コジレック的「機械兵団の進軍」「機械兵団の進軍:決戦の後に」収録カードレビュー
初心者にオススメの統率者はコジレック!
はじめに
初心者にオススメの統率者はコジレック!(挨拶)
エリシュ・ノーン率いる新ファイレクシア群による他次元への進行が始まり
MtGオールスターと言っても過言ではないほど多数の登場人物がカードとして登場するなど一つの転換点として作成された今弾だが
今回もコジレックデッキで使用することを前提として新カード達をレビューしていこうと思う
※この記事はある程度MtGに明るい方向けに書いています
分からない用語などがありましたらMtGwikiなどを参考にしていただけると幸いです
カードの評価基準はこちらの記事を参照して下さい
《飛車輪の競争車》
役割:A警戒を持ち、タップすればマナを生み出せる機体
マナを生み出せるのはありがたいが搭乗してクリーチャー化しなければマナ源として使用出来ないのが微妙なところだ
軽量クリーチャーを使いたいが、コジレックデッキは序盤のクリーチャー展開能力に難があり、採用される軽量クリーチャーもそれ自体がマナを生み出せるクリーチャーであることが多いため
残念ながらこのカードが活きる場面は少ないだろう
《光素跳び》
役割:Cどうすんのこれ枠招集を持つアーティファクト・クリーチャー
招集によって3体クリーチャーをタップすればマナ無しで出せる、と考えれば悪くはないが
クリーチャーを横並びさせにくいコジレックデッキにおいては招集を活かせる場面は少ないだろう
更に招集以外の能力を持たず場にいる時に何の効果も使えないこのカードがコジレックデッキにおいて壁以外の役割を果たせるとは思い難い
《帆凧》
役割:B
装備クリーチャーに飛行を付与する装備品
コジレックデッキの弱点のとして「飛んでいるクリーチャーに弱い」という点があげられるエルドラージあんなにでかいのに…飛行や到達を持つクリーチャーがほとんどないため高パワーを活かせないまま一方的にライフを削られてしまうのだ
そのためこれらの装備品を使ってエルドラージを飛ばし、相手の飛行クリーチャーから身を守るという運用も可能だ
ただしクリーチャーが存在しなければ役に立たず、装備品としての性能もあまり高くないことに注意したい
《ファイレクシアの文書管理人》
役割:C
到達を持ち、タップすれば墓地のカードをデッキボトムに戻すアーティファクト・クリーチャー
いわゆる墓地対策カードの1つであり、相手の墓地利用を阻害できるカードの一種であるが
墓地対策として利用する場合6マナという重さとクリーチャー故にすぐに能力が使えないことがネックになる
この手のカードを使いたいときは相手の墓地に面倒なカードがある場合が殆どなため、出してすぐにそれらを墓地から取り除きたい所だろう
そのため墓地対策としてはクリーチャーである分ワンテンポ遅れるため即効性という点で他の墓地対策カードに劣ってしまうのだ
相手に墓地を利用されたくないのならごく軽いマナですぐに使え、相手の墓地を根こそぎ追放できる上に使わないときはドローに変換できる《魂標ランタン》などのカードに軍配が上がるだろう
無色デッキでは貴重な到達持ちであり、繰り返し効果が使えることを加味しても6マナという重いコストと4/5という見合わないパワー・タフネスがどうしても引っかかってしまう1枚だ
《侵略樹、次元壊し》
役割:A
対戦相手1人に3枚切削させ、そのプレイヤー墓地にある土地を奪えるアーティファクト
軽い《忘却撒き》として使用できるため擬似的なマナ加速として使えるが、効果が対戦相手に強く依存し不安定なのがネックになる
土地は基本的に墓地に行くことが少ないカードタイプ故、効果を使ったはいいものの墓地に土地がない…という状況は起こりやすいだろう
能動的に墓地に行くフェッチランド(生贄に捧げて特定の土地をライブラリーから場に出す土地)は採用率も高く序盤で使われることが多いため奪いやすいが、それらの土地は自分でマナを生み出すことができずこちらの場に置いたとしても活用し辛い
また2つ目の効果も無色の法務官が存在しないため無色デッキでは活用し辛く、すべてのクリーチャー・タイプを持つ多相持ちを出すとしても無色かつ多相持ちのクリーチャーはごく少ないため使う意味は薄いだろう10マナ出せるならコジレック唱えられるし
《這い回る偵察機》
役割:C
場に出た時基本土地を手札に加えられるアーティファクト・クリーチャー
土地を安定させる手段としては3マナ支払って1マナ分の確保と少しコストパフォーマンスが悪く感じる
3マナ帯には他に優先するカードも多く、サーチ先も荒地しかないコジレックデッキではあまり活躍の機会はないだろう
《過去と未来の剣》
役割:B・C
プロテクション(青)(黒)を与え、装備クリーチャーが相手に戦闘ダメージを与えた時諜報を行った後墓地からマナ総量2以下のインスタント・ソーサリー呪文をタダで唱えられる装備品
破壊不能を無視できるバウンス除去を持つ青とクリーチャー破壊が得意な黒からの呪文をシャットアウトできるのは
少ないクリーチャーを相手の除去呪文から守りたいコジレックデッキにおいて有用だ
あくまで対象に取られない効果のため対象をとらない全体除去に弱いのだが、その時は大体相手の場も一掃されているのでコジレックデッキ自慢の豊富なマナ基盤で立て直そうアヴァシン出されてたら泣こう一方で戦闘ダメージを与えた時の効果は残念ながらコジレックデッキでは活用し辛い
基本的に大型クリーチャー呪文とマナ確保用のアーティファクトでデッキの大半が占められているコジレックデッキにおいて唱え先の呪文がほとんど存在しないのだ
一応諜報2で次のドロー先を見ておく、という使い方はできるが基本的にこちらの能力はないものとして扱ったほうが良いだろう
《神の火の壺》
役割:C
2マナを好きな色の1マナに変換する能力と、6マナ支払い自信を生贄に捧げることでクリーチャーかエンチャントを1つ破壊できるアーティファクト
前者の能力は基本的にマナが減ってしまうのでコジレックデッキで使う場面はあまりないだろう
しかし後者の効果は貴重な無色の汎用除去手段となるため有用だ
特に厄介な効果を持ちがちなエンチャントも破壊できるのが特筆するべき点だろう
《万能溶剤》よりも起動が1コスト軽く、総コスト7で除去ができるのはは《隕石ゴーレム》に匹敵する
ただしこれらのカードと違い、厄介なアーティファクトが除去できないのはそれらに若干劣る点である
統率者戦では厄介なアーティファクトも多いためそれらを除去できないのは残念な所だ
めったに出くわすことはないが《虚空の鏡》などはコジレックデッキの天敵なため、あらかじめ出しておいて除去するという手段が取れないのも残念(虚空の鏡は唱える際に打ち消すだけなので、既に場に出ているパーマネントの起動型能力で除去できる)
しかし、それらの欠点を差し引いても無色で除去できる数少ないアーティファクトではあるので、デッキに枠があれば採用の余地は十分にあるだろう
《ラヴニカへの侵攻》
役割:C
相手がコントロールする土地以外の2色でないパーマネントを追放できるバトル
今弾唯一のコジレックデッキで採用できるバトルであるがその性能は破格
5マナでパーマネントを追放除去できるため破壊不能にも対処可能、無色の呪文なのでプロテクションも無意味…と汎用除去としては便利な1枚だ
ただし色が丁度2色であるパーマネントは追放できないため、相手のデッキによってはシステムクリーチャーやへイトベアー(厄介な効果を持つ小型クリーチャーの総称)に手が出せずに手をこまねいてしまう事もあるため過信は禁物だ
裏面の方は単色デッキであるコジレックデッキに縁のないの能力だが、表面で場に出た時点で仕事は終えているため心配はいらないだろう
バトルを場に出したからといって、必ずしもそれを裏返さなければいけないわけではないのだ
おわりに
今回は各次元の伝説のクリーチャー再登場+新カードタイプであるバトルの初登場ということもあってカード枠の多くが有色カード割かれているためか無色カードが少なく、コジレックデッキにとって有用なカードはあまり見受けられないという少し残念な結果に終わってしまった
次弾は「機械兵団の進軍:決戦の後に」だが、このセットは今弾の後日譚を描くものであり、カードも全50種類と小規模なセットになっている
そのため、全カードスポイラー後にこの記事に追記する形でレビューを行いたいと思う
それでは「機械兵団の進軍:決戦の後に」レビュー追加をお楽しみに
追記:「機械兵団の進軍:決戦の後に」新カード2種レビュー
《再鍛されたレガシー、カーン》
役割:Cイクゾー!デッデッデデデデッパワー・タフネスの数値が自分がコントロールしているアーティファクトのマナ総量最大値と等しくなる能力と
アップキープ開始時に自分がコントロールしているアーティファクトの数に等しい無色マナを生成する能力を持つアーティファクト・クリーチャー
背景ストーリーでプレインズウォーカーの灯を失ったカーンが伝説のクリーチャーとして再びカード化した
もともと《銀のゴーレム、カーン》として伝説のクリーチャーだった時代を思い起こさせるものである
一方で効果は銀のゴーレム時代と同じくアーティファクトをサポートする物となっているが、使い勝手は格段に良くなっているのが特徴だ
まず最初の能力だが、カーン自身が5マナなのでパワーとタフネスは5になるが、重いアーティファクトをコントロールしているならそれ以上のパワー・タフネスを有することになる
《ダークスティールの溶鉱炉》などの重いアーティファクトを採用しているのなら戦闘面でもエルドラージ達に引けを取らない強力なクリーチャーとなってくれるだろう
また《マイコシンスの格子》などで自分のパーマネントを全てアーティファクトにすれば重量級のエルドラージがアーティファクト扱いになり飛躍的にパワーを上昇させることができる
13マナの《約束された終末、エムラクール》などと組み合わせれば5マナ13/13の特大クリーチャーが顕現することになる
トランプルを持っていないのでダメージを通しにくいのが難点だが、クリーチャーとの戦闘ではまず負けることはないだろう接死?諦めろ
2つめの能力もコジレックデッキでは有難いマナ加速能力となっており
残念ながらそのままではエルドラージを唱えるために使用できないものの、アーティファクトを多用するコジレックデッキにおいては使い道に困ることは少ないだろう
マナ源となるマナ・アーティファクトを唱えたり、大型のアーティファクト・クリーチャーを唱えるのはもちろんのこと
アーティファクトや土地の起動型能力を使用するためにマナはなんぼあってもええいくらでも欲しくなるため、ただ場にいるだけで大量のマナを生み出し続けてくれるこのカードは優秀な働きをしてくれるだろう
前述の能力で重いアーティファクトを場に出す際の助けにもなってくれるという点も嬉しい所
アーティファクトデッキの側面もあるコジレックデッキではぜひとも採用したい1枚だ
《ドラニス遺跡》
役割:A B
2マナ+自身のタップでこのターンに出た人間ではないクリーチャーに+1/+1カウンターを2つ置く効果を持つ土地
無色で人間であるクリーチャーは存在しなお(はず)なので、コジレックデッキではほぼ確実に起動できるだろう
このターン場に出たクリーチャーを対象とするため基本的な修正値は+2/+2になるが、小型クリーチャーの強化としてはかなり心強い数値だ
少なくとも赤い呪文1枚であっさり処理されてしまうという事はなくなるだろう
大型クリーチャーの強化としても嬉しく、コジレックを強化することで統率者ダメージを増やしたり
トランプルを持つクリーチャーのダメージを通しやすくなるなど余裕があるなら使っておくと良いだろう
土地なので無理なくデッキに投入することができるのも大きいメリットだ
カウンターを乗せる条件は「このターンに戦場に出ていて人間でない」だけのため、何かしらの方法でこの土地をアンタップしたりこの土地の能力を別のカードでコピーすれば乗せるカウンターを増やすこともできる
消費マナが嵩むので無理に狙う必要はないが、覚えておいて損はないだろう
おわりのおわりに
「決戦の後に」で追加された新規の無色カードは少ないものの、どちらも優秀な能力を持っていたのは嬉しい限りだ
背景ストーリーでは多くのプレインズウォーカー達が灯を失い、次元同士が特殊な道で繋がり誰でも次元を行き来できるようになるなどマジックのシナリオに大きな変化をもたらす改変が行われた
エルドラージ達の驚異は忘れ去られつつあるが、今はただ月に眠る唯一の生き残りに思いを馳せつつ、今回の締めくくりとさせて頂く
それでは次回「指輪物語:中つ国の伝承」カードレビューでお会いしよう
2023/05/05「初心者にオススメの統率者はコジレック!」botの中の人
画像引用元:WotC公式サイト「機械兵団の進軍」「機械兵団の進軍:決戦の後に」カードイメージギャラリー
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