CardHobby(カードホビー)は日本人カードコレクターにとって宝島となるか?
👍🏻 2024年最新版のCardHobby(カードホビー)利用方法はこちら
👮♂️ 記事の前提と免責事項 👮♂️
この記事を見てCardHobbyへ登録・購入をされる場合は全て自己責任です
登録・購入時のトラブルについて、筆者は一切責任を負いません
筆者はCardHobbyの運営者や関係者ではなく、ただのコレクターです
CardHobbyと出会うきっかけ
私の収集対象カードは多くありません。
既にコンプリートした坂元選手を除くと、トッティとセレッソ大阪に関連するカードのみです。
基本的にはメルカリ、ヤフオク、eBayで日夜検索を続けていますが、新しいカードが頻繁に出品されるわけではなく、坂元選手は英2部、トッティは既に引退しレジェンド枠なので、新商品のボックスに頻繁に封入されるわけではなく、基本的にシングル出品待ちの状態です。
Instagramでメッセージのやり取りをしている海外のトッティコレクターに話を聞くと、eBay以外ではFacebookグループでコレクター同士のカードのやりとりが行われているそうです。
しかし、Facebookグループではどうしても本名が公開されてしまうことと、プラットフォームを介さない個人間のやり取りに少し敬遠していました。
それならeBay以外でシングルカードを扱っているサービスをこちらから探すしかありません。
そこで見つけたのが、「CardHobby」という中国発のオークションサイトです。
CardHobbyとは
CardHobby(カードホビー)は、2015年3月に設立された中国のカードオークションサイトです。
英語版
中国語版
バスケットボール、サッカー、アメリカンフットボール、野球、ホッケー、ゴルフ、テニス、F1、UFC/MMA、WWEなど、多岐にわたるスポーツカードを扱っています。
また、ポケモン、ワンピース、遊☆戯☆王、マジック:ザ・ギャザリングなどのトレーディングカードゲームや、スポーツ以外の取り扱いもあります。
販売方法は、オークション形式と定額販売の2つがあり、定額で出品されている商品に対して、eBayと同じくオファーを出すことが可能です。
入札保証金というシステム
私がおもしろいなと感じたのは、オークションに参加する際に「入札保証金」というシステムがあることです。
買い手は、入札をする前に保証金を支払う必要があります。例えば以下のメッシのカードだと、150CHP = 150rmb = 約3,000円(1rmb = 20.56円)を入札前に支払います。
支払われた保証金は、落札して取引が完了した場合、または落札できなかった場合に返金されます。しかし、落札後に支払いを拒否すると、保証金は全額売り手に渡ることになります。
このシステムは、落札したにも関わらず決済を行わない人を減らすためのもので、ヤフオクへの導入を希望する人も多いんじゃないでしょうか。
さらに、売り手が設定することで、サイト内で一定の評価を得ているユーザーには保証金の支払いを免除や減額することもできるようになっています。
ebayには同じ目的の機能として「オートペイ」が実装されると、先日ひさえふさんがツイートされていました。
入札時点で決済に同意をするので、落札 = 即決済となるようですね。たしかオファー時には同様の機能が既に実装されていたはずなので、通常の入札時にも導入ということですね。
ebayとの価格の違い
そんなCardHobbyですが、eBayと比べてカードの落札価格・販売価格が比較的安いという書き込みが海外のコミュニティにいくつか投稿されていました。
2022年10月に書かれたJavadさんという中国に住む(おそらくアメリカ人)コレクターの方のmediumには、以下のような記述があります。
また、後述する中国在住の代理人の方に直接伺ってみると
(サッカーにおいて)いくつかのプレーヤーやジャンルは安い
例えば、女子サッカーやルーキーカード
しかし、メッシやロナウド(CR7)などの世界的に人気のある選手はむしろ高くなることもあるとのこと
ここからわかるのは、中国のコレクターがメッシやロナウドのカードに対しては惜しみなくお金を出すので、プラットフォームに関わらず高くなるということでしょうか。
また、現時点では日本のみならず中国以外の国でもCardHobbyを普通に使っている人が少ない(私の推測です)ためか、そこそこの人気の選手でも買い手が集まらず安く終わるのかもしれません。
CardHobbyでの検索方法
実際の価格差を確認する際、CardHobbyは中国語で検索する必要があります。(当たり前と言えば、当たり前なのですが)
例えば、トッティなら 托蒂 で検索するとヒットします。
英語でもヒットするんですが、数が減りますので中国語での検索がオススメです。翻訳アプリで翻訳しちゃえば良いので簡単です。
他には、NationalTreasures が 世界杯国宝 だったり、Obsidianが 黑曜石 だったりはそのままなのでわかるんですが、Eminence が 大真金白银 なのはちょっとよくわかってません。このあたりは慣れていくしかないですね。
日本人はユーザー登録できる?
🔰 CardHobbyの利用に必要なツール等は記事の最後にまとめています 🔰
ここまで書くと、CardHobbyは「狙いのカードが安く手に入るかもしれない宝島かも?」となるのですが、いくつか超えるべきハードルがあります。
最初の疑問は、日本人のユーザー登録が可能かということです。
中国語版のCardHobbyウェブサイトにアクセスし、左上にある「注册」というリンクからユーザー登録を試みます。登録にはいくつかの項目が必要ですが、電話番号は中国の番号(+86)に限定されています。
ここを変更しようとマウスポインタを合わせると、以下のようなメッセージが表示されます。
これにより、海外ユーザーはカスタマーサービスに直接連絡して登録する必要があることがわかります。
私は中国語はおろか、英語にも自信がないため、電話での問い合わせは不可能です。
英語版のウェブサイトを探索すると、中国語以外の言語でのオプションがいくつか見つかりますが、日本語は含まれていません。
ここであきらめるかと思っていたのですが、CardHobbyはアプリもリリースしており、次はそのアプリでの登録プロセスを確認してみることにします。
アプリは英語表記になっているので、比較的わかりやすいです。
ユーザー登録画面へ移動すると、以下の表示が出ます。
お!これは行けるかもしれない!!
ということで、以下のようなメールを送ってみました。
中国サービスなので、念のため英語と中国語の2言語で書きます。
CardHobbyとのやり取り
3日後、CardHobbyの担当者より英語で返信が届きました。
要約すると以下のような内容です。
登録ができるとのことで、喜んで即日返信しました。
しかし、私の返信から、1日..2日....3日と経過しましたが、その後の返信がありません。
やはり日本からの登録は無理で、居住国や電話番号で弾かれてしまったのかなとか思いつつ、1週間ほど待ってみましたが返信はありませんでした。
その間にも、ずっと欲しかったトッティのカードがCardHobbyに出品されていたため、なんとか手に入れたくて同じ内容のメールを2度送信しました。(担当者の方、すみません😅)
それでも5日間返信がなかったため、徐々に諦めかけていましたが、Instagramでやり取りしている方や、私が勝手にスポーツカードの専門家だと思っているXのお二人に、ダイレクトメッセージで質問してみました。
結果、CardHobbyのアカウントを持っておられる方はいませんでしたが、いくつか情報とアドバイスを頂きました。
CardHobbyに日本人ユーザーは少ない可能性がある (これはXを含めたWeb上で検索しても日本語の情報がほとんど出てこないので確率は高いです)
CardHobbyは日本人をサポートしていない可能性がある
知り合いの欧州コレクターは代理人を使ってCardHobbyのカードを購入している
CardHobbyでカードを取得したい場合は2通りの方法がある
中国の知人やeBay等のバイヤーに購入代行(=代理人)を依頼する
中国の電話番号を取得する (⛔ これは行わないでください)
自身で参加する場合、トラブル時の対応ができない可能性があるので危険では?
頂いた情報から、「確かに、CardHobbyについて調べても日本語の情報はほとんどなく、仮にアカウントが作成できてもトラブルには対応できそうにないな」と考えて代理人を探すことにしまました。
(実は、このXのお二人から「あそこはやめたほうがいいよ」と言われたら即時撤退するつもりでした😇)
代理人がうまく見つかり、彼とのやり取り(後述します)も進んだ頃に、なんとCardHobbyから登録完了のメールが届きました。
メールには仮パスワードと、さらに詳細な利用ルールが記載されていました。
これで無事、CardHobbyのアカウントが作成されました。
最初のメールからのやり取りを時系列で表すと以下のようになります。
10月05日 : ユーザー登録の問い合わせメール
10月08日 : CardHobbyより返信があり、こちらから再返信
10月25日 : アカウント登録完了メールが届く
だいたい20日間程かかっていますね。
海外ユーザーとはいえ登録に20日もかかることや、仮のパスワードがメールで届いたりと「海外のユーザーは受け入れたい」けど、システムや運営が追いついていないのかなと感じました。運営の想定以上に、CardHobbyへの海外ユーザーの興味が大きいのでしょうか。
登録はできたけどまだハードルはある
無事、アカウントの登録が完了しましたが、まだまだハードルはあります。
日本からのアクセスだと商品画像が表示されない?
CardHobbyを見つけてから、ウェブでもアプリでもアクセスしていましたが、商品画像が表示されないことがよくありました。
サイト全体が重いことも多々あるのですが、商品画像のみ「FAILED」と表示されることが多いです。
中国語がわからない私にとっては、情報源のほとんどがカード画像であるため、これが表示されないと困ります。
これも私の推測ですが、特定の国(中国以外?)からのアクセスを単位時間で制限している可能性があると考えられます。
そこで、ExpressVPNというアプリ(有料)を使って香港からアクセスしてみると、商品画像が正常に表示されるようになりました。
支払い方法は?PayPalは使える?
アカウントが出来て、カード画像も無事表示され「ちょっと試しに買ってみよう」となったのですが、購入ボタンを押すギリギリのところで「あれ、PayPal使える?」と思い立ちました。
eBayと同じ感覚で、PayPalが使えると思い込んでいましたが確証がありません。これも後述する代理人が確認のために送ってきてくれた画像には、WeChatPay もしくは Alipayの選択肢しかないように見えました。
購入後72時間以内の支払いがルールなので、支払い準備にもたつく可能性も考えて、念のため、WeChatPayの支払いができるように準備をしておきました。
(方法はGoogleで検索してください。クレジットカードがそのまま登録できます。私の場合、本人確認用のパスポートを準備してだいたい1時間程度の審査で使えるようになりました。)
結論なのですが、CardHobbyでPayPal決済を使うことができます。
できるんですが、他の支払い方法と比べて+5%の手数料が追加されます。
少額ならまだしも、高額カードを購入する場合はかなりの金額になるので、WeChatPayやAlipayを使うことを個人的にはオススメします。
もちろんパスポート情報を提供することに抵抗があったり、慣れた決済方法の方が良いという意見もわかるのでここはお好みで判断してください。
なにかトラブルがあった際に対応できるか?
1番大きな問題はおそらくこれです。
落札したカードは、一旦CardHobbyに届けられるのでカードが送られてこないケースや違うカードが送られてきた場合はなんらかの確認があるのかと思いますので、この点は若干安心できるかなと思うものの、どんなトラブルがあるかやトラブルではなくてもこちらが思っていたことと違うことが起こった際に対応が難しいというのは間違いありません。
どうしても欲しいカードがあるなら代理人を使うという手も
今まで挙げた問題点や自身でアカウントを作るほどでもない...という方には代理人を使うという方法があります。
代理人に依頼する場合のメリット・デメリットをまとめてみます。
⚠ あくまで「私がお願いしている代理人の場合は」ということなので依頼する相手によっては細かい条件等が変わる可能性があります。
メリット
買いたい(入札したい)商品と金額を伝えるだけでOK
代理人が、入札・支払い手続き・受け取り・発送まで全て対応してくれる
代理人のもとに届いたカードの写真や動画を送ってくれる
落札代金 x 3%の手数料を落札後に支払う
実はXにいるカード専門家のフォロワーさんに「落札額に対する料率だとふっかけられる可能性があるので、購入代行費は定額がいいと思います」とアドバイス頂いていたのですが、3%なら…と今は使っています。
代理人への支払い方法はPayPal
1ヶ月間は購入カードを保管してくれる
日本への送料は200〜250rmb = 約4,000〜5,000円 (SF Express)
カードのお話ができるので様々な情報が得られる
自分の希望するカードや収集対象を伝えておくと見つかった時に連絡してくれる
CardHobbyでの販売代行も可能(これはまた別の記事で)
デメリット
(色んな意味で)代理人を信頼するしかない
自身のタイミングで入札や購入ができない
基本的にメッセージで依頼して、代理人が確認して、入札なのでどうしてもタイムラグはある
WeChatでやり取りをする前、別のアプリでやり取りしていたのですがあまり頻繁に確認していなかったらしく欲しいカードを落札できなかったことがありました
自身のアカウントがないので、気になった商品をアプリ内でお気に入り(リスト化)することができない(意外と不便です)
手数料形態にもよるが、%支払いだと手数料が高額になる可能性がある
やり取りがすべて英語 (WeChatを利用)
やり取りが中国元(rmb)単位なので慣れるまで少し大変
実際の購入事例とカード
代理人経由と自身のアカウントを使って購入してみたので、カードと共に紹介します。
代理人を使ったケース
まずは代理人を使ったケースです。
届いたパッケージの開封から動画にしてみましたので、ご覧ください。
GBに入りまくったけど、全然手に入らなかった(買えなかったスポットでも見かけなかった)トッティのインサートです。
こちらもGBに入りまくったけど、カスリもしなかった清水選手のベース(シリアル)です。/23 は競り負けました、悔しい。
代理人さんがおまけでつけてくれたトッティのステッカー。
その他、WWEかな?いくつかおまけカードを入れてくれていましたね。代理人さんを経由するとこういうことがあるのも嬉しいですね。
実は、もう1枚購入して支払いまで済ませていたのですがセラー側が突如取引をキャンセルしてしまうということがありました。
支払ったお金は返金されましたが、とても嫌な思いをしました🤬🤬🤬
このようにセラーが発送を拒否することはCardHobbyでも時々起こるようです。私もebayでも1度経験していますし、ヤフオクでもよくあると聞きますね。
2023/12/16 追記:この件の顛末を以下の記事の有料部分に詳しく書いています。興味があるかたはぜひどうぞ。
さて、話を戻してタイムラインで時系列を整理します。
本来はもう何枚か落札してから発送依頼をかけたかったのですが、この記事を早く公開したかったので2件(3枚)の購入で発送依頼しました。
10月25日 : トッティのカードを落札 + 代理人へ支払い
10月27日 : 清水選手のカードを落札 + 代理人へ支払い
10月28日 : トッティのカードが代理人の元へ到着
カードの写真と動画を送ってくれて、カードに黒い点(black point)があるよと教えてくれました
この黒い点はサイト上の写真にもあったので販売時点からあったものでした
10月31日:清水選手のカードが代理人の元へ到着
11月13日:代理人へ発送を依頼
11月17日:代理人が日本へ発送手続き + 送料を支払い
今回の送料は 258rmb = $35.63 = 5,367円 でした。
だいたい10日前後で届く発送方法で、もう少しお金を出せばもっと早く届く方法もあるようです。11月20日:🎉 手元へ到着 🎉
関税は2,700円でした。10日前後とのことでしたが、3日で届きました。代理人に聞くと「china speed」との返信が。本来はちゃんと届くなら早くても遅くても良いのですが、この早さは魅力的です。
自身のアカウントを使ったケース
はじめて見たデザインのカードで少額なので落札。
Topps製品のトッティカードの入手は初です。
とっても写真が良いクロニクルズのカード。
Aspirations(/89)は初めて見たので迷わず落札。
こちらもタイムラインで時系列を説明します。
11月05日 : トッティ(topps)のカードを落札 + 支払い
11月06日 : トッティ(panini)のカードを落札 + 支払い
11月09日 : トッティ(topps)のカードがCardHobbyへ到着
11月10日 : トッティ(panini)のカードがCardHobbyへ到着
特に連絡はなし、アプリでステータスが変わっていたことで到着を知りました
到着からカードが整理される(写真や発送を要求できる状態)まで1週間〜10日程かかるとのこと
11月17日:カードが整理されているかCardHobbyへ問い合わせ
「準備ができたら知らせるよ」と返信あり
11月24日:カードが整理されているかCardHobbyへ再問い合わせ
準備が完了したと、カードの画像付きで返信あり。
送料は $35 でDHLから発送。支払いはPayPalで支払い。
支払い後の取引番号を含むスクリーンショットと、発送先情報(氏名、郵便番号、住所、電話番号)を再返信。
発送先住所確認のために、発送伝票が画像で送られてくるので「OK、問題ないです」と返信。11月27日 : 🎉 手元へ到着 🎉
追跡番号の連絡もなく突然到着。怖い😇
DHLでも3日で届きました。こちらは関税は不要でした。
まとめ
中国のオークションサイトCardHobbyについて書いてみましたが、ちょっと長くなり分かりにくい箇所もあるかと思いますので、CardHobbyを利用する上で必要なものを以下に、まとめてみました。
準備するもの
スマホアプリ
DeepL:翻訳アプリ。Google翻訳より使い勝手が良いです。
通貨換算:日本円と中国元とドルを行ったり来たりします。
WeChat:代理人とのやりとりに必要です。
ExpressVPN:有料。画像が正常に表示されることもあるので最初は様子見でもOK。
決済手段
PayPal
WeChatPay:自身のアカウントでCardHobbyを利用するならPayPalより5%安くなります。
パスポート : 本人確認時に必要。
クレジットカード : 登録したカードで決済されます。
お金
送料:3,500〜5,000円。
関税:3,000円前後。
カード購入予算 : 無理のない範囲で計画的に。
以上、中国のカードオークションサイトCardHobbyについて書いてみました。(記事公開まで長かった…🥲)
CardHobbyに関する情報はまだまだ少ないので、この記事が日本のカードコレクターの方々の小さな助けになれば嬉しいです。
ぜひ、SNSでのシェア、noteアカウントから「スキ」、「サポート」をお願い致します🙏
では、また。