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本好きの読書感想【東京の空の下オムレツの匂いは流れる】

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○チーズ入りオムレツ(クリームソース)
○野菜オムレツ(トマトソース)
○揚げじゃがいものオムレツ(トマトソース)
○ベーコンオムレツ(トマトソース)
○きのこのオムレツ(クリームソース)

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果たして、石井好子さんみたいなご婦人は何処にいらっしゃるのでしょうか。
と思いながら読みました。
少なくとも私は違う(そもそも並ぼうとするところから間違っている)し、
一代上の母はどうかというとこれもまた絶対違う。
じゃあ祖母は??と考えたところで同じだった。

そんなわけで実を言うと、
「ハイハイそうなの、そうなんですね」なんて
ちょっと捻くれた感じで読んでしまったのだった。

だって。
シャンソン歌手でお料理上手でこんな風にエッセイまで書いてしまう上に、
駐在妻の歓待を受けたりヨーロッパから中東、
もうありとあらゆる場所へ出かけて行っては美味しい食事を楽しんで、
「あら、美味しいわわね。ねぇ、作り方を教えてくれない?」
なんて言っちゃう世界に生きてるわけです。

極め付けは朝吹登水子さんとご親戚との事。
嫌味なくらい住む世界が違いすぎて何をどうすれば
自分に落とし込めるのかとかちらりと考えてみたりもしてみたけれど、
最早そんな事は無理な気しかしないのでした。

それでも正直に告白すると。
何で「ハイハイそうなんですね」的な心持ちになったかというと、
これはもう単純。
彼女が羨ましかっただけな訳です。
分不相応な嫉妬心があったことは認めざる得ないし、
それが恥ずかしいけどもう本当だったから仕方ない。
夢見る夢子ちゃんは「いいなあ」って思いました。

ただやっぱり。
どっちにしても、涎が出そうなくらいすごーく美味しそうだし、
なんだか旅の記録を読んでる気分にもなるのでるんるん気分で妄想が捗る。
分量と写真だけが載っているレシピ集より
全然楽しかったのはほんとにほんとうです。
(たぶん石井さんは「全然楽しかった」とか言わない。)




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