コジレック的「団結のドミナリア」新カードレビュー
初心者にオススメの統率者はコジレック!
はじめに
初心者にオススメの統率者はコジレック!(挨拶)
先日MtG最新弾「団結のドミナリア」の全カードがスポイラーされた
これから復数セットに渡り行われる新ファイレクシアとの決戦に備える
ゲートウォッチやドミナリアの人々をフィーチャーしたセットだが
今回も統率者戦におけるコジレックデッキで使う前提で
新カードたちをレビューして行こうと思う
カードの評価基準などはこちらの記事を参照
《生けるレガシー、カーン》
役割:A・Cイクゾ!デッデッデデデデッ貴重な無色プレインズウォーカーであるカーンが再登場+1能力は新しいトークンである「パワーストーン・トークン」の生成
このトークンはタップすると無色マナを生み出せるが、そのマナにはアーティファクト呪文以外を唱えるためには使えない、という制約がかかっている
そうなると一見使い道の限られた使いにくいマナに思えるかもしれないが
裏を返せばこのマナは「アーティファクト以外の呪文を唱える事以外なら何でも使える」のである
そう、クリーチャーやアーティファクトの起動能力を使うために使用すればいいのだ
パワーストーン・トークンを貯めておけば《次元橋》など莫大なマナコストを要求するカードもある程度使いやすくしてくれるだろう
そもそもアーティファクトを大量に使用するコジレックデッキではあまりデメリットにならないというのも大きい
-1能力は追加でマナを支払い、払った分上から山札を見て1枚を手札に加える能力
「手札に引き込んでおきたい」というカードが多いコジレックデッキにおいては手札の補充手段はいくら入れても多すぎるということはない
ドロー、サーチ手段の限られる無色デッキで余ったマナを手札を整えるために使えるのは便利だ
上記のパワーストーンから生み出したマナもこの能力のために使えるという事は覚えておいて損はないだろう
-7能力、いわゆる奥義と呼ばれる能力は「自分のアーティファクトに1点火力を与える起動効果を付与する」紋章を得るというものだ実戦ではほとんど使うことのない能力だが、仮に起動に成功した場合コジレックデッキでは貴重な火力源になる
大量のアーティファクトを盤面に並べることで相手のクリーチャーやプレインズウォーカーに集中砲火をお見舞いできるだろう
相手の厄介なシステムクリーチャーを一瞬で葬りされるのも大きい
一方で奥義が使えるほどのゲーム終盤では相手が対処しきれないほどの大量のクリーチャーを展開していることも珍しくないため
高い忠誠度カウンターを持っていても奥義を起動するかどうかは慎重に考えたほうがいいだろう
《自動司書》
役割:C
場に出た時占術2を行うアーティファクト・クリーチャー
次ターンに少しでも良いカードが引けるようになる、というのは嬉しいが
直接何かしらのアドバンテージにつながるというわけでもなく
また赤の火力カードで焼かれやすいタフネス2なのも気になる所
コジレックが出るまでの壁として小型を並べておきたい、という場面なら役立つかもしれないが
その役割を担わせるなら他のクリーチャーで良いだろう
弱くはないが、他に優先するべきカードは多数ある
《金色の大帆船》
役割:C
攻撃するたびに搭乗したクリーチャーを追放しタップ状態で戻すアーティファクト・機体
いわゆる「場に出た時」を使い回せるタイプのカードで、6という除去されにくいタフネスが魅力なのだが
コジレックデッキで主に採用されるエルドラージ軍団の能力は「唱えた時」に発動するため少し相性が悪い
パワーとタフネスは優秀なので他の登場時能力持ち無色クリーチャーを採用するなら隠し味として入れておくのも悪くないかもしれないが
全体的な噛み合いは少し悪いため何かしらの工夫が必要になるだろう
《英雄の家宝》
役割:B
小さめのP/T修正と、伝説のクリーチャーに装備した時トランプルと速攻を付与する装備品
修正値も低く、速攻とトランプルは伝説のクリーチャーに装備しなければ発揮されないため使い勝手の悪さが目立つ装備品
装備品を有効活用できる統率者を使用しているのなら悪くはないだろうが、素で優秀なステータスを持つコジレックとの相性はイマイチである
速攻やトランプルを付与したいのであれば他の優秀な装備品を使えばいいため
選択肢の1つではあるものの積極的な投入はし辛い1枚だろう
《刻まれたタブレット》
役割:A・C
生贄に捧げることでデッキの上から5枚見て、その中から土地を1枚手札に加えられるアーティファクト
土地であれば何でも良いので、特殊な土地を多く採用するコジレックデッキにおいて有用な土地を手札に加えられるメリットは大きい
もし土地がなくても1まい引けるため、起動能力の払い損にはならないのも嬉しい所だ
コストが軽いため序盤以降に引いても腐りにくい一方で、見たカードは問答無用で山札の下に行ってしまうため
見たカードの中に引きたいカードがあっても強制的に山札の下送りになってしまうのは少し残念な所
運が絡むものの全体的な使い勝手は悪くないため、デッキ枠が空いているなら入れてもいいだろう
《ジョダーの写本》
役割:C
5マナ支払いうことで1枚ドロー出来るアーティファクト
いわゆるドローエンジンであり、2マナ重くなった《秘儀大全》だ
こちらは今回再登場したキーワード能力「版図」を持っているため、自分コントロールしている基本土地タイプの数だけ起動コストが軽くなる能力を持っている
すべての基本土地を揃えればタップするだけで1ドロー出来る極めて強力なアーティファクトになるのだが
コジレックデッキで採用できる基本土地は《荒地》の1種類だけな上
荒地は基本土地タイプを持たない基本土地という極めて特殊な土地のため
起動には基本5マナかかってしまうと考えたほうが良いだろう
起動コストがこれより1マナ軽い《ジェイムデー秘本》の存在もあり、積極的に採用するには少し考える必要がある1枚と言える
起動コストとして5マナ払うドローエンジンとしては他に《スランの秘本》や《エメシーの秘本》なども存在するため
他の採用カードとの組み合わせも加味した上で採用を検討したい
《カーンの酒杯》
役割:C
コストとしてライフを支払うことを禁止する常在型能力と、マナを好きな数注ぎ込むことで払ったマナ以下のマナ総量を持つ土地以外のパーマネントを全て破壊する効果を持つアーティファクト
上の効果は刺さる相手が少なくオマケ程度のものと考えてもいいだろう
コジレックデッキとして注目するべきなのは下の効果で、注ぎ込むマナを工夫すれば大型でマナ総量の大きいエルドラージ以外を一掃…などという芸当も可能だ
タップインのため即効性がなくすぐに使えないのはネックだが、X=9くらいつぎ込めば殆どの相手は壊滅状態になるため戦局をひっくり返すことが出来る
一方でこの破壊は全体に及ぶためこちらがマナ基盤としてコツコツ並べたアーティファクトも一斉に除去されてしまうのが難点だろう
コチラのマナ・リソースが大幅に損なわれるため次のターン以降の動きが大幅に制限されてしまうため、このカードを使う際はあらかじめ破壊不能を付与しておいたり、全てを投げ捨てる覚悟で「このターンで勝負を決める!」といった時に起動するなど使い所は慎重に見極めたい
《隕石》
役割:A・C
再録カードではあるが初レビューのため例外的に記す
場に出たときに2点ダメージを好きな対象に与え、場に出た後は好きな色のマナを生み出せるようになるアーティファクト ITEッ5マナも払って2点か…と考えると割に合わないと思うかもしれないが
マナアーティファクトを置いたら2点火力がオマケでついてくる、と考えると意外とコストパフォーマンスは悪くない
しかし2点というダメージは若干かゆいところに手が届きにくい数値でもある上、マナ・アーティファクトとしても除去としても他に使いやすいカードが多数存在するため採用するかどうかは慎重に考えたい所だ
《伝説の秘宝》
役割:A
自身は好きな色のマナ1点を生み出せる上、それとは別に場にいる伝説のクリーチャーをタップすることでマナを生み出せるアーティファクト
場にいる伝説のクリーチャーをマナリソースに変換できるため多種多様な伝説クリーチャーを採用するデッキなら光るカードだが
伝説クリーチャーをあまり採用しないコジレックデッキにおいてはただのマナ・アーティファクトになりがちだ
コジレック達は伝説のクリーチャーなためマナ源になるものの、タップ状態にしてしまうよりもアンタップしておいて相手への圧力にするほうが戦術的に有効なため
コジレックデッキでは競合先が多くあまり役立つ場面には出くわさないだろう
《発掘されたマナ労働機》
役割:A
1ターンに1度、マナを好きな色に変換できるアーティファクト・クリーチャー
3と比較的焼かれにくいタフネスと無色マナを好きな色にできるフィルター能力を兼ね備えているものの
クリーチャーという時点で除去を喰らいやすく
また全て無色カードのコジレックデッキにおいて色マナを生み出すメリットが存在しないため
残念ながらこのデッキでの活躍の場は多くないだろう
《盾壁の歩哨》
役割:C場に出た時「防衛」能力を持つクリーチャー1枚をサーチできるアーティファクト・クリーチャー
どうすんのこれ枠
《跳ね橋》など有用な効果を持つ防衛持ちクリーチャーは存在するものの、わざわざそれらのためにこのカードを採用するのは少し厳しいだろう
《策略の龍、アルカデス》を統率者に据えた「防衛」主軸のデッキを組むならお呼びがかかるかもしれないが
MtGにおける防衛は基本的に「攻撃できない」というデメリット能力として扱われるため
それらを積極的に活かすことが出来るデッキでなければ採用は厳しいだろう
《勝者の斧》
役割:B
装備クリーチャーのパワーを2上げる装備品
軽いのはメリットだが能力が物足りなさ過ぎる印象の1枚
これ以外に何かしらの能力を付与出来る装備品を使ったほうがコジレックとも相性が良いだろう
装備品が増えれば増えるほど強くなる統率者でもないので、申し訳ないが採用の余地は無いと言える…他に書くことある?
《歩く防壁》
役割:Cどうすんのコレ枠その2
2マナ支払うことで防衛クリーチャー1体を攻撃可能にし、パワーではなくタフネスで戦闘を行えるようにするクリーチャー
コジレックデッキにおいて防衛クリーチャーを採用する理由は皆無に等しいため、自ずとこのカードが活躍できる場面も存在しないことになる
「特定のデッキでは無用だが、別のデッキでは輝く」タイプのカードと言えるだろう
《完成化したウェザーライト》
役割:C
ウェザーライト号が新ファイレクシアの手に堕ち「完成化」してしまった機体伝説の船が敵の手に…というショッキングな展開だがストーリーでの経緯は半分ギャグみたいなことになってるのは内緒
クリーチャーが死亡するたびにカウンターが乗り、4つ以上でクリーチャー化、7つ以上でカウンターが乗る度に占術1+1ドローが行える
コジレックデッキではクリーチャーが死亡する機会は少なく、それが8回以上行われることはほとんど無いだろう
また途中でクリーチャー化してしまうのも難点で相手のクリーチャー除去の対象に取られてしまうなど生存性が低いのも難点だ
総じてデッキとの相性が悪く、コジレックデッキで使いこなすのは難しい1枚と言える
《水晶の岩屋》
役割:A・C
出た時占術1を行う土地
1マナ払うことでマナフィルターの役割も果たし、マナを好きな色に変換することも出来るが
無色カードしか使用しないコジレックデッキではこちらの効果は使用しないだろう
土地を出すだけでタダで占術が行えるのは強力で、マナ基盤を用意しながら手札を整えられるのは大きいメリットで
同じ占術だけを行う能力でもこれはクリーチャーやアーティファクトにはない強みになる
コジレックデッキでは無色しか生み出さないデメリットも無視できることから能力持ちの土地を大量に採用するのがセオリーになっている為2枚目の《ザルファーの虚空》として活躍してくれるだろう
コジレックデッキにおいては基本的に入れておいて損のない、優秀な土地と言えるだろう
《英雄の公有地》
役割:A・C
伝説の呪文を唱えるためにしか使えないが、好きな色を生み出せる能力と
コントロールしている伝説のクリーチャーが持つ色と同じ色のマナを生み出せる能力
自身を追放することで伝説のクリーチャー1体に呪禁と破壊不能を付与する能力の3つの能力を持った土地
基本的にコジレックデッキで使用するのは最後の能力だろう
コジレックはその強大さ故か敵に狙われやすく、優先して除去されがちなクリーチャーである
《大いなる歪み、コジレック》は呪文打ち消し能力を持っているものの、手札に丁度いいコストを持つカードがなく、除去呪文を防げない状況にも多く出くわすことになるだろう
この土地が付与するのは呪禁と破壊不能という抜け道の少ない強固な耐性なのでいざという時の防衛手段として最適なのである
また他の呪文と違い「土地の起動能力」なのもメリットだ
MtGにおいて「呪文を打ち消す呪文」は数多く存在するが、「起動能力を打ち消せる呪文」は少なく
また「土地を除去する呪文」も少ないためこれによる耐性付与は非常に対処し辛いものとなっている(統率者戦では小規模のランデス=土地破壊を行うメリットが少ないというのもあって、余程尖った構築のデッキでない限り土地を破壊するカードはあまり採用されないという事情もある)
素のコストが高いが故統率者税が重くのしかかるコジレックデッキにおいてコジレックを破壊から守る手段は多く入れておきたい
伝説ではないクリーチャーを守ることが出来ないのが難点だが、一番守りたい対象を守りやすくなるのなら入れない理由はないだろう
《スランの門》
役割:Aどうすんのコレ枠その3
場に出る際に好きな土地タイプを選び、そのタイプを持って場に出る土地
あらかじめ宣言しておいた好きな色を出せるようになるという多色デッキ向けの土地なため
コジレックデッキで使用する場合はただ単にマナを生み出すたびに1点ライフを払わなければいけなくなる土地になってしまう
土地タイプを増やせるため上記の《ジョダーの写本》など版図持ちカードと相性が良いのだが
版図を持つカード自体が多色デッキ向けであるため、コジレックデッキにおいてこの土地を積極的に採用する意味はあまり無いのが現状である
弱いわけでは無いのだが、致命的にデッキとの相性が悪いのが一番の難点
おわりに
これから復数弾に渡り繰り広げられる「新ファイレクシアとの決戦に向けた準備」色が強い本弾だが
その中にもコジレックデッキに新たな風を吹かせてくれる、光るカード達が確かに存在している
次に待ち構える「兄弟戦争」では大量のアーティファクトが追加される事が予想できるため
コジレックデッキのファンとしては期待の高まる1年とも言える
それでは次回「unfinity」新カードレビューでお会いしよう追記:諸般の事情により次回レビューは「兄弟戦争」になりました
しかし、ジョークセットは統率者戦で使えないはずでは…?
楽しみにしてくださった方には申し訳ありません
2022/8/29「初心者にオススメの統率者はコジレック!」botの中の人
2022/9/5 誤字修正、効果について勘違いをしていたため評価変更
画像引用元:WotC公式サイト「団結のドミナリア」カードギャラリー
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/dominaria-united
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