
異形頭コス初心者がぶち当たった壁を書いてみる
3ヶ月前
友人「秋フェスいきましょう!」
友人「(イベントのリンク)」
関東在住ぐり「京都?…よし行くか」
友人「チケ取っちゃうね!ぐりもコスする???コスチケいる????」(圧倒的圧力)
ぐり「..............…お初だけどやってみたいかも」
という事で先日「コンパス」なるゲームのイベントで関西まで遠征し、人生初コスプレをしてきました。
ちなみに友人からのメッセージは一切脚色してないですし、この時点で出会ってから半年も経ってない友人からのお誘いですこれ。2時間悩みましたがやって良かったのでパワフルな友人に感謝感謝。
ただ当然、コスプレには準備というものが必要でして、自分にはノウハウもなく、同行する友人たちのコスとも方向性が違くてノウハウがない。私はそんな迷える子羊でした。
そう、私が志したコスプレはいわゆる「異形頭キャラ」のコスプレ。人間のものではない頭をせっせこ作って被る事で完成するコスプレです。
という事で、そんな迷える子羊だった私が初異形頭コスを通り抜けての
・どんな感じで作っていったか
・イベント感想
あたりを雑に書いてくレポです。
なにとぞ!
コス作りのお話
作成キャラについて
はいサクッと終わらせるので語らせてください。私の推しです
画像直貼りは著作権的に怖いのでゲーム攻略サイトのリンクなんですが、見ての通りランタン頭の刑事です。
バツイチで、一人称がたまに「おじさん」で、CV:子安武人のイケオジです。CV:子安武人のイケオジです。
大事な事なので2回言いました。
興味持った方はぜひカッコいいPVも見てみてください
コスプレ的な話をすると、ほぼ直方体のランタン頭なので制作難易度が低いのと、服装が既製品で賄いやすい、という点から初心者向けにちょうど良かったのかなって気持ちです。このキャラの衣装のうち、服部分がほぼ既製品で行けそうだったBOSSコラボ衣装のイグニスが今回作成したコスになります。
https://www.suntory.co.jp/softdrink/campaign/touch/20231226/
スタート地点
まず何から始めればいいのか分からない()
スタートは本当にここからでした。
最初の時点で持ってた知識としては
・造形には「cosボード」という素材がいいらしいby友人たち
・雑に作ってもできないので設計図が必要(あたりまえ)
ということで、助けてGoogle先生!!したりX上にあった#異形頭コス初心者がぶち当たりそうな壁を壊してみるというハッシュタグ漁ったり、そのハッシュタグ使って情報上げてる方にリプで質問させていただいたりして、たどり着いたスタート地点は
「工作用紙で型紙作って最低限の試作を始めてみる」でした。
自分は作りたいキャラの造形自体は決まってるので、
自分の頭のサイズ測る(自分の頭がすっぽい入る最小の直方体のサイズを算出)
キャラの各パーツサイズの比を把握
自分の頭のサイズとキャラの各パーツサイズから、具体的な設計図を書く
設計図をサイズ通りに工作用紙に書き写して切り出す
って手順で進めて行きました。
ipadに書いてた設計図はこんな感じですね。

工作用紙での試作は真ん中の台形パーツを4つ作って組み合わせただけなんですが、ここまでスムーズに行ったので
「これベースに上下パーツ付けて色塗ればそれっぽくなるんじゃね?」
とこの時点で軽ーく考えてました。
ここで調子乗ったのが敗因①ですね(はやい)
結果として出発5分前に完成というアホなことになりました
枠作りの話
ここから先は工作用紙での試作も挟まずに、設計図通りにcosボードを切り出して、接着剤やグルーガンで組み立てていきました。
一応cosボードの厚さも考慮しながら設計図書いて切り出したつもりだったんですが、カッターで切ってる途中に曲がったりズレたりサイズ計算ミスってたり(おい理系?)、それを修正しようと半端に切ったりした結果色々噛み合わなくなってきました。パーツ組み合わせてみたら微妙に隙間空いたり、くっつけた後に歪んだり色々と…
これが敗因②ですね。設計図書くのも切り出すのも、可能ならミリ単位で丁寧にやった方が後が絶対楽です。
とまぁガバガバだったんですが、作成期限もあったのでゴリ押しながら突き進んでいきました。空いた隙間はグルーガン使ったりcosボードの端材使って埋めたりしていった形ですね。
ちなみに、異形頭は小さい隙間が致命傷になり得ます。というのも、頭の中に光入っちゃうと、中の人が見えやすくなっちゃうんですよね…
てわけで光が入りそうな隙間はしっかり埋めましょう(自分はできてませんでした
とまぁ色々失敗しながらも枠組みが出来ていく途中で問題点
枠組みがへにゃへにゃ
これちゃんと調べてなかった上に気づけなかった私がアホなだけなんですが、amazonでcosボードて調べて出てくるのは「ソフトタイプ」に分類されるようで、デカくて長いもの作るのには向いてないぽかったんですね。ちなみにcosボードハードタイプの存在を自分が知ったのはイベント2日前です(アホ)
今更作り直すこともできない(気力がなかった)ので、要所要所をワイヤー貼り付けて補強

塗装はサクッと済ませて(アイアンペイントって調べれば金属ぽい塗料は出てきます)、枠組みは最終的にこんな感じになりました
視界確保の話
はい、異形頭コス最大の特徴である(らしい)視界確保問題。ただ、ここに関しては多くの偉大なる先人たちが試行錯誤してたらしく#異形頭コス初心者がぶち当たりそうな壁を壊してみるタグに豊富に情報があります。
パッと調べた中で見つかった手法は
①塩ビ板(スモーク)
②たくさん小さい穴を空けた板
③透ける布
④ちょっと隙間あけて頑張って見る
などなど
自分はイベントのステージ見たりも楽しみたかったので、もっとも視界が良さそうな①を採用
問題だったのは、キャラクターの表現にあたって欠かせない炎の表現だったんですが、天才的な友人から教えてもらった「半透明プリ」を塩ビ板に貼ることに決定(ネットで「半透明プリ ラミネート」とかって調べると出てきます。キラキラしたJKが使うような代物ですね)
紙のサイズ間違えてたり、ケチって家のプリンター使ったらボロボロになったり、色々事故はありましたが無事完成し貼り付けたのがこちら

最初はデカい紙にラミネート→炎部分以外は透明にして貼り付けようとしたんですが、塩ビ板との間に気泡が入ったりラミネートシートの汚れで余計汚く見えたりしたので炎部分だけ切って貼り付けてます。ちなみに後ろ2面は塩ビ板使わずにラミネートを透明化せずそのまま貼り付けてます。
外から見た様子はこの通りですし、中からは多少暗いですがバッチリ見えてます。
て感じで頭は作成完了。
あとは蛇足ですが、頭以外の部分ですね
その他のお話
普通コスプレだと衣装作りは結構メインだと思うんですが、ほとんど既製品でどうにかなるキャラを選んだのでここはサクッと済むはずでした。
手に入れるのに時間かかりそうなBOSSのジャケットは結構早い段階でメルカリで確保してましたし、グレーのスラックスや小物、帽子あたりをamazonでポチポチすれば....…帽子?
最初何も考えずに「既製品で済むもの」にカテゴライズしてた帽子だったんですが、見てもらえば分かる通り、この頭って上の方がめっちゃデカいんですよね。
人間の頭って基本上の方がデカいのに、異形頭の一番下の部分はそのデカい直径に合わせて作るので異形頭の上部は人間よりデカくなりがちです。
人間の倍近いサイズの頭、これをカバーできる既製品の帽子がこの世にあるのだろうか
ということで帽子作成パートに強制突入(型紙ググってcosボード芯にして布をペタペタ)
ちなみにこれ気づいたのが本当にギリギリだったので(大バカ)突貫工事of突貫工事です

これで完成品のクオリティ大きく下げちゃったと思ってるので敗因③です
異形頭の装飾品は、頭をよっぽどコンパクトに作らない限りは全部手作りすることになりますね
ということで大トラブルを片付けて出発5分前に完成
ダッシュで深夜バスに飛び乗って京都へ

イベント当日の話
てわけでやってきました京都
(これはイベント終わりに撮った写真)

人生初コスプレだったわけなんですが、
ちょーーーーーーーー楽しかったです!!!!(クソデカボイス)
やっぱ異形頭ってそこそこレアかつ目立つので、周りからザワザワ「イグニスだ」「BOSSだ」「見えてんのかな」みたいな声が聞こえてきますし視線集めるんですよね。満たされていく承認欲求…
他のレイヤーさんと写真撮ったり写真求められたりもあって過去一楽しいイベント参加でした。
とはいえ異形頭ならではの大変な事もそこそこあって、自分が体験したのは
暑い
視界が狭い
声がこもる
曇る
ズレる
腰が痛い
あたりでした。
①,②,③はまぁ当然ですね
④も想定してなかった自分が悪いんですが、塩ビ板って要は薄いガラスみたいなものなんで当然曇ります。自分は気づいてからはハンドソープ塗って曇り止め代わりにしてましたが持続も短かったですし次は絶対曇り止め持っていきます。
⑤に関しては、インナーキャップ(水泳帽みたいなやつ)を被り、異形頭上部にくっつける事で固定してたんですが、やっぱりデカくて重くてバランス悪い頭なので長時間つけて動いてるとズレていきます。ズレが致命的になるたびに更衣室で直してたので、チケット見せないと入れない更衣室が顔(頭?)パス状態になってました。
⑥に関しては「なんで?」って思われるかもしれないんですが、頭がズレたり斜めになったりしないよう、首の角度に気を遣いながら歩いてたのが姿勢的に良くなかったみたいで、イベント開始から3時間くらいで腰がどんどん痛くなってきて…

最終的に立つのも辛い状態だったので、⑤,⑥合わせて次は頭を小型化しフィットさせることで解決したいですね
はい、ということで腰が痛い!頭蒸れる!暑い!
と色々大変ではありましたが大きくコスが壊れることもなく無事イベント終了!!!!
勇気出してコスして良かった!!!!!
圧かけてくれた友人に感謝しかありません。

色々
総じて思った事とか後悔とかを書き連ねるとこんな感じ
コスは楽しい!!!!
当日の着替えは圧倒的に楽
切り出しは丁寧に(当たり前)
時間には余裕を持って(当たり前)
作成するべきものは最初にリストアップ&既製品は2週間以上余裕持って確保(通販で安く済ませようとすると物によっては確保まで1週間以上かかる)
外枠はcosボード ハードタイプ使ったほうが良さそう
次は組み立て式にしてコンパクトにしたい
口元に声通しやすくするための小さな穴開けたい
曇り止めは必須
当日の辛さとか、予算増えたのとか、持ち運びの大変さとか、大部分が「デカくなりすぎた」が原因なので次からそこをどうにかしたいた気持ちが一番大きいですね。
ということで初異形頭コスレポートでした!
自分も全然初心者ですが、異形頭コス始める人の0.3歩分くらいお手伝いできれば幸いです。
次は2ヶ月後までに改良して持ってくつもりなので気が向いたら改善レポも書いてみようかと思います。
蛇足(使ったもの&あったほうがよかったもの色々)
材料(頭以外の帽子や衣装などは省略)
・コスプレボード白(ソフトタイプ 3mm厚×400mm×1000mm)×2
・塗料(タカラ塗料 アイアン 銀)
・手張りラミネートフィルムA4(ダイソー 5枚入り)
・塩ビ板 360×670×0.4mm スモーク
・自遊自在(ワイヤー)10m (3mほど余った)
・インナーキャップ
大体計5000円くらい
無駄にした部分も多いのでもうちょい抑えられた
道具
・筆(塗装用) 通販
・紙ボウル(塗料入れる用)
・瞬間接着剤
・グルーガン(良いの買えば良かったと後悔)
・グルーガン用スティック
・工作用紙
・カッター&カッター板&定規
・ハサミ
・ダクトテープ(仮止めや緊急補修用)
・サンドペーパー(凸凹した部分の塗装前に)
道具に関しては筆以外全部百均です。
グルーガン以外は特に百均でも苦労しませんでした
使えば良かったもの
・多用途接着剤(ラミネートと塩ビ板をくっつける用)
・ヒートガン(cosボードを曲げるのに使う)
・塗料の下地(使ったらもっと艶出たかも?)
・曇り止め
・作業用手袋(グルーガンで何度も火傷したので)