、皆さんにもお伝えしたいなぁと思います。

指示待ちな子どもたちをどう動かす

いきなり「主体性」とはかけ離れていますが…
とにかく指示待ちな子どもたち。
何を作るか、どのレシピにするか、当日の段取りは?
聞かないと、考えない。
とにかくやきもきする大人スタッフ…苦笑

大人は、ゴールや目的・結果から逆算して考えることができるけど、
子どもはその経験が圧倒的に少なすぎる…!
結果的には、「どうする?」「◯日までに考えてほしい」と声をかけながらなんとかやってきた。

それでも、継続して10ヶ月経った頃から、なんとなく子どもスタッフの段取りが良くなってきた。メニューを決める際は相変わらずモゴモゴしているが、

「そのメニューだとこれくらい時間がかかってしまう」
「前の日にどこまでできるかだと思う」
「当日の時間はこれじゃできない」


など、いろんな「予想」が立てられるようになってきた。
全員ではないが、それを発言する子がいることで、「みんなで考えてる」感はある。

コロナの拡大も相まって、お弁当配布が多くなってきたことも、子どもたちには良かったように思う。お客さんを室内に招き入れて、いわゆる「接客」をするのは苦手な子が多いもので。

Let's体験 ボランティアの受け入れ

夏休みから、地元の中高生を対象にボランティア受け入れをしてみた。
あわよくばそこから子どもスタッフになってくれないかなぁと淡い期待を持つ大人スタッフの心とは裏腹に、結果、誰も継続はしてくれなかった。玉砕。

「内申点」という一つの目標のために、子ども食堂でのボランティアを選ぶ子は多い。まして「子どもが作る子ども食堂」というなんともワクワク(しがち)なコンセプト。中高生からも人気の受け入れ団体だったよう。

でも既存の子どもスタッフのモチベーションの違いが明らかだった。
これを子どもスタッフはどう取ったのだろう。
(なお、どうも思っていなくても問題なし)

評価がなくても楽しめる子どもたちは最強

実は不登校や通信制の学校に通う子が多いこむすびキッチン。
学校を利用している子もしていない子も、
どこでどう過ごしていたって「それはそれ」「そうなんだ?」な子どもスタッフ同士の空気が私は好きだったりする。

でも悔しいことに、こむすびで毎月毎月、いろんな経験をしていても登校していない彼女たちに「内申点」がつくことはない。
こんなことに、憤りや苦しさを感じた「ボランティア受け入れ月間」

学校を利用している子もしていない子も、どの子もみんな、
大人スタッフは誇りに思っていることが、この食堂のいいところ。
誰に評価されなくたって、月2回も集まって、練習したり運営することを楽しめる子どもたちは、最強の体験をしていると思っている。

意味を持たずに続けること

子どもたちに、「こむすびってどういうところ」と聞くと、「子どもがご飯作って地元の人に配るところ…?」この程度の回答だと思う。(疑問形がポイント 笑)

「主体的に〜」「子どもが考えて〜」って言いたいのは大人スタッフだけだと思い知る瞬間 笑

子どもは好きなことは続けるし、嫌なことは「大人の顔色を伺いながら」続けるか、反発して辞めるかのどちらかだ。
子どもスタッフの中にも、いろんな葛藤と向き合って、乗り越えながら、将来を見据えてる子もたくさんいる。

好きなことだけやり続けることはなかなか難しい。
でも、好きなことだから続けられることは多いし、
多くの大人がそれを体験として持っているはず。

それなのに「それじゃぁ生きていけないのよ」「大人になれないよ」というのはあんまりだと私は思っている。

子ども食堂なんて、やりたきゃやればいいし、
やめたきゃやめればいい。
意味をもたずに続けられるくらいがちょうどいい。

「子どもたちの主体性」はずっと後から付いてきたっていい。

好きなことをやれる子ども時代に、大人の「主体性を伸ばしたい」欲に付き合わなくていいと思ってる。


現在進行形の子ども食堂

最後になったけれど、タイトルの「子どもは子ども食堂を作れるのか?」
答えは…作れる!っていうか作ってる途中って感じかなと思う。
目指すところがないというか、完成形をイメージしていなかったのもある。
(私だけかもしれない…)

例えば、段取りよくメニューを決め、
調理を完璧にこなし、地域の方が喜んでくれて…
こんなことは誰も求めていなかったと私は思っているんだけど…。

「メニュー決めよ」って声かけて「は〜い」って言って動かない子たち。
「ブログ書いておいて」と声かけて「ヤダヤダ〜」とごねてる時間も何となく「味」だなって思ってしまう。こむすび味!

長くなってしまったけれど、

結論!
子どもは子ども食堂を作れるし、進化させている!

子どもも人間。生ものですので、
現在進行形で進化したり、ちょっとくさくさしてみたり。
そんな「生きてるこむすびキッチン」をこれからも「味がいい」って見守ってください。

長文お読みいただきありがとうございました。
(大人スタッフ ひとみん)



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