日本のカードコレクターがCardHobby(カードホビー)を利用する方法
中国のカードオークションサイトであるCardHobby(カードホビー)が、日本ユーザー向けに国際版(international version)の利用を開放したようです。
昨年も、CardHobby(カードホビー)に関する記事を書きましたが、こちらは中国版の利用に関する記事でした。使えるには使えたのですが、なかなかにハードルが高いものでした。
しかし、今回国際版が開放されたことで、日本に住む方でもより簡単にCardHobbyに参加することができるようになりました。
と、いうことで登録から購入、日本への発送まで順を追って解説していきます。
アカウントの登録
まずはCardHobbyへアカウント登録をします。
トップページはスマホ対応されていないようで見づらいのですが、左上に「Register」リンクあるのでこちらをタップ。
登録フォームが表示されるので、電話番号を日本の+81にして、頭の0を抜いた形で入力します。
Username(ユーザーネーム)を入力したら、次の項目はまず「Send Code」をタップします。先ほど入力した、電話番号宛にSMS(ショートメッセージ)が届くので、メッセージ内の6桁の数字を入力します。
※ Send Codeをタップすると、ボット回避用のパズルが表示されますが、私のスマホ環境だとパズル表示が小さくうまくできませんでした。PCでやればうまくいきました👍🏻
あとは、メールアドレス、パスワードを入力して、「Sign Up」ボタン下の規約同意チェックボタンを押して、「Sign Up」ボタンをタップでユーザー登録が完了します。
配送先住所の登録
無事、ログインできたら「配送先住所」を登録します。
これはあなたが購入したカードを受け取る日本の住所です。
配送先住所を登録していないと、以下のようなアラートが表示され、オークションへの入札やカードの購入ができませんので、アカウント登録後はまずこれを行うことになります。
ちなみに、あなたの日本の住所をいい感じに英語表記に変換するには以下のサービスが便利です。
また、日本のアカウントとして登録した場合、配送先に日本以外の住所を指定することはできません。
つまり、CardHobbyから直接ShipMyCardsやCOMCに送ることはできないということです。
購入したカードはCardHobbyへ預けられる
ここで、「カードを購入するたびに日本へ送られると送料の負担が大きいのでは?」と思われるかもしれませんが、ご安心を。
CardHobbyでは、落札・購入したカードは一旦、CardHobbyのWarehouse(倉庫)に送られます。アプリ上でもWarehouse内にあるカードを確認できます。
また、商品購入時のお届け先住所がCardHobbyの上海の住所になっているのがわかります。
Warehouseには最大30日間カードを預かってもらえます。
30日が過ぎたらどうなるか心配なので、問い合わせてみたところ以下のような回答がありました。(noteに転載することも快諾していただきました🙇🏻)
ひとまずは安心ですね。
ただし、基本的なルールは30日間であることは変わらないので、紛失のリスクはもちろんですが、利用者が増えてくると保管料金が発生する可能性もありそうなので、送料や購入計画と相談しながら早めに発送手続きを進めましょう。
オークションへの入札
ここまでできたら、オークションへ参加でき…るんですが、その前に検索のコツとCHPについてご説明しておきます。
検索のコツ
CardHobbyは前述の通り、中国のサービスなので出品者はほぼ中国の方です。出品されている商品の説明も中国語がほとんどなので、検索する際は選手名やチーム名を、英語表記から中国語表記に変換して検索してあげることでヒット率が上がります。
CardHobbyはトレーディングカード(ゲームも含む)オンリーのサービスなので、普通にキーワード検索しただけでもノイズは少ないのですが、フィルター機能も充実しています。
スポーツカード、ノンスポーツカード、TCG、スケッチカードなどのカード種での絞り込みから、シングル、パック、ボックス、ケースでも絞り込めます。
さらに、サッカー、野球等のスポーツ単位、ルーキーカードだけや、鑑定済みカードだけを検索することも可能です。
CHP(CardHobbyPoint)とは?
CardHobbyには入札保証金システムが導入されており、これをCHPというサイト内ポイントで支払います。
どういうことかというと、特定のオークションにおいて、買い手は入札をする前に保証金を支払う必要があります。
CHPは事前に、Web版のCardHobbyから購入しておく必要があります。
(Apple手数料の関係なのか)アプリからは購入できません。
5/18現在、1CHP = 1中国元(rmb)に設定されているようで、25CHP = $3.57 = 555.76円ぐらいですね。
例えば、以下の香川選手の1/1のカードに入札するには50CHPが必要です。
保証金が不要になる条件の設定もあって、この場合だとfeedback(=過去取引における評価)が10以上の場合は、CHPを支払わずに参加できます。
私のアカウントは既に14件のfeedbackがあるので、このオークションには保証金を支払わずに参加できることになります。
支払った保証金は、落札して取引が完了(落札金額を支払った)した場合、または落札できなかった場合に返金されます。しかし、落札後に支払いを拒否すると、保証金は全額売り手に渡ることになるので注意しましょう。
入札
実際の入札については、eBayと変わりません。
このあたりはコレクターのみなさんならすぐに馴染めるはずです。
金額表示もドル表記なのでありがたいですね。
オークションの終了については、自動延長は無いと思われます。私がこれまで参加またはウォッチしてきたオークションはすべて規定の日時に終了する一発勝負 = ebayと同じ形式でした。
(2024/06/20 何度か同じ質問をDM等で頂いたので追記)
落札・決済
無事、カードを落札できましたか?おめでとうございます。
落札したら、早めに決済をすませておきましょう。
48時間の猶予がありますが、早いに越したことはありません。
決済方法は日本の方なら、Stripeを使ったクレジットカード決済になります。Alipayも選択肢としてありますが、日本の方にはあまり馴染みがないと思います。
「Stripeを使った」と書きましたが、PayPalのようにアカウントが必要なサービスではないので、カードだけ手元に準備しておけば大丈夫です。
また、決済時にLinkという機能に登録しておくことで、次回以降のカード番号の入力を省略できますが、このあたりややこしいと感じたり、セキュリティ的にどうなの?と感じる人はスルーでも良いと思います。
(カード番号そのものは、CardHobbyではなくStripe側へ保存・保持されるものと思われます)
中級編 出品者との交渉
CardHobbyでは、eBayと同様に定額の出品で、ベストオファー待ちという販売形式もあります。この場合は、価格を入力して待つだけなのでお手軽なのですが、出品者の方と直接メッセージでやり取りをすることで、カードを入手する可能性をあげることもできます。
私は過去2件、出品者さんに「前に出品してたあのカードはまだある?」とか「OBO(ベストオファー待ち)で出してたあのカード結局購入者がいなかったみたいだけど、いくらなら良い?」などのメッセージを投げて交渉成立・購入といったことがありました。
1件は英語、1件が中国語でしたが翻訳アプリレベルで対応可能でしたので、どうしても欲しいカードがある方はチャレンジしてみても良いかもです。
販売者からCardHobbyへの発送
決済が完了すると、アプリ上の「to be shipped」のステータスに購入したカードが表示されます。カード販売者からの発送待ち状態ですね。
販売者から発送されると、「Shipped」ステータスになります。個人的な感覚として中国の販売者さんは決済してから発送までめっちゃ早いです。翌日午前中には発送してくれたりします。
Tracking Detailから発送の状況を追うことはできますが、ここは中国語なので良くわかりません、だまって待ちましょう😅
CardHobbyにカードが到着すると、CardHobbyの担当者がカードの初期チェックを行い、写真を撮影します。この写真はCondition Checkingから確認することができます。
48時間以内に、ユーザー側でもこの写真を元にチェックをしておきましょう。特に問題がなければ48時間後には自動的にCondition Checkingが完了となります。
この時点で、購入したカードと異なる場合や明らかにカードの状態が悪い場合などは、カードの返品をはじめとした適切な解決策を販売者側へ連絡していただけるそうです。
Condition Checking が完了したら、To Leave Feedbackへカードが移動するので、出品者を評価しましょう。評価コメントを入れることもできますし、GoodかBadかだけを選択しても大丈夫です。
CardHobbyから日本への発送
一連のやり取りが完了すると、カードはアプリ上のWarehouse(倉庫)に送られます。
Warehouseに入ってからの日数も表示されるのでわかりやすいです。
画面上部には、30日間の制限についてと、いくつかのカードをまとめて送ることで国際送料を節約することをすすめていますね。
送料は、重さに応じた料金テーブルが公開されているので、事前に確認しておくと良いと思います。0.5kgまでだとUSD35とのこと。
発送の依頼はSELECT ALL & Weighをタップします。
倉庫にあるすべてのカードをまとめて、発送のための計量を依頼します。
およそ20分後に、CardHobbyより送料計算の結果がアプリの通知で届きます。あとは送料を決済して完了です。
ここでもクレジットカードで決済が利用できます。
決済が完了したらあとは、カードが発送されるのを待つだけです。
通常、発送依頼から発送まで約2〜4週間程時間がかかるとのことです。
ちなみに、発送する曜日等が決まっているわけではないとのことなので、CardHobby側の準備が整えば順次発送されるようです。
カード到着
発送依頼と決済が完了したのが、5月16日の16時頃だったので、そこから7日後の5月23日にアプリ上で発送連絡があって、その翌日の本日5月24日に日本の自宅に届きました。
中国版アカウントで何度か取り引き経験があったとは言え、無事に届いて安心しました。
終わりに
CardHobby国際版の利用方法を解説しました。
これまでスポーツカードの海外市場と言えば、eBay一択のような雰囲気がありました。
GoldinやPWCC等のオークションサイトや、MojobreakをはじめとしたGB(グループブレイク)やfacebookなどのコミュニティ、その他いくつかもの海外ショップもありますが、eBayに比べると規模が小さかったり利用のハードルが高いことがネックだったかと思います。
CardHobbyがより日本人に使いやすくなったことで、eBayの次の選択肢が増えたのは大きな変化であると思います。
また、30日間という制限はあるものの、ShipMyCardsやCOMCのようにカードを保管してくれるのもありがたいですね。CardHobbyへ一旦送られることで、ある程度のトラブルは回避できるところもよく考えられているなと思います。
中国というだけで敬遠される方もいらっしゃるかもしれませんが、中国版やCardHobby以外の中国サービスで十数件のカードを購入した経験から言えば、中国の方はとても親切で迅速な対応をしてくれる印象があります。
海外取引そのものにリスクがあるのは、どのサイト・どの国を相手にしても一定の確率で起こり得るのは変わらないと思うので、本当に欲しい1枚・探し続けている1枚があるなら許容できるリスクレベルをしっかり見極めてチャレンジしてみるのも良いかもしれません。
それでは、また。