MIXさん(@_mixjack) : カードコレクレターズインタビュー 006
少し間隔が空いてしまいました、6回目のカードコレクターズインタビューです。今回のゲストは、MIXさん(@_mixjack)です。
私は知識がほぼなかったのですが、ノンスポーツカード、スケッチカード、さらに昨年のASCCについてもお話を伺うことができました。
インタビュー全文
Q1. MIXさんが好きなジャンルについて教えてください。
ノンスポ勢なのでノンスポジャンルでお答えすると好きなコンテンツはマーベルとスターウォーズ、好きなキャラクターはマーベルであればサイロックやブラック・ウィドウ、スターウォーズであればハン・ソロが好きですね。
アーティストがカードに直接イラストを描いている「スケッチカード」をメインで収集しつつ、最近ではほかのレアカードの収集にも手を伸ばし始めています。
Q2. MIXさんがカードコレクションを始めたきっかけを教えてください。
トレカを集め始めた一番最初のきっかけは、学生時代、ホビー系の雑誌に「アイスエイジ」というMTGの新商品の広告が載っていて、『面白そう!』と近くのホビーショップに買いにいったのがきっかけでした。
その後MTGの専門店で働いたりもしていたので、当時はトレカ漬けの日々でしたが、お店を辞めてしまったあとはトレカのことはすっかり忘れてました。
その後、仕事でイベントのアイディアを探していた時に、たまたま水道橋の店長のGB動画を見つけました。『なんかめっちゃ面白そうなことやってる!』と思って即、お店に行きましたね。お店に行ったはいいものの、スポーツには疎かったのでどうしたもんかな、と困り、店長にオススメなんかも聞きながらスターウォーズのBOXを試しに買ってみたのがノンスポトレカの収集の始まりでした。
Q3. MIXさんが最初に手に入れたカードを教えてください。
最初に購入したスターウォーズのBOXから出たFinnの1of1 のプレートサインカードが最初のレアカードですね。
サインカードを引いたときはまだエピソード7を観てなかったので、『知らね~、脇役か?』くらいの印象でしたw
Q4. MIXさんのコレクションの中で絶対に手放さない1番の宝物であるカードとその理由を教えてください。
残念ながら「これは絶対手放さない」っていうのカードにはまだ出会えてないんですよねぇ。入手に至るまでエピソードとか、色々な要素が組み合わさって「マイコレ」になると思うので、いつかそんなカードと巡り合えればと思います。
また、自分のコレクションに対して(過度な思い入れで過大評価しないように)若干距離を取っているので、それも「マイコレ」がない理由なのかもしれません。
Q5. MIXさんのコレクションの収集方針を教えてください。
スケッチカードに関しては、「女性キャラ」「日本人アーティスト」をメイン軸に据えています。ですが、総じて人気が高く高額なのでなかなか収集が進みません・・w
また、特定のキャラクターの収集にはそこまでこだわっていなくて、気に入ったデザインのレアインサートをコンプするのが好きだったりします。
Q6. MIXさんがカードを入手する手段を教えてください。
入手経路はebayが8割、BOX開封が2割といったところでしょうか。
昔はスケッチカードのBOX封入率が高く、なんなら「外れHITの水増し」くらいの印象だった時期もありましたが、最近はカートンヒットになっていることが多く、箱開けでスケッチカードのコレクションを増やしていくことが難しくなってきました。
封入率が絞られることで1枚1枚の制作時間が長くなりイラストのクオリティが上がり、希少価値も相まって高額なプライスが付く、という面もあるので良し悪しって感じではありますが、出来ればレアカードは自分で引いて手に入れたい、というのはスポーツ・ノンスポ共通かと思いますw
Q7. これまでのコレクター歴の中で失敗した経験があれば教えてください。
あの時買っておけばよかったな~、という後悔がいくつかありますね。
Upper Deck 2016 marvel gems という、マーベルの女性キャラクターをフィーチャーしたプロダクトがあったのですが、自分が収集を始めたころは、初動15000円程度だったBOX価格が1箱5000円程度まで値下がっていました。
個人的にはカードのデザインも好きでしたし、Exquisite もカッコいいじゃん、と思っていたのですが、ここまで値下がるってことは手を出しちゃいけないやつなのか?と疑って結局買わなかったのですが、2020年前後のトレカ全般の高騰を経て、1箱10万円になってしまって二度と開封できない箱に・・・。自分の直観を信じるべきでした。
また、スケッチカードがスポーツカードと大きく異なる点として、『同じカードが存在しない』という点があります。過去の落札履歴から適切な相場価格を探りにくいジャンルなので、「ものすごく欲しいスケッチなんだけど、こんなにお金出して大丈夫か?」といつも心配になりますし、競り負けたときには「二度と手に入らないかもしれないんだからもっと出しておけばよかった」と後悔する反面、「自分の審美眼や評価はまあまあ合ってたんだな」となんだか複雑な気持ちになりますw
Q8. コレクターとしての楽しみや達成感を感じる瞬間を教えてください。
youtubeの開封動画は楽しく見させてもらってます。水道橋の店長さんのGBなんかは数年前の動画も繰り返し見ていたりw
