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タロットカード VI. 恋人達 カードを理解する為の基本説明と文例


タイトル: 「恋人たちの感なる物語」

序章:出会いと心の鼓動
19歳のラヴィとビスは、大学で出会ったばかりの若い恋人同士。二人はすぐに惹かれ合い、共通の趣味や興味を通じて深い絆を築き始めた。ラヴィは内向的で思慮深い性格で、アートや文学を愛する一方、ビスは外向的で冒険心にあふれ、新しいことに挑戦するのが好きだった。

「君とは、何か特別な繋がりを感じるんだ。」ビスは、ラヴィと過ごす時間が心地よく、自分の内面を自然に表現できることに感謝していた。ラヴィもまた、ビスの明るさに触れることで、自分自身が開かれていくのを感じていた。
彼らは互いに補い合い、恋人としての調和を感じていた。しかし、この調和が試される瞬間が、やがて訪れることになる。

第一章:違和感の芽生え
付き合い始めて半年が経ったころ、ラヴィとビスの間に微妙なズレが生じ始めた。ビスは友達と過ごす時間や冒険的な活動に興味を持ち続け、ラヴィはその時間を二人だけのものにしたいと感じるようになった。
「ビス、今日は二人で静かに過ごさない?」ラヴィはビスに提案するが、ビスは友達と出かけることを優先し、ラヴィの提案を受け入れることが少なくなった。

「ごめんね、ラヴィ。でも、次は絶対に君の望むようにするから。」ビスはそう言いながらも、再び約束を守れないことが増えていった。二人の間に不協和音が響き始め、ラヴィは次第に違和感を感じるようになった。

第二章:バランスの崩壊
ある週末、ビスは友人との旅行に参加することを決め、ラヴィとの約束をキャンセルしてしまう。ラヴィはそのことで心を痛め、二人の関係に対する不安が募る。

「私たちは本当に相性がいいのだろうか?」ラヴィは自問自答し、ビスとの繋がりが見せかけだけのものではないかと疑い始めた。一方、ビスもラヴィとの距離を感じ始め、ラヴィが自分を理解してくれていないのではないかという思いを抱くようになったことから、旅行への参加を決めていたのである。

二人は互いにコミュニケーションを避けるようになり、その結果、関係はますますぎこちなくなっていった。協調する力が発揮されないことで、二人の絆は揺らぎ、心の調和が崩れてしまった。

第三章:真実の対話
不調和が続く中、ラヴィとビスはついに大きな喧嘩をしてしまう。お互いの違いを理解せずにぶつかり合い、関係は破綻寸前となった。
「もう無理だわ、私たちは合わないのかもしれない。」ラヴィは泣きながら言い放つ。
ビスもまた、感情を爆発させた。「君は僕の自由を理解してくれない!もうどうすればいいのか分からない!」
その晩、二人は別れを考えたが、心のどこかでまだ互いに対する深い愛情を感じていた。そして翌日、冷静になった二人は、改めて対話の機会を持つことにした。

「ラヴィ、僕たちが本当に大切にしていたいのは何だろう?」ビスはラヴィに尋ねる。
ラヴィも考え込んだ末に答えた。「私たちの繋がりは、単なる恋愛以上のものだよね。あなたが私にとって大切な存在であることは変わらない。」
二人はお互いの感情を正直に伝え合い、違いを理解し、受け入れることの大切さを学び始めた。そして、二人で一緒にいるためにはどうすればいいのか、真剣に話し合い、歩み寄る方法を模索した。

終章:新たな調和
対話を重ねたラヴィとビスは、互いの違いを理解し、尊重することで、新たな調和を見出すことができた。ビスはラヴィの内向的な性格を受け入れ、彼女と過ごす静かな時間を大切にするようになった。一方、ラヴィもビスの冒険心を尊重し、彼の自由な精神を支えることを学んだ。

「僕たちは違う。けれど、その違いがあるからこそ、一緒にいる価値があるんだ。」ビスは笑顔でラヴィに言い、二人は再び心地よい選択をしながら、調和の中で日々を過ごすようになった。
二人の関係は、以前よりも深く、強いものとなった。協調する力が発揮されることで、二人は本当の意味での繋がりを感じることができ、共に成長していくことができた。

エピローグ:愛の形の変化
ラヴィとビスは、時間をかけて互いを理解し、協調する力を育んだ。その結果、二人の愛はより深まり、成長を続けることができた。彼らの物語は、愛とは単に調和だけではなく、違いを受け入れ、共に歩むことで真の繋がりが生まれることを教えてくれる。
二人はこれからも共に困難を乗り越えながら、手を取り合って進んでいくことを誓い、未来へと続く新たな道を歩み始めた。


基本情報

大アルカナの6つ目のカードとして、「バランスのとれた協調」を表す。

恋人達は、愛や調和、選択を示すカードです。主に恋愛や人間関係に関わるテーマを象徴し、調和の取れた関係や新たな出会い、深い絆を暗示します。しかし、恋愛だけでなく、重要な選択や決断を迫られる場面でも現れることがあり、感情や価値観の一致を大切にすることを示唆しています。また、自分と他者との関わり方、あるいは自分自身との向き合い方についても考えるきっかけを与えるカードです。

基本的な象徴と色と位置

恋人達のカードも、左右や上下による意味の違いはあまりありません。
恋人達のカードは、恋人達のカードは、愛、選択、調和を象徴し、人生における大切な決断をする際の選択や道のりを示しています。そして愛、調和、選択を象徴する重要なアーキタイプの1つです。恋愛やパートナーシップ、友情など、親密な関係を強調し、相互理解や心の結びつきがテーマとなります。また、愛だけでなく、人生における重要な選択を象徴し、感情的な直感と理性的な判断のバランスを取ることが求められます。

カードの中央には、男女のペアが描かれていることが多く、上方に天使が描かれ、二人を見守る様子が表現されています。背景にはしばしばエデンの園が描かれ、純粋さと理想的な関係を暗示します。色は、情熱を表す赤や愛情を示すピンク、調和を表す緑などが使われます。カードの位置は、正位置では調和や愛、重要な選択を示し、逆位置では不調和や選択に対する混乱を示すことがあります。

太陽・・・天頂で輝き、力強いエネルギーと生命力を地上に注いでいる。

天使・・・大きな翼を広げて両腕を広げ、愛と調和を象徴しながら二人を見守っている。

男と女・・・お互いに正面から向き合い、愛と信頼、純粋な心を象徴している。アダムとイブを連想させる姿。

生命の樹・・・男性の後ろにあり、12個の果実を実らせ、成長と命の象徴となっている。

善悪の知識の樹・・・女性の後ろにあり、知恵や善悪の選択を意味し、蛇が巻き付いている。

・・・知識の樹に巻き付き、誘惑や試練を象徴している。

・・・二人の背後にそびえる山は、人生における挑戦や目指すべき目標を象徴している。

※ ウェイトによる解説の引用は以下を使用
Arthur Edward Waite(1857年 - 1942年)の"The Pictorial Key to the Tarot"(タロット図解)、[1911]


カードの主たる意味

 「調和による安寧」

カードの正位置と逆位置の時の読み解きワード。

正位置
調和、 協調性、 良い感覚、 心地よい選択、 相性の良さ、 一致・繋がり

逆位置
バランスの悪さ、 なじめない・不調和、 嫌な感覚・違和感、 優柔不断、 補い合えない相性、 不一致・見せかけだけの繋がり

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