会計ソフトを使ってるから確定申告は難しくないよ」→こう言っている9割のフリーランスの申告書はメチャクチャ
こんにちは。確定申告サポートのコモンズ代表奥畑です。
先日こんなツイートをしたら、何人かの税理士の方から反応を貰いました。
ツイートに対する反応↓
実は会計ソフトを使っても、簿記の知識がないと正しい確定申告をすることは不可能なんです。(白色申告なら出来るかもしれませんが、青色申告は不可能)
私は100名以上のフリーランスから相談を受け、会計ソフトの中身を見てきましたが、そのうちの9割はメチャクチャです。
その中には、出来ていない事を自覚している方もいるし、自覚していない方もいます。
今回は少し深掘りして、「フリーランスが確定申告(青色申告)をする為に必要な事」をお伝えしていきます。
青色申告の条件
青色申告は白色申告と比べて申告のやり方が厳密になっています。その代わり、65万円控除で節税をする事を認められているんですね。
以下青色申告に必要な事です。
①複式簿記による帳簿作成
複式簿記に関しては話が難しくなるので次の機会にお話ししますが、白色申告では単式簿記、青色申告では複式簿記というルールに沿った帳簿作成をする必要があります。
②貸借対照表の完成
簿記の知識が無いと、この貸借対照表の数字がメチャクチャになります。以下の画像が貸借対照表になります。ただし、いくつか数字がおかしいです。
*タップで拡大できます
これを見て、どこの数字がどう間違っているのかが分からない人は、正しい
貸借対照表を作成する事が出来ません。
つまり、青色申告の条件を満たす事が出来ないので、青色申告による節税は認められない事になります。
そして、テキトーに会計ソフトへの入力を進めていっても、この貸借対照表の数字は正確にはならないのです。
簿記の資格の勉強は遠回り
青色申告をする為には、簿記の知識が必要と言おうと、「じゃあ簿記3級の資格を取ろう!」と考える方がいますが、資格を取ったからと言って、確定申告が出来るようになる訳では無いのです。
英検1級を持っていても、英語を話せない人が大勢いるように、資格に必要な知識と、確定申告に必要な実務の知識は大きく異なるからです。
私はココナラで80件以上の相談に乗ってきましたが、簿記2級を持っていても、いざ自分で進めようとすると何から手をつけたら良いか分からない方が相談に来られます。
また、簿記の資格は会計ソフトが誕生する前からあります。つまり、実務で会計ソフトを使う事を前提としていないのです。
無駄とは言いませんが、会計や経理の専門家を目指していない方。自分の確定申告が出来ればいいと考えている方が簿記の資格を取るために勉強することは、遠回りになり時間がもったいないと思います。
それなら、その時間を稼ぐことに使った方が100倍良いです。
フリーランス特有の経理
法人と個人では経理が少し異なります。
個人はプライベートと事業の境界線が曖昧なので、事業主勘定という特殊な勘定科目を使いこなす必要があります。
ここにつまずく人はとても多いです。
プライベートと事業のお金が混在している場合
基本的には、事業の取引があるものは全て会計ソフトに連携させます。そして、プライベート取引も事業主勘定を使って全て登録をしないといけません。そうしないと、正しい貸借対照表は完成出来ないからです。
会計ソフトの使い方
簿記の知識の他には、会計ソフトの使い方を覚える必要があります。
会計ソフトはfreee、マネーフォワード、弥生が有名ですが、それぞれ操作感が異なりますので、それぞれの使い方を覚える必要があります。
まとめ
終わりに
以上が「フリーランスが確定申告(青色申告)をする為に必要な事」です。会計ソフトを使えば確定申告は簡単だよ。と言っている先輩フリーランスには注意して下さいね。
今から準備をすれば来年の確定申告に十分間に合います。是非今から行動してみて下さい。
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