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1960年代から1990年代にかけて活躍したインテリアデザイナー、倉俣史朗の回顧展「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」が京都国立近代美術館で開催された。世田谷美術館、富山県美術館を巡った展覧会の終着点である。本展では、倉俣の言葉を辿りながら、その作品を振り返る。 倉俣史朗は、実用という意味での機能性よりも、家具という存在がもつ機能に着目した。それがよく表れているのが「引き出し」を取り入れた作品である。引き出しの中には何が入っているのか。そこに寄せられる期待に、倉俣