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【価格改定のおしらせ】2025年度以降の開催コースについて

みなさん、こんにちは。Compath 運営チームです!

東川町は、冬真っ盛り、のはずが… 今年は暖冬で、とっても雪が少なく、気候変動の影響なのか、と気になる日々が続いています。

青空に嬉しくなりつつも、地面が見える暖かさには心配な気持ちです

そして早いもので、もう2025年の1ヶ月が終わってしまうのですね。Compathは、冬のコースをつくりながら、4月〜始まる来年度のことを絶賛企画中です。

来年度のコース開催について、たくさんのお問い合わせをありがとうございます。年を重ねるごとに、より多くの方、より多様なバッググラウンドの方々にご連絡をいただいていて、わたしたちが試行錯誤する学びが、多くの方々に届き始めているのを感じています。

今日は、私たちの学びにこれから参加をしようとしてくださっている方々に「コースの参加料金の値上げ」についてお知らせです。


2025年度のショートコース参加価格

現在、Compathで最も多く開催している 7泊8日のショートコースの参加料金(通常価格)を、2025年度(2025年4月以降)より値上げいたします。また従来、選択授業を2つ以上受講する場合は、追加料金 7,000円/授業を頂いていましたが、受講状況を鑑みて追加料金制度は廃止しました。

昨年度:145,000円〜152,000円
今年度:177,000円
*税込価格です
*事前・事後のオンライン時間を含むプログラム参加・宿泊・材料・食事(一部)・プログラム中の送迎 に関わる費用が含まれています

さまざまな物価も上がり、今も決して安くはない金額をお支払いいただいる中、このおしらせをするのは心苦しいのですが、値上げの決断に至った背景を、お話させてください。

背景① 地域おこし協力隊からの卒業

2020年の創業からいままで、共同代表の安井・遠又は「東川町の地域おこし協力隊」としても働いていました。これはつまり、協力隊の活動費を代表の給与に充てることで、コース運営費を抑えられる状態でした。

しかし2024年度をもって、協力隊としての活動は終了し、2025年度〜は、共同代表ふたり分の人件費の拠出が必要な状態になります。

背景② サステナブルな運用のために必要な経費が明らかに

2024年4月〜 Compathは、新校舎の運用を始めました。使い始めてから一年、やっと校舎の施設維持にかかるお金が見えてきています。またこれを読んでくださっているみなさんと同様ですが、灯油やガソリン費を始め、物価高の影響をCompathも受けています。
(1月は、なんと15万円/月の電気代に驚きました。冬の北海道は、水道管凍結を防止するために常に暖房をつける必要があります…)

また、学びのコースを企画・運営するキュレーターの負荷や必要な成長機会も見えてきました。

Compathでは、あらかじめ決めたプログラムをその通り運用するというよりも、コース開催中も常に参加しているみなさんの声を聴き、柔軟に学びをアップデートすることを大切にしています。これにより、参加者のみなさんがより学びたいことが学べる状態になると同時に、自分の声をきっかけにした授業やコミュニティの変容を経験することで「自分の声によって社会が変わる」経験の創出につながると考えています。

これを学びの作り手であるキュレーターの視点で見ると、常にプログラムを企画し続ける必要があります。また共同生活に寄り添うため、早朝〜夜間の業務も多い、時間的にも精神的にも負荷のかかる仕事です。

これまでCompathは、私たちの学びに共感し、少ないお金でもCompathの為ならやりたい、自分も学び舎づくりに挑戦したい、と集まってきてくれたキュレーターメンバーの思いに助けられてきました。一概に比較するのは難しいですが、現状は、高い負荷にもかかわらず、一般的なファシリテーターやワークショップデザイナーと比べても安い報酬で、お仕事をお願いしていると認識しています。

Compathでは、これからも思いを共にする仲間で一緒に学びをつくり、みなさんにより豊かな機会を提供するために、キュレーターの稼働費の増額を考えています。またよりみなさんにお届けする学びの質を向上させるために、キュレーターチームで受けるファシリテーションなどの研修・トレーニングに投資をし、コースの学びに還元していく予定です。

背景③ 教育業界・成人の学び文化に対する意思表示

この先の見えづらい世の中で、自分と社会を一度立ち止まり省察する・共同生活を通して共に生きることを学ぶ Compathの学びは、現代に重要な教育だと考えています。また、私たちの学びに限らず、人の人生や社会を変容させる力がある教育の力を信じています。

一方、教育業界はその価値に反して、収入や労働時間の観点から、就労状況が良くないと言われることも多い業界です。また、私たちの教育スタイルは、多くの大人が「今の仕事に直結するもの」を学ぶ傾向が強い中(*)、まだまだ価値を感じてもらいにくい学びだと思っています。

私たちは、教育業界の一担い手として、自分たちの運営方法から、持続可能ではない仕組みにはNOを示します。また、個人の人生と社会を豊かにする学びに参加できる文化づくりを行っていきます。

*内閣府 令和4年7月 「生涯学習に関する世論調査」集計表2 「学習した理由」:20-60代まで、生涯学習を行なった理由の1位が「現在または当時の仕事において必要性を感じたため」

学びたい方が学べる社会に向けて:特別価格の据え置き

上記の背景から、通常価格は値上げするものの、一昨年から設定している、経済的な理由で学びへの参加を諦めてしまう方を対象とした「特別価格」は今年と据え置きの値段(税込134,000円)とします。

特別価格について:
下記のご状況に当てはまる方に、特別価格でのコース参加をご案内しています。
「離職、休職、学生の方など、経済的な理由(目安:年収 300万円以下)で、参加を躊躇してしまう」

北欧のフォルケホイスコーレが国費の補助により参加ハードルが低く保たれていることに倣い、私たちも「学びたい」と思ったその衝動に、多くの方が素直でいられるような仕組みをアップデートし続けたいと思っています。

最後に:個人の負担を減らせる仕組みづくりにも取り組みます

値上げの判断は「誰もが学べること」「様々なバックグラウンドの人と共に暮らし学ぶこと」を重視するフォルケホイスコーレの学びをモデルにする私たちにとって、この判断は、間口を狭めてしまう可能性の高いものだと思っています。

その為、すぐにとは行かないものの、個人の経済的負担を減らし、学びへの参加ハードルを下げる仕組みづくりにも、引き続き取り組んでいきます。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。2025年度も、ひとりでも多くの方とお会いできることを楽しみにしています。


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