SIM Applet開発を手軽に始める!〜SIM Appletスターターリポジトリをつかった開発入門〜
こんにちは、コモン・クリエーションです。
弊社では、様々なお客様やサービスの用途にあわせてSIM Appletの開発を行っております。
SIM Appletって何?と思った方は、ぜひこちらの記事をお読みください。
今回は、SIM Appletスターターリポジトリを作成したのでそのご紹介と、リポジトリを使ってのSIMインストールの流れを簡単に説明いたします。
スターターリポジトリ
スターターリポジトリ作成の背景
SIM Appletの開発を行うにあたり、開発環境を整えるには以下のような事前準備をする必要があります。
JavaCARDのテンプレートが組まれているのはeclipseがベースになってるため、IntelliJを使うには移し替えが必要
JavaCARDのSDKをダウンロードを別途する必要がある
さらにbuild設定をダウンロードしてきたSDKを読み込む形にしないといけない
IntelliJを使えば、必要なパッケージは自動で取得できる
これらの事前準備を不要にし、簡単に開発を始められるように、スターターリポジトリを作成しました。
このスターターリポジトリを使用して開発環境を作成し、さらには弊社が公開している、SIM Applet Managerを使用することで、もっと気軽にSIM Appletの開発ができるようになります。
必要なモノ
自作したAppletを搭載可能なSIM
IoT Connect Mobile TypeS (https://www.ntt.com/business/sdpf/service/icms.html)
カードリーダー
SCM ICカードリーダー/ライター B-CAS・住基カード対応 usb対応SCR3310/v2.0(https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0085H4YZC/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o01_s00?ie=UTF8&psc=1)
PC
Windows10 ※Macでも可
IntelliJ IDEA
動作確認用IoT機器
今回はAQUOS sense2を使用
いざ作成へ
Appletを作成する
スターターリポジトリから、Appletファイルを作成していきます
1. リポジトリをサブモジュールを含めてcloneする
git clone --recursive 'https://github.com/common-creation/sim-applet-helloworld.git'
2. lib/download_apifiles.batを実行して、UICC Toolkitをダウンロード・展開する
.\lib\download_apifiles.bat
3. IntelliJ IDEAでコードを読み込み Build を実行する。
すると、 .\suncap\helloworld.cap が生成されます。
SIMカードにAppletをインストールする
SIM Applet Managerを使って、インストールを行っていきます
1. SIMAppletManager-installer.exeを起動する
※MACを使用する場合は、SIMAppletManager.dmgから起動してください。
2. カードリーダー, SIMが接続できていることを確認する(表示されていることを確認する)
3. +ボタンをクリックし、インストール画面を立ち上げる
4. SIM Applet Managerに先ほど作成したcapファイルを指定し、インストールパラメーターを設定する
5. インストールボタンをクリックし、インストールを開始する
インストールされたSIMの確認
1. スマホにSIMカードを差し込む
2. 設定 > ネットワークとインターネット > SIM > アクセスポイント名 > + をタップする
3. SIM Toolkit のアイコンが表示されますので、タップする
4. "Hello World"が表示されることを確認する
5. HelloWorldをタップし、Appletが起動したことを確認する
※iPhoneをお使いの場合の確認方法は、こちらをご覧ください。
さいごに
以上でSIM Appletの開発、確認の環境が作成できました。
このスターターリポジトリをきっかけに、多くの人にSIM Appletの開発を試してもらえると嬉しいです。
なお、SIM Applet Managerの詳細な利用方法や追加の機能要望については、GitHubのISSUEまたは弊社のお問い合わせ窓口よりお問い合わせください。