コジレック的「エルドラージ解放」再録カードレビュー(再録編)

初心者にオススメの統率者はコジレック!


はじめに

初心者にオススメの統率者はコジレック!(挨拶)

前回は「新規編」と題し今回収録されているカードの内新規カード10種類のレビューを行ったが
今回は「再録編」として再録されたカードの中から個人的にピックアップしたカードをレビューしていく事にする

前編でも書いた通り定価11000円とかなり初心者にオススメし辛い強気の価格設定なだけあり、再録カードも気合の入ったものとなっている

※この記事はある程度MtGに明るい方向けに書いています
分からない用語などがありましたらMtGwikiなどを参考にしていただけると幸いです

カードの評価基準はこちらの記事を参照して下さい

※この記事で紹介するカードは特性上すべて初心者にオススメ度★★★★★となっております

前回の記事はこちら


《全ては塵》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:C
色を持つパーマネントを全て生贄に捧げさせる呪文
「このカードがあるから無色デッキを使う」という理由になり得るほど単純かつ強力無比な除去呪文で
・パーマネントすべてが対象となり
・全体除去のため呪禁・被覆が意味をなさず
・生贄に捧げさせるため破壊不能も無視できる
と破格の性能を誇る
各プレイヤーと表記されている通り自分のパーマネントも生贄に捧げないといけないのだが、コジレックデッキはその特性上有色のカードを採用しないため相手のパーマネントだけが一方的に墓地送りになるのだ
相手の無色クリーチャーやアーティファクトなども場に残ってしまうが、クリーチャーやエンチャント、プレインズウォーカーなどの厄介なパーマネントはほぼ全て除去できると見て良いだろう
コジレックを出す前に相手のクリーチャーなどを一掃しておきたい時や一斉攻撃を仕掛ける前に相手の壁クリーチャーを全て取り除きたい時などに役立つはずだ

《この世界にあらず》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:B
自分のパーマネントを対象にしている呪文を打ち消す呪文
無色の打ち消し呪文だが用途が限定されている上7マナとかなり重いのが特徴だが
パワー7以上のクリーチャーを対象とした呪文や能力を打ち消すならば0マナで唱えられるという効果を持っているためコジレックを初めとしたエルドラージを除去から守るのにうってつけの1枚となっている
基本的に呪文の打ち消しは青の領分であり無色デッキでは相手の除去呪文に対して成すすべがないのだが
このカードを握っておけばマナを使わずに相手の除去対策が可能なのでエルドラージを使う場合は必須と言ってもいい呪文だろう
7という重いコストも《ズロドック》の対象になると考えればメリットとなり、彼が場にいる時は相手の呪文をタダで打ち消しながらこちらは呪文を2つ追加で唱えられるという強力な返し札になる
相手はこちらの行動を阻害したつもりがかえって不利になってしまう…というエルドラージの強大さを示せる
コジレックデッキを組むのであればぜひ欲しい1枚だった為今回の再録は嬉しい限りだ

《タイタンの存在》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:C
手札の無色クリーチャー1体を公開し、公開したクリーチャーのパワー以下のパワーを持つクリーチャーを追放する呪文
手札の無色クリーチャーに依存するものの、3マナで単体追放が行える強力なインスタント呪文だ
コジレックデッキで辛いのは序盤から攻撃を仕掛けて来られる事なので軽い除去呪文はいくらあっても足りない
コジレックを出すためにマナ基盤を整えようとボヤボヤしているうちにコジレックを恐れた相手から総攻撃…なんて状況も多々ある
そのため相手の重要なクリーチャーをいかに素早く除去できるかどうかが肝心なのだ
エルドラージたちはパワーが高いため、彼らを手札に引き込めれば序盤で出てくるクリーチャーの殆どに対応可能になる
また終盤に引いても接死持ちなど相手の厄介なクリーチャーを除去するために使えるため、場面を選ばない汎用性の高さがある
追放するため破壊不能などを付与されても無視でき、墓地からの再利用も防げるのも大きいメリットだ

《人知を超えるもの、ウギン》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:B・C
無色呪文のコストを(2)減らす常在型能力と山札の一番上をクリーチャー化する+能力、色を持つパーマネントを破壊する-能力を持つプレインズウォーカー
まず常在型能力が非常に強力で、1ターンでも速くコジレックを唱えたいコジレックデッキにおいてコスト軽減能力はありがたい限り
無色呪文であれば全て軽減されるためマナ基盤となるアーティファクトを唱えやすくなるのも嬉しい所だ
+1能力は壁を生成しながら実質的なドロー能力としても機能するトークンの生成と痒いところに手が届く能力で
このカードを使う頃には中盤に差し掛かって相手もある程度のクリーチャーが場に出ている状況なので無防備なコジレックデッキは狙われやすいのだが
このトークンを出しておけば「攻撃すれば相手の手札が増えてしまう」と思わせることができ、相手に除去や攻撃を少し躊躇させられる
飛行?トランプル?諦めよう
トークンという特性上バウンスや追放などの破壊以外の除去を受けてもカードを手札に加えられるため、能力を起動できればほぼ確実に手札が増えるコジレックデッキにとっては嬉しい効果だ
ちなみにウギンが除去などで先に場を離れている場合でも、生成したトークンが場を離れれば追放したカードを手札に加えられるという裁定が出ているため安心してトークンを出していこう
-3の破壊能力もおいそれと連発はできないが、無色デッキでは触りづらいエンチャントやプレインズウォーカーなどを除去できるのは有り難い一方
相手のアーティファクトなど無色のパーマネントには手出しできないため万能では無いことを覚えておこう

《見捨てられた碑》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:A・C
自分の無色クリーチャー全てに+2/+2修正を与え、パーマネントをタップして無色マナを生み出すと追加の無色マナを1つ得られるアーティファクト
無色呪文を唱えるたびに2点ライフを回復してくれる能力も持っている
まさに無色デッキのためのカードであり、PTの補正に加えてマナの生成量を大幅に増やし、減りがちなライフを回復してくれると至れり尽くせりの1枚だ
コジレックデッキにおいてはこのカードを引けた場合と引けなかった場合に得られるアドバンテージの差がかなり大きいため、ぜひとも手札に引き込んでおきたい1枚だ
特に強力なのは生み出す無色マナを増やす効果で、単純に考えても土地が倍の数になるに等しく
重いカードを活用するコジレックデッキではできるだけ早く場に出しておきたいカードだ
また《玄武岩のモノリス》とのコンボも有名だろう

Basalt Monolith / 玄武岩のモノリス (3)
アーティファクト
玄武岩のモノリスはあなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
(T):(◇)(◇)(◇)を加える。
(3):玄武岩のモノリスをアンタップする。

http://mtgwiki.com/wiki/%E7%8E%84%E6%AD%A6%E5%B2%A9%E3%81%AE%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%83%AA%E3%82%B9/Basalt_Monolith

モノリスから4マナを生み出す

その内から3マナを使いモノリスをアンタップする
という2枚で完結する無限無色マナコンボが完成する
こうなればあとはコジレックを唱えるなり《威圧の杖》で無限ドローからの即死コンボを決めるなりすれば容易に勝利することが可能だ

Staff of Domination / 威圧の杖 (3)
アーティファクト
(1):威圧の杖をアンタップする。
(2),(T):あなたは1点のライフを得る。
(3),(T):クリーチャー1体を対象とし、それをアンタップする。
(4),(T):クリーチャー1体を対象とし、それをタップする。
(5),(T):カードを1枚引く。

http://mtgwiki.com/wiki/%E5%A8%81%E5%9C%A7%E3%81%AE%E6%9D%96/Staff_of_Domination

コジレックを初めとした無色デッキでは必須とも言えるアーティファクトのため、今回再録され確実に手に入るのは有り難い

《カルドラの完成体》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:B・C
生体武器であり、装備クリーチャーに+5/+5修正と先制攻撃とトランプルと破壊不能と速攻と「クリーチャーに戦闘ダメージを与えると追放する」能力を与える装備品 加減しろ莫迦!
唱えるのも装備するのも7マナかかる重量級のアーティファクトであるが、その分得られる効果は強力
速攻ですぐ殴れるようになり、+5修正とトランプルによりダメージを通しやすく、破壊不能で除去されにくくなる上
戦闘ダメージを与えられさえすれば相手クリーチャーを問答無用で追放できる効果も先制攻撃のお陰で通りやすくなると効果同士が上手く噛み合っている
さらに生体武器のため場に出た時に0/0のトークンを生成されこのカードが自動的に装備される
このため場に出てすぐに仕事ができ「せっかく出したのに装備先がない」という状況でも安心して唱えることができる
一方で強力なぶん使い所も難しく、相手の攻撃を牽制する壁として場に残しておくのかブロックされにくいアタッカーとして殴りに行くのかは状況に応じて判断したい
伝説のアーティファクト故コピーカードなどで複製することもできないため、出した後どう運用するかは慎重に考えたほうが良いだろう
警戒を持つクリーチャーや同時収録されている《終末を招くもの》などに装備させることでアンタップ状態を保ち攻防一体の構えをとることも選択肢の1つだろう

初心者にオススメ度★★★★★

《名誉に磨り減った笏》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:A
タップすれば無色マナを加えられる上、伝説のパーマネントをタップすればアンタップできるアーティファクト
これ単体ではただのマナ・アーティファクトであるものの、アンタップ能力が強力で伝説であればどんなパーマネントでもマナ・リソースとして扱えるようになる
特に今回ピックアップした《見捨てられた碑》とは相性が良く、このカードで生み出すマナを増やしつつ《見捨てられた碑》自体をタップすることでこのカードをアンタップさせることで、このカード1枚から4マナも生み出せるのだ
また必ず伝説でありタップしていても問題なく効果を使用できるプレインズウォーカー達とも相性が良く、それらを擬似的に土地のように扱えるのも嬉しい
《ウギンの目》や《山賊の頭の間》などの癖のある伝説の土地から無色マナを出せるようになるため

Eye of Ugin / ウギンの目
伝説の土地
あなたが唱える無色のエルドラージ(Eldrazi)呪文は、それを唱えるためのコストが(2)少なくなる。
(7),(T):あなたのライブラリーから無色のクリーチャー・カードを1枚探し、それを公開してあなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。

http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AE%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%9B%AE/Eye_of_Ugin

Hall of the Bandit Lord / 山賊の頭の間
伝説の土地
山賊の頭の間はタップ状態で戦場に出る。
(T),3点のライフを支払う:(◇)を加える。このマナがクリーチャー呪文のために使われたなら、そのクリーチャーは速攻を得る。

http://mtgwiki.com/wiki/%E5%B1%B1%E8%B3%8A%E3%81%AE%E9%A0%AD%E3%81%AE%E9%96%93/Hall_of_the_Bandit_Lord

それらの土地を採用しやすいこのデッキとは相性が良い
とにかくマナが必要なコジレックデッキにおいて燻し銀の活躍ができる可能性を秘めた1枚となっている

《作戦室》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:A・C
3マナを支払うと1枚ドローできるが、統率者の固有色の種類数に等しいライフを払わないといけない土地
ドローエンジンとしては起動が3マナと非常に軽く、コジレックを出すまでは手札消費が激しいコジレックデッキにとっては有り難いドロー手段だ
コジレックは無色なのでライフを払う必要がない(無色は色ではないためこの能力で参照される固有色の数は0になる)というのも他の統率者にはない利点だ
無色マナしか生み出せないデメリットも無色カードしか採用しないコジレックデッキでは気にならない
1~2色統率者からの需要もあり地味に値段が高い土地のため今回収録してくれたのは喜ばしい事だ

《ウルザランド3種類》

初心者にオススメ度★★★★★
初心者にオススメ度★★★★★
初心者にオススメ度★★★★★

役割:A
鉱山・魔力炉・塔の3種類が揃っているときに生み出せるマナが倍増する土地
100枚とデッキの数が多い統率者戦において都合よく3種類が揃うことはないものの、単体でもマナを生み出せるので構築の邪魔にならないのがメリットだ
3種類揃い踏みを狙うのであればドローを加速させたり《探検の地図》などでサポートしたい所だが、無色の土地サーチは少なくあまり現実的ではないのがネック

Expedition Map / 探検の地図 (1)
アーティファクト
(2),(T),探検の地図を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから土地カードを1枚探し、それを公開してあなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。

http://mtgwiki.com/wiki/%E6%8E%A2%E6%A4%9C%E3%81%AE%E5%9C%B0%E5%9B%B3/Expedition_Map

追加で《ウルザの作業場》を採用すれば3種類揃っていなくとも生み出すマナを増やせるが、上述の理由でそう都合よく引き込めるものでもない

Urza's Workshop / ウルザの作業場
土地 — ウルザの(Urza's)
(T):(◇)を加える。
金属術 ― (T):あなたがコントロールしているウルザの(Urza's)土地1つにつき(◇)を加える。あなたが3つ以上のアーティファクトをコントロールしていなければ起動できない。

http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%82%B6%E3%81%AE%E4%BD%9C%E6%A5%AD%E5%A0%B4/Urza%27s_Workshop

しかし揃わなかったからと言って大きなデメリットを受けるわけでもないので「揃ったらラッキー」程度の感覚で投入しても良いだろう
少なくとも余程の理由がない限りデッキから抜けることはないカード達だ

おわりに

デッキの詳細は公式から公開されているカードリストを参照してほしいのだが、今回紹介したカードはごく一部であり「エルドラージ解放」にはコジレックデッキに必要なカードが多数再録されているため
「初心者にオススメの統率者はコジレックって聞いたんだけど…」とEDHの世界に飛び込む初心者や
「無色デッキ興味あったんだよな…」という既存の統率者プレイヤーにもお勧めできる素晴らしいデッキとなっている

初心者にコジレックをオススメするにあたり格安での改造案なども示そうと考えたが、それでは構築に試行錯誤するという統率者戦の醍醐味を1つ奪ってしまうと考え今回はあえて割愛させてもらった

このデッキを手に入れた画面の前の君には是非仲間、対戦相手、EDH向けのサイトなどを駆使してぜひ自分だけのコジレックデッキを完成させて欲しい

それでは次回「統率者マスターズ」本体の再録カードレビューでお会いしよう

2023/07/22「初心者にオススメの統率者はコジレック!」botの中の人


画像引用元:WotC公式サイト「統率者マスターズ統率者」カードイメージギャラリー


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?