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【イベントレポート】おいしい輪が広がる、「食育イベント」新米収穫祭に参加してきました!

10月18日、秋から冬へ季節の変わり目を肌で感じられるこの日、東川町で米農家と養鶏をされている「ファームレラ」の食育イベントがCompath校舎で行われました。

集ったのは、年齢も性別も、立場も仕事も異なる人たち。

「おいしいお米や卵が、どんな『人』の手を渡り食卓まで届くのか知りたい」
「1ヶ月前に東川町に越してきたばかり、一緒にごはんを食べながら『地域』を知りたい」
「北海道に旅行に来て、その土地ならではの『食』を楽しみたい」

いろんな思いとともに、同じ釜のごはんを食べる和やかなひとときを過ごしました。


子ども達が安全に暮らせるように、おいしいものを届けたい。

ファームレラの新田さんご夫婦は18年前に東川町にやってきました。「すべての子ども達が安全に暮らせるように」という理念のもと、これまでカフェや山の手入れ、民宿などもされてきました。

「みんなが幸せになる方法ってなんだろう」と考え続けるなかで、主食になるお米や食卓には欠かせない卵を作り、一次産業から将来を担う子どもたちの健康を支えたい、と思ったそうです。

こうしてたどり着いたのが、農薬・化学肥料不使用のお米と平飼い有精卵でした。

お米のこだわりは、苗を育ててから刈り取るまでの栽培期間中に、除草剤を含む農薬や化学肥料をいっさい使わないこと。肥料はファームレラの、もみがら鶏ふん完熟堆肥(※1)とケイ酸資材(※2)のみを使用されています。

※1: 完熟堆肥(かんじゅくたいひ)とは、有機物が微生物の作用によって分解され、十分に腐熟化した状態の堆肥のこと。
※2: ケイ酸は植物の生育に役立つミネラルの一種で、特に水稲などの作物には欠かせない資材。


羽釜で炊き上がった新米

羽釜はイベント開始と同時に着火され、20〜30分ほどでお米が炊き上がり、炊き立てのいい香りがキッチンいっぱいに広がります。蓋を開けると思わず「おお〜〜!」と大歓声が!釜の底にはカリカリっとしたおこげができ、今か今かとお茶碗を持つ行列ができあがっていました。

新米と一緒にいただく平飼い有精卵のこだわりは、自然体でニワトリを育てること。大雪山系から流れるキレイな水と北海道産のエサを食べて育つニワトリは、ヒヨコの頃から元気に地面を走り回っているのが特徴です。

季節や天気を感じながら育つことで、ニワトリたちのエサの好みも異なってくるのだとか。

サイズや色、個性が光る卵たち

野菜好きな子は「レモンイエロー」のような黄身の色をしており、穀物が好きな子は「白っぽい」黄身の色をしていると聞き、ワクワクしながら卵を割ってみると…。

キレイなレモンイエローの黄身

どうやら、わたしのは野菜好きの子の卵でした!白身もぷりっとしていて、炊きたての白米との相性はバッチリ。気づいたら2杯目に突入する方が続出していました。

この日のお食事のメニューはこちら。

・新米を羽釜で炊いた白飯と玄米に近い3分精米のご飯
・東川町産の旬の野菜と、ひがしかわジビエ「ハルコロ」のエゾシカ肉を使った総菜
・東川町産平飼い有精卵を使った卵料理など

エゾシカ肉の入ったほくほく肉じゃか


平飼い有精卵がまるまる一つ入った巾着入りのおでん


いのちを大切にいただくこと、つなげていくこと。

エゾシカ肉には臭みが全くなくさっぱりしていて、どれも本当に美味しかった

この日とても印象的だったのは「いのちの循環」のお話。

ニワトリの育て方のなかで「料理で出た野菜の皮や残したものをエサとして与えているよ」というお話を伺いました。わたしたちが食べられなかったものを食べ、それを栄養としおいしい卵を産んでくれる。そして、その卵をわたしたちが大切にいただく。

いのちって巡っているんだ。そう思うと、いただく「いのち」との距離が、前よりぐっと近くなった気がしました。

ファームレラでは、ニワトリをヒヨコのときから大切に育てています。卵を産むようになるまでかかる年月はわずか5ヶ月。そして、1年半〜2年で卵を産む使命を全うし、生涯を終えるそうです。

卵を産めなくなったニワトリはどうなるのかというと、燻製加工した無添加のスモークチキンとして、みなさんの食卓に届けられます。

最後のさいごまで、いのちを大切にいただき、つなげていくこと。それを体現されているからこそ、ファームレラにはたくさんのファンがつくのだと感じました。そして、新田さんは作り手の想いもお話ししてくださいました。

「手間暇をかけているからこそ、他の農産物より価格は高いかもしれない。でも、自分たちの掲げる理念『すべての子ども達が安全に暮らせるように』のもと、正当価格として売る。作りづつけるための努力をこれからもしていきたい」


お家に帰ってからも幸せの輪はつづく

イベント終わりには「大雪なお米ななつぼし(2合)」をお土産にいただきました。自宅の炊飯器で炊いてみたのですが、変わらず美味しさは健在。粒がしっかりしてて、程よく広がる甘さにペロリと平らげてしまいました。

手書きイラストのパッケージも可愛い


聞いたお話を思い返しながら食べると、美味しさは倍増します

作り手の想いを知ることで、食との向き合い方が変わった新米収穫イベント。これからもできるだけ顔の見える作り手から、いのちのバトンを繋いでいきたいなと思いました。

季節に合わせたイベントを企画しています。詳細が決まりましたら随時、Compath公式SNSなどで発信する予定ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。



▼ファームレラさんの情報はこちら
◎Facebook
https://www.facebook.com/farmrera.higashikawa/

▼今回の会場になったSchool for Life Compathの情報はこちら
デンマーク発祥のフォルケホイスコーレと呼ばれる学校をモデルに、北海道東川町で活動をしている大人のための学び舎です。

◎公式HP
https://schoolforlifecompath.com/

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