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いまワインについて思うこと。

空前のブーム到来?と感じたのも束の間、もはやコモディティ化してしまった感のある「ヴァン・ナチュール」いまは「自然派ワイン」と呼ぶべきか。

イベント出店など、友人たちの手伝いでワインをセレクトしたりサーブしたりすることもあるけれど、ワインを仕事にしているわけでもないし、専門的に語れることは少ないんだけれど。

ヴァン・ナチュールにロックを感じていたあの時代から、素人ながらそれなりに飲んできたと思う。「ワインは人を繋ぐ」と、みんなでテーブルを囲むのが、なによりも好きだし。おかげでたくさんの素敵な友達ができたと思う。

「次の日が楽なんだよね!」「フレッシュで美味しいよねー」「グビグビ飲んじゃうねぇ」「エチケットがおしゃれ〜」なんてところから始まり、頃なく「好きな色」「好きな味筋」がでてきて「ちょうどいいのは、12.5%以下」「プールサールが好き!」ってなるのに、時間はかからなかったように思う。

大好きなヴァン・ナチュール。気張らず自由なワインだったはずなのに。最近、自由に楽しめなくなってきた。

考えるきっかけ

今をときめく ある料理人に「あのおいしさを知ってしまったら不幸だよね(持ってる人の方が少ないから)」「来られたら(ワインのセレクトに)困る客」といわたことがあった。

「毎日が特別!」「お店で美味しいの飲みたい!」と、ずいぶん「エゴ」を丸出しにしていたと思う。自分の「好き」を追いかけすぎていたなぁと、少し反省している。自分でストックしているものは自分の好きなものばかりだし、うすうす気づいてはいたが、好みが「相当!」偏っていることを、確信。それなのに、たまにしか行かないお店に好みを求めるなんて、ナンセンスだわ。ずーっと通い続けてるお店なら、まだしも、ね。

そして 気づいてしまった

「今日はすごい美味しい」「今日は美味しくない」というヴァン・ナチュールあるある問題は、今まで「ヴィンテージ」と「ボトル差」で片づけてきたんだけれど、もしかしたら「飲む日の差なのかも!」と思えることが増えてきた。

先日とっておきのワインを開けたとき、みんなで「ブショネではないけれど、美味しくない」と残念な結論に辿り着いた日があった。それ以来「あ、この感じ?」とその独特な閉ざされた味行きに気づくようになってしまった。

ヴィオデナミ(星と月の位置関係に従った農法)で作られたワインだからこそ、飲むタイミングがあるのではないか?と思っていたら、ワインショップを営む友人にヴィオデナミのカレンダーがあるよと教えてもらう。どうやら、月の満ち欠けから「FLOWER」「FRUIT」「LEAF」「ROOT」という日が導かれているみたい。

「FLOWER」花の日「FRUIT」実の日は、
ワインを飲むのに 特に いい日。

「LEAF」葉の日「ROOT」根の日
は、
ワインを飲むのに よくない日。
The When Wine Tastes Best

実験、実験と、ヴィオデナミのカレンダーに従ってワインをあけていると、開き方が全然違う!ことにびっくり。よくない日は、美味しくない。いい日は、ぱぁーと開いて美味しい。正確には「美味しい・美味しくない」とは別軸で「本来ならこんな味(ポテンシャル)じゃない」が、あると感じる。

そんなことある?? でも、振り返れば、あの日も「LEAF」だったのだから、これはもう関係ないとは言い切れない。

思うに、これはワインの状態だけの話ではなさそう。(女の人は特にかもしれないけれど)月の満ち欠けと身体の状態は関係ありそうだし。ワインを飲むということに対して、「いい日」と「よくない日」があるみたい。

ほどなく、無化調の「中華そば」にもこれが当てはまる!と言い出す友人も出てきて、もう笑うしかない。いずれにしても、こちらの体調も関係してそうだね。

いいイベントなんかも、無意識にいい日に開催されていることが多いことに気づいた。それって、「もってる」ってことだよね。「もってる」人は、無意識にいい日を選んでいるんだろうなぁ。それが「運」とか「縁」とも、いえるかもだけれど。

ヴァン・ナチュールの飲食店は大変だろうなぁ。365日喜んで帰ってもらわないといけないんだから。お店のためにも、ワインのためにも、自分たちのためにも。よくない日にいいワインをあけないで。いままでのぼく、ごめんなさい!

啓示のようなもの

「然るべき時に、然るべき人と、万全の体調で飲みなさい」
「プールサールのような滋味深い飲み物を、簡単に美味いと口に出しちゃダメ」
「最近のプールサールは、チャラチャラしてて、ホンマもんではない」
「ヴァン・ナチュールは、生き方」
「本当に素晴らしい生き方をしている人は少ない」
「すべての人にホンマもんが届くわけがない」

などなど、いつも口にしておられる方がいる。説教じみてはいるが、啓示のようなお話は、今も心に深く残っている。

モヤモヤは 晴れた

「誰」と「何」を「どこで」飲むとかしか、考えられてなかった。でも、ビオデナミカレンダーに従うと「いつ」がある。

もう! それ、先に教えてよーー!と思ったが、当時よくわからなかったお話たちが、いよいよ身に染みてきた。

すべてがあてはまるとは思わないけれど、しばらくは暦に従って、ワインを楽しもうと思っている。デイリーにプールサールを飲むなんて!ってことだよね。これからは「然るべき時に、然るべき人と、万全の体調で」飲む宣言しちゃいます。

でも、毎日飲みたい時は、どうしたらいいのさ。SO2頼みになるのかな?早急にぼくなりのヴァン・ド・ターブル(デーブルワイン)を見つけなきゃ。

とかなんとかいいながら、みんなでワイン飲むと楽しいんだよねぇ。


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