コジレック的「ラヴニカ・リマスター」再録カードレビュー
初心者にオススメの統率者はコジレック!
はじめに
先日MtG最新弾となる「ラヴニカ・リマスター」の全カードが公開された
10のギルドによって成り立つ都市次元ラヴニカをフィーチャーしたセットであり強力な多色カードが目白押しとなっている今弾だが
今回もコジレックデッキ目線で再録カードをレビューしていこうと思う
※この記事はある程度MtGに明るい方向けに書いています
分からない用語などがありましたらMtGwikiなどを参考にしていただけると幸いです
カードの評価基準はこちらの記事を参照して下さい
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対戦やコジレック関連の雑談など統率者戦に関する雑談の場です
《大いなる創造者、カーン》
役割:Cイクゾー! デッデッデデデデ
対戦相手のアーティファクトの起動型能力を封じ、+1効果でアーティファクトのクリーチャー化、-2効果でゲーム外もしくは追放領域のアーティファクトを手札に加える能力を持つ
コジレックデッキに限らず統率者戦においてアーティファクトによるマナ加速やサポートは依存度が高く、場に出すだけでそれらを一方的に封殺できるのは非常に強力だ
マナ・アーティファクトはマナを生み出せなくなり、タップしてドローや除去を行うアーティファクトもこのカードの前ではただの置物と化してしまう
+1能力も強力であり、自分のアーティファクトを打点に変換するだけでなく相手のアーティファクトをクリーチャー化してクリーチャー除去の対象内にしてしまうなどの強引な使い方も可能だ
《液鋼の塗膜》との組み合わせで相手のパーマネントをアーティファクト化することで土地除去も可能になるなど侮れない能力となっている
-2能力も強力で、追放されてしまったアーティファクトを再利用できるのは有用(統率者戦にゲームの外部は存在しないため、好きなアーティファクトを持ってくるといった芸当は不可能)
相手の追放除去を受けてしまった自分のマナ・アーティファクトだけではなく、《石の脳》など自身をコストで追放する必要があるアーティファクトなども再利用できる
と相手のアーティファクトを封じつつこちらのアーティファクトを活用しやすくしてくれるプレインズウォーカーなのだが、当然相手も同じことを考えてくるのが統率者戦の怖い所
マナ加速をアーティファクトに頼っているコジレックデッキでこのカードを相手に使われると著しく動きが制限されてしまうのだ
無色のプレインズウォーカー除去呪文も少ないため、出されてしまったