コジレック的「ダスクモーン:戦慄の館」収録カードレビュー
初心者にオススメの統率者はコジレック!
はじめに
初心者にオススメの統率者はコジレック!(挨拶)
先日、MtG最新弾「ダスクモーン:旋律の館」全カードが公開されたふわふわした雰囲気のブルームバロウの次に出すパックにしては本格的すぎる「ホラー」がテーマの次元となっており
全体的にグロテスクでおどろおどろしい雰囲気が漂っているが
今回も新カードとコジレックデッキの相性を見ていこうと思う
※この記事はある程度MtGに明るい方向けに書いています
分からない用語などがありましたらMtGwikiなどを参考にしていただけると幸いです
カードの評価基準はこちらの記事を参照して下さい
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対戦やコジレック関連の雑談など統率者戦に関する雑談の場です
《ファウンド・フッテージ》
役割:C
相手の裏向きクリーチャーをいつでも確認でき、生贄に捧げると諜報2を行った後ドロー出来るアーティファクト・手掛かり
「ファウンド・フッテージ」とは「見つかった記録」を意味しており
「行方不明になった人物が残したフィルム」や「公開中止になったドキュメンタリ-」など録画された映像を主軸としたホラージャンルの1つである
このアーティファクトが手掛かりのタイプを持つのもそのためだろうかMtGにおいてクリーチャーが裏向きになるのは主に予示や偽装、変異など「普段は2/2のクリーチャーだが、コストを払えば裏返せる」といった能力が主になるだろう
つまり相手が裏返そうとしているクリーチャーの情報を確認し相手の行動を予測することが出来るのだが
これらのクリーチャーは「何が裏向きになっているか分からない」というのが大きなメリットになっているため、それらを無視できるこのカードは強力な対策になるだろう
ただし統率者戦でこれらの能力を目にする機会は著しく低く、確認出来たところでコジレックデッキでは対策するのも難しいという問題も抱えている
今後裏向きのカードが広く使われるようになれば需要も高まってくるだろうが、それまでは使い捨てのドローカードとして運用することになるだろうか
諜報2からの1ドローは他の使い捨てドローカードと比べて有用なものの、現時点でこのカードを優先して採用したいか?と聞かれれば困る
もし採用するのであれば手掛かりであることを生かしたい所だ
《ベアトラップ》
役割:C
瞬速を持ち、生贄に捧げればクリーチャーに3点のダメージを与えられるアーティファクト
奇襲性はあるもののクリーチャーにしか飛ばせず、無色でアーティファクトであることを考慮しても分割4マナ3点は少し重い
クリーチャーを除去したいのであれば他の選択肢はいくらでもあるだろう
ちなみにベアトラップ(熊罠)の名前通りちゃんと熊(2/2のクリーチャー)を仕留められるようなデザインになっている
《伝導性マチェーテ》
役割:A・B
戦慄予示した後、そのクリーチャーに付けられた状態で場に出る装備品
注釈文にもある通り戦慄予示とは山札の上から2枚見て、うち1枚をクリーチャーとして場に出せる能力であり
場に出したカードがクリーチャーであればコストを払い表向きに出来る能力である
いままでの予示と比べて山札の上を確認できるため、クリーチャーを場に出せる確率が上がっており使い勝手が向上しているのが特徴だ
しかし、コジレックデッキではクリーチャーの割合が少なく、採用されるクリーチャーも重めのものが多いため裏返しにくい
更に「唱えた時」に誘発する効果を持つものも多いためそれらの能力が使えなくなるのも痛い所
《終わりなき砂漠》などで明滅させれば表するコストを踏み倒せるものの、上記のデメリットが引っかかってしまう
装備コストも(4)と重く、得られるのもパワー・タフネスの修正だけとコジレックデッキで運用するためにはそれなりの工夫が求められるだろう
デッキとの相性はあまり良いとは言えない1枚だ
役割:B・C
場に出た時1/1のトークンを生成し、装備クリーチャーに+1/+1の修正を与える装備品
トークンのおまけが付いてくる軽い装備品であるが、良くも悪くもその域を出ない1枚トークンを役立てる事もコジレックデッキでは難しく、採用する強い理由は現時点で無いだろう
《友好的なテディベア》
役割:C
死亡した時に全員1枚ドローできるアーティファクト・クリーチャー
能動的に死亡させるためには《アシュノッドの供儀台》などのサクり台を用意しておく必要があるため、若干使いにくさが目立つ
相手もドローしてしまうため、それらをこちらのメリットに変えられるデッキで運用したいが…残念ながらコジレックデッキはあまりそういった運用は得意ではないため
コジレックデッキ以外で居場所を探したほうが良いだろう
《殺人人形、マーヴィン》
役割:C
他のクリーチャーが持つ起動能力を使えるアーティファクト・クリーチャー
モチーフは「チャイルド・プレイ」シリーズに登場する殺人鬼の魂が宿った人形だろうか?
使えるのは自分がコントロールしているクリーチャーのもの限定だが、実質起動能力持ちクリーチャーを2体並べられるので使い方によってはコジレックデッキでも役立ってくれるだろう
採用頻度の高いカードで言えば《パラジウムのマイア》を使うと合計4マナ生み出せるようになるし
タップが必要な能力も実質的に2回使えるようになるため《金属細工師》なら爆発的なマナ加速が可能になる
イクゾー!デッデッデデデデ《大いなる創造者、カーン》などのアーティファクトをクリーチャー化させる能力を持つカードと併用すればさらに可能性は広がる
起動型能力しかコピーしないことに着目し《一つの指輪》をクリーチャー化→マーヴィンのほうでドロー効果を使うことで
一つの指輪によるライフの喪失を無視しつつ着実にドローを重ねていくことが可能になるのだ
とはいえコジレックデッキで採用されやすいクリーチャーは起動型能力を持っていないことも多く、このカード単体では全く仕事をしない上に耐性の類も全く持っていないことには留意したい
総じてコンボ特化のカードであり、採用するには熟考が必要になるが
今度登場するカード次第では化ける可能性も高く、将来性のあるカードと言えるだろう
《殺戮箱》
役割:C
攻撃する時に一時的にパワー6になるが、能力を使うとターン終了時に生贄になってしまうアーティファクト・クリーチャー
パワー増加以外の効果を持たず、攻撃するときにしか使えない…と使いにくさが目立つ1枚
タフネス4のため一応大抵の小型クリーチャーを受け止められるが、そのためだけに採用するには色々と足りないだろう
《解剖道具》
役割:B・C
クリーチャーに+2/+2の修正と接死絆魂を付与する装備品
場に出た時戦慄予示を行いそのクリーチャーに付く能力も持つ
戦慄予示の扱いにくさは上述の通りだが、こちらはコジレック達エルドラージを相性が良い接死と絆魂を付与できるのが強み
とはいえ装備するためにはマナではなくクリーチャーの生贄というコジレックデッキにとっては重いコストを要求されるのがネック
《再誕世界、エムラクール》などの能力でコントロール奪取したクリーチャーを生贄に捧げたいのであればそれこそ《アシュノッドの供儀台》でマナに変換してしまう方がメリットは大きいだろう
デッキと噛み合わない訳でもなく入れても邪魔にはならないのだが、運用していくうえではどうしてもやりにくく感じてしまう1枚だ
《邪悪なシャンデリア》
役割:C
2マナ支払えば墓地にあるカードを山札の一番下に送れるアーティファクト・クリーチャー
墓地回収に制限はないもののソーサリータイミングでしか行えず、相手ターンにコンボを阻害出来ないのが若干扱いづらい
飛行持ちではあるものの、6マナは流石にコジレックデッキでも重い
単独でこなせる役割も少なく、採用は良く考えてから行いたい
《鋸》
役割:B
装備クリーチャーのパワーを+2し、攻撃するたびに自分のパーマネントを生贄に捧げれば1枚ドローできる装備品
生贄にするパーマネントは何でもよく、適当なクリーチャーに装備すればコンスタントにドローできるものの
コジレックデッキでは攻撃用のクリーチャーも生贄に捧げるパーマネントの確保も積極的には用意しづらいためドローエンジンとしては少し扱いにくさを感じてしまう
逆に言えばそれらを確保さえできればコンスタントなドロー源として活用できるので、採用するのであればうまく活用する方法を考えておきたい
《除霊用掃除機》
役割:C
タップすることで墓地のカードを追放し、6マナ支払って生贄に捧げることで追放したクリーチャーを1/1飛行のスピリットとして自陣に呼び出すアーティファクト
モチーフは「ゴーストバスターズ」に登場する除霊装置と「ルイージマンション」シリーズに出てくる掃除機だろうか
墓地追放はインスタントタイミングで繰り返し行えるので相手の強力そうなクリーチャーはどんどん追放していこう
また自分のクリーチャーも追放できるので相手に除去されてしまったエルドラージ達を再利用できるのも強み
個人的なおすすめは《穢すもの、ウラモグ》だ
「追放されているウラモグが場に出る場合、追放されているウラモグ自身のコストも参照できる」という裁定が出ているので11/11飛行の滅殺10という強力なクリーチャーが誕生する
このように追放するクリーチャー次第ではかなり強力なコンボが繰り出せるため、墓地対策枠で採用するのも悪くないだろう
《館への鍵》
役割:A・C
生贄に捧げることで基本土地をサーチするか、ドア1つを閉鎖もしくは開放するアーティファクト
コジレックデッキは単色のため基本土地をサーチするカードを入れるならそのまま土地を入れたほうが良く、現時点では無色の部屋が存在しないため後者の効果も使えない…と現時点ではなかなか活躍させにくい
今後に期待しよう
《ヴァルガヴォスの棲み処》
役割:A
場に出る時に色を1つ選び、その色が出せるようになる土地
呪禁を持っているため土地破壊の対象にされず、エンチャントのタイプも持っているためそれらを参照するデッキがあるなら活躍できるだろうが
現時点のコジレックデッキにおいて得られる恩恵が薄く、タップインというデメリットも相まって他の土地を優先したい所だろう
《広漠なる変幻地》
役割:C
単色デッキかつ上陸ギミックも使わないので採用する理由はない
これを入れる枠があれば基本土地や効果持ち土地を入れよう
おわりに
可愛らしいイラストでMtGの門を叩いた新参PWを地獄の底に叩き落とすような緩急の激しい世界観の変わり様であったが、それもまたMtGの醍醐味と言えるだろう
往年のホラー映画をモチーフとしたような気味の悪い雰囲気とそれを筋力で解決するタイヴァー・ケル兄貴の活躍がポイントの今弾
ぜひとも新しいカードたちでエルドラージデッキを強化し、対戦相手に恐怖を与えてほしい
それでは次回「ファウンデーションズ」カードレビューでお会いしよう
2024/09/14「初心者にオススメの統率者はコジレック!」の中の人
画像引用元:WotC公式サイト「ダスクモーン:戦慄の館」カードイメージギャラリー
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