あと、レアインサートをコツコツ集めてく過程は、『世界に散らばってしまったピースを1箇所に集める』みたいな子供の頃にはできなかったスケール感なので、ワクワク度も高いですね。
日本国内ではスケッチカードはもちろん、ノンスポ系カードの流通や入手機会が多いとは言えないので、まずは関心を持ってもらえればと思い、自分が所持しているカードは極力マーケットで販売している状態にしています。なので購入してもらえると少し貢献はできたかな、と思ってます。(度が過ぎるとただの転売じゃん、ってなるのでこの辺の塩梅はセンシティブではありますが・・)
また、これはコレクターというよりはトレーダーっぽい目線かもしれませんが、微妙に市場評価の低いカードを買っておいて、のちのちプライスが上がったりすると「読み通り!シメシメ・・・」って思ったり。
Q9. 今後手に入れたいと思っているカードやコレクターとしても目標を教えてください。
スケッチカードに関しては日本人アーティストのスケッチカードを1枚ずつ手に入れる、というのが大きな目標ですね。Sana Takeda、Juri H. Chinchilla、Peach Momoko、Yuriko Shirou、・・・ うーん、無理かもw
Upper Deck の Marvel Masterpieces に封入されている Canvas Gallery というインサートがあるのですが、ものすごく好みのデザインなので各年のコンプを作るのも目指しています。
また、いつかノンスポ系のカードショップを作りたいなーなんて淡い夢を抱いていたりするんですが、これはハードル高そうですw
Q10. これからコレクターになる方へなにかアドバイスがあれば教えてください。
自分の関心があるジャンルで、無理のない範囲でコツコツ集めるのがオススメですね。
最近ではSNSで非常に高額なカードを入手しているのを見る機会も多く、ついつい他人と比較して羨ましく思ったりしがちですが、自分の経済状況も踏まえて、無理のない範囲で購入してほしいです。
昔はBlack Lotus(※)は10万円以下で買えてましたし、ポケモンの旧裏初弾に至っては不良在庫で売れずに困ってた、って感じなので高額だから良いってこともなくて、結局、自分が良いな!って思えるものを無理なく集めて長く保持できるのが最強なんじゃないかと。
圧倒的な資金力で魅力的なコレクションを一気に構築している人はごくごく一握りで、意外とコツコツと集めてる人の方が多いと思いますよ。
たまに「収集を引退します」という方を見かけますが、「引退」なんて大げさな表現になっちゃう前に一旦落ち着くといいかもですね。
※ MTG黎明期の超強力カード群・通称パワー9のうちの一つ。お高いです。
Q10+. 昨年12月マカオで開催された「ASCC」への参加が個人的に気になっています。参加された経緯を教えて下さい。
海外のカードショーへの参加はASCCが初めてでした。 海外のカードショーの様子は海外のコレクターの方の動画で見ていたので、いつか行ってみたいなー、と思ってました。
ヒサエフさんのnationalsの紹介動画を観てますます行きたくなったんですが、北米圏でのカードショー参加は費用も結構かかりそうだしどうしようかな?と思っていたところにASCCの情報が出てきたのでこれは行くしか!となりました。
マカオは昔、ポーカーにハマっていた時期があり、カジノ通いをするために長期間滞在していたので、勝手知ったるマイホームwという感じで、その点も好都合でしたね。
初めて海外カードショーに参加するならマカオは結構お勧めできそうです。コミュニケーションは中学英語レベルで全然大丈夫ですし、日本人は「漢字の意味がなんとなく分かる」というアドバンテージがあるので大体何とかなります!またカードショー自体が少し微妙でも、カジノで遊んでみる、みたいなバックアッププランもありますしね(ハマり過ぎに注意)
今回のイベントついてはヒサエフさんのnationalsのイメージがあったので、ディーラーブースが沢山あるのをイメージしてたんですが、やや控えめな規模感だったので少し残念でしたね。毎年行われるのであれば今後の発展に期待したいです。 後、1人で参加してしまったのでやや寂しいところもありましたw。 複数人で参加できれば普段なかなか見れないレアカードを肴に、みんなでワイワイ盛り上がれるんじゃないかなー、とも思います。
最後になにか一言あれば!
自身の開封記録も兼ねて、youtubeにBOX開封動画をアップロードしています。もしよろしければ観ていただければ幸いです!
終わりに
スケッチカードは同じカードが存在せず、相場が探りにくいというのはスポーツカードでいうとすべて1of1のようなものということでしょうか。収集の大変さが想像できます…😅
滞在経験があるとはいえ、カードショーのために海外まで足を運ぶ行動力は本当にすごいなと思いますし、カードに対する情熱もひしひしと感じます。コレクター仲間と一緒に大規模なカードショーに参加するというのは楽しそうですね。
お話の中で特に印象深かったのは、「マイコレがない」という点でした。長年カードを集めている方で、マイコレを持たないというのは、私が初めて聞くケースかもしれません(もしかしたら結構いらっしゃる?)。自分のコレクションと適度に距離を保つことが、コレクターとしてこの趣味を長く楽しむコツなのかもしれません。とても勉強になりました🙇🏻♂️
MIXさん、ありがとうございました。
では、また。
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