コジレック的「バルダーズ・ゲートの戦い」カードレビュー(1)
初心者にオススメの統率者はコジレック!
先日、MTG最新パック「統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い」
に収録される全カードが公開された
今回のパックは統率者戦用セットということもあって統率者戦向けのカードが目白押しとなっており
コジレックデッキにも嬉しい新規・再録カードが多数収録されている
今回も統率者を2種の「コジレック」と仮定した上で
新録・再録問わずカードをレビューして行こうと思う
※この記事はある程度MTGに明るいプレイヤーを対象にしています
途中分かりづらい、読みづらい部分もあると思いますがご容赦下さい
はじめに
評価基準は下の記事を参照してほしい
なお、今回は前回と比べカードが多数存在するため一気に書くとモチベが持たない記事の長大化を防ぐために記事を分割してレビューさせてもらう
《正体を隠した者》
役割:C統率者に指定した時、好きな色を1つ指定しその色になれる伝説のクリーチャー
しょっぱなから「どうすんのこれ枠」である
さらに新能力「背景選択」を持っているため背景・エンチャントを2つ目の統率者にできる
《虹色の笛吹》同様完全にドラフト用のカードであり、コジレックデッキで採用する意味は薄い
あえて統率者をコジレック以外に据え、有色の呪文を使えるようにすることでコジレック達エルドラージのサポートを強化する…という使い方もある
個人的にそれはもう「コジレックデッキ」とは言えない気もするため
あくまで選択肢の1つとして提案するに留めておく
EDHはカジュアルフォーマットである、挑戦するものを引き止めはしない
《秘儀大全》
役割:A
3マナ支払い自身をタップすることで1枚ドローできるアーティファクト
いわゆる「置きドロー」であり、手札確保に乏しい割に消耗が激しいコジレックデッキにおいて貴重なドローソースである
場にこれがあるだけで1ターンに実質2枚ドローできるといっても過言ではない
余りがちなマナの吐き出し先としても優秀であり、とりあえず使っておけばどんどんアドバンテージを稼げる優秀なカードだ
マナが大量に余っているなら、唱えてすぐに効果を使い次のターンに備えられるのも大きい
相手としても除去しておきたいアーティファクトの1つではあるので
ヘイト役として相手の除去を引き付けられるという点でも良いでも大体実戦だと「割れる奴ないし適当にそこのファクト割っとくわ」みたいなノリで割られてしまう
《秘儀の印鑑》《統率の塔》
役割:A
統率者戦において必須枠とも言えるカード
大体のデッキにおいてこれら2種と《太陽の指輪》の3つが
「とりあえず入れとくか」みたいなノリで採用されているが
コジレックデッキにおいてはとある理由により採用する意味がないカードとなってしまっている
コジレックの固有色は「無色(色なし)」であるため「固有色が存在しない」という扱いになり、これらのカードはマナを生み出せないからだ
効果なしの置物として採用するにしても他に入れるべきカードが存在するため
残念ながらこれらのカードを入れる強い理由が現在存在しないのである
《保有の鞄》
役割:C
自分が手札を捨てるたびにそのカードを追放し、4マナタップと自身の生贄というコストを支払えば追放したカードを手札に戻せるアーティファクト
統率者戦では数が少ないとは言え、相手のハンデスを実質無力化出来るのは中々強い
手札を整えるためのルーティング能力も備えているため1枚で自己完結しているのも特筆すべき点だ
コジレックデッキは墓地利用するカードも少なく、アーティファクト除去を食らっても「どうせ捨てたカード」と割り切ってしまおう
ただ追放してしまうため《真実の解体者、コジレック》や《荒廃鋼の巨像》などの墓地回収効果が発動した際、それらのカードをデッキに戻すことができなくなってしまうことは留意しておいて欲しい
《バジリスクの首輪》
役割:B
装備クリーチャーに接死と絆魂を付与する装備品
本体1マナ装備2マナと軽いもののPT修正がされないのがネック
巨大なエルドラージなどに装備させて大量のライフゲインを狙うのもアリだが
相手が統率者ダメージや毒カウンターによる勝利を狙ってくるパターンの場合いくらライフを稼いだところで無意味なため
採用するなら使い所を見極める必要があるだろう
ただ高パワー絆魂クリーチャーがいると相手が迂闊に殴れなくなる、というのはヘイトを書いやすいコジレックデッキに置いて小さくないメリットとなる
小物でチマチマ殴ってしまうと逆にライフを大幅回復されてしまうため
相手の攻撃を牽制することができるのだ
コジレックデッキにおいて入れるべき理由は少なく、他に採用すべきカードは多数存在するが
「隠し味」として入れておくと光るかもしれない
《我々の刃》
役割:B・C
装備クリーチャーに無尽を付与する装備品
無尽の特性上伝説のクリーチャーに装備してもほとんど意味はない(レジェンドルールにより墓地に送られてしまう)が
CIP能力(場に出たときに発動する能力、ETB能力とも)を持つクリーチャーのコピーを大量に生み出せるのは大きい…
しかしそうなると問題になるのが「コジレックデッキで相性のいいカードがあまり存在しない」という点である
エルドラージ達は主に「〇〇を唱えた時」で始まる能力を持っているため
コピーとして場に出しても効果が発動せず
エルドラージ達の固有能力であり攻撃時に相手の場を削る「滅殺」も「攻撃した」時に発動する能力のため「攻撃している」状態で場に出す無尽では誘発しないのだ
《荒廃鋼の巨像》で全方向に殺意をばら撒いたり《晶洞ゴーレム》の効果を使える確率を引き上げるなど活用方法がないわけではないため
今後追加されるカード次第ではもっと積極的に採用する理由が生まれてくるかもしれない
《青銅のセイウチ》
役割:A・C
場に出た時占術2を行い、自分をタップすればマナを生み出せるアーティファクト
出た時に次ターンの手札を整え、マナ加速をしつつ、いざという時に壁になってくれる…と書けば一見強そうではあるが
明確なアドバンテージを得られる訳でもなく、クリーチャーなので除去されやすいのが若干ネックで、3マナという効果に対する重さも気になる
マナ加速を目的とするなら他のマナ・アーティファクトを採用したほうがいいし、壁が欲しいなら他にも優秀なクリーチャーが存在するため
コジレックデッキにおいて積極的に採用する理由はあまりないだろう
《つややかな雄鹿》
役割:A・C
3マナを支払い自身を生贄に捧げることで基本土地2枚をデッキから場に出せるアーティファクト・クリーチャー
1ターンでも早く大型を唱えておきたいコジレックデッキにおいて貴重なマナ加速手段となる
指定は基本土地であるためコジレックデッキで出せるのは《荒地》だけだが
それを加味しても十分に採用する理由がある
また相手攻撃クリーチャーがトランプルを持っていない場合、攻撃をブロック→雄鹿の起動型能力を起動という順序を踏めば
ダメージを帳消しにしつつ土地加速が出来るため覚えておいて損はないだろう
《焚火》
役割:A・C
1マナタップで2点のライフ、2マナタップと自身の追放で統率者を回収できるアーティファクト
特筆すべきは下の効果で、《統率の灯台》などのように統率者を直接手札に回収することができる
素のコジレックには破壊耐性がないため、返す刀の単体除去なので用意に除去されてしまいがちである
そんな時にこのカードを使えばコジレックを手札に回収できるので統率税を踏み倒すことができるのだ
ただし起動に2コストかかるので、統率者を唱えるのが2回目以降でなければ基本的に損である
手札に恵まれず何度も除去されるなどして重すぎるコストになってしまったコジレックに対して使うようにしよう
ただし、《統率の灯台》と違い場にあるコジレックは手札に戻せないので
混同しないように注意が必要である
《チャーダリン・ドラゴン》
役割:C
4/4飛行のアーティファクト・クリーチャー
これはアーティファクトとしての役割よりも同弾のドラゴンサポートを
共有する目的で収録されたカードだろう
6マナという重さで4/4のPTながら持っているのは飛行だけというシンプルさはコジレックデッキにおいてあまり旨味がなく
《ダークスティールの溶鉱炉》で破壊不能を付与して壁にする、くらいしか活用できないだろう
《クローク・オヴ・ザ・バット》
役割:B
装備クリーチャーに飛行と速攻を付与する装備品
コスト2、装備コスト2と比較的軽めのコストでクリーチャーに回避能力を付与できるのは魅力的だが
一方でPTで修正がなく耐性も付与できないという欠点もある
同じく速攻を付与できる《早足のブーツ》《稲妻のすね当て》には呪禁や被覆を付与できるというメリットがあるので
それらにはない飛行を付与出来るという点で差別化したい所
速攻という高パワークリーチャーと相性がいい奇襲性の高い能力を付与出来るため
それらの3枚目以降として採用するのも一考の余地があるだろう
《機械仕掛けの狐》
役割:C
戦場を離れた時に2枚ドロー出来るアーティファクト・クリーチャー
無色統率者において貴重なドローソースになるものの、戦場を離れた時、という重さがネック
さらに相手にも1枚ドローさせてしまうデメリットもあるため
ドローソースとしての採用を考えるなら他のカードを採用したほうがいいだろう
しかし、手札が増えるということは《大いなる歪み、コジレック》での打ち消しの可能性を広げるということでもあるので
少しでも手札が欲しい!という場合には採用してもいいかもしれない
《デカンター・オヴ・エンドレス・ウォーター》
役割:A・C
手札の上限をなくし、好きなマナも生み出せるアーティファクト
コジレックデッキは基本的に手札消費が激しく、無色という固有色のせいでドローソースにも乏しいため、手札上限を超えるほど手札を抱える状態になる場面は少ない
あまり活躍できる場面は少ない上、除去されにくい土地でほぼ同じ効果を得られる《聖遺の塔》が存在するため
それらの2枚目として考えてもコジレックデッキにおいて積極的に採用する理由は薄いだろう
《不吉なミミック》
役割:A・C
瞬速を持ち、3マナで5/5のクリーチャーになるアーティファクト
マナを生み出しやすいコジレックデッキにおいて5マナ用意しておけば5/5の壁が用意できるのは魅力的ではあるものの
他のアーティファクトやクリーチャーを押しのけて採用できるか、と言われると中々難しいカードである
ただ多相を持つ、というのは他にはない魅力で
エルドラージ部族寄りに組んでいるコジレックデッキにおいてはエルドラージのサポートカードを共有できる、というのは強みである
唱えたときには多相を持っていないので《ウルザの保育器》などを使ってコスト軽減をすることはできないものの
一旦クリーチャー化してしまえばエルドラージのサポートカードを共有できるため
それらのデッキを使っているなら使い切りのマナ加速とクリーチャーを使い分けられるカードとして採用してもいいかもしれない
《ドリル持ちのモグラ》
役割:B
2マナ払い自身をタップすれば自身と場にいる統率者に+1/+1カウンターを置くことができるアーティファクト・クリーチャー
基本的にこの手のカードの役割としては早期着地できるけど弱いクリーチャーを強化するためである
しかしコジレックは重い代わりに高パワー高タフネスのクリーチャーなので
これらのカードでじわりじわりと強化していく必要性はあまりない
本人のP/Tも1/1と強化していくには若干頼りない性能をしており
コジレックのサポートをするなら装備品などで事足りるだろう
次回に続く
統率者戦向けセットということもあり無色カードに限ってもかなりのカードが収録されている
次回以降もコジレックデッキにおいてどのような活躍ができるか、という観点から
収録カードをレビューしていこうと思う
https://note.com/commanderkozilek/n/n127c404f45ec
2022/5/30 「初心者にオススメの統率者はコジレック!」botの中の人
画像引用元
MTG公式サイト「統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い」カードギャラリー
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/commander-legends-battle-for-baldurs-gate
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