「Regicide」という「作品」
こんにちは。課題が面倒で現実逃避も兼ねて書いています。
去年の後期提出作品で、7月28日に再演しました「Regicide」という作品についてです。
この曲はチューバとピアノのために作曲をしました。
プログラムノート
この曲はJ.S.Bachがフリードリヒ大王から与えられたテーマを用いて、Regicideという単語、ピアノやチューバの別称から得た印象を元に作曲しました。もしかしたら、ある種の暗喩を含んだ風刺作品とも捉えられるかもしれません。
作曲、初演だけではなく、今回の再演でも協力していただいた2人には感謝申し上げます
プログラムに掲載した解説はこの通りです。
ここからはこの作品について、なぜこの編成でこのタイトルでこのモチーフを使ったのか、この作品に込めた暗喩とは何か、これらについて書いていきます。
プログラムノート(裏)
この曲はJ.S.Bachがフリードリヒ大王から与えられたテーマ「大王の主題」
を用いて、「王殺し」という意味を持つRegicide、ピアノやチューバの別称から得た印象を元に作曲しました。ピアノは楽器の王様、チューバは他の低音楽器群と並び影の支配者と呼ばれています。おおまかに言うと、慢心してその座に居座る王(あるいは独裁政治家)が影で支えている人(側近や影武者)によって乗っ取られるというストーリーです。ストーリーの通り、政権転覆についての暗喩が込められており、提示部ではピアノに置かれていたモチーフが再現部(コーダ)ではチューバに置かれています。そしてテンポが速いセクションはおおよそ戦乱を表現している。少しずつ縮まる拍子、終盤の5拍子と駆け上がる半音階は結末に向けた緊張感、再現部前のトーンクラスター的な和音は大きな爆発(あるいは明らかな陥落に結びつく事象)、というように様々な事柄を抽象的に描写しています。
作曲、初演だけではなく、今回の再演でも協力していただいた2人には感謝申し上げます。
こちらが裏のプログラムノートです。字数制限や暗喩のネタバレになるなど、色々な理由でコンサート時には公表していません。
感想
おそらく再演されることはないと思います。内部奏法が曲の要ともなっており、再演のためにピアノを用意しなければならないというのが大きいです。
演奏者の2人がまた演奏したいというくらいの曲なので勿体無い気もしますが、こればかりは難しいものです。もし再演できるならしたいものです。もちろん内部奏法込みで。
演奏者の2人には感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。チューバの可能性、そしてピアノの可能性とプリペアドピアノについてを知ることができ、作品を上演していただけて本当に幸せな限りです。
あとがき
実はここ数日メンタルを崩して、昨日は本当にひどかったです。
まともに固形物を食べずゼリーばかり食べていたら演奏会終盤や終演後で腹痛や吐き気で辛い思いをしました。当たり前ですがご飯は食べないとダメですね。
みなさん、ストレスと夏バテには気をつけましょう。暑さで死人が出て大学のベンチに蒸し鶏か焼き鳥がいるかもしれません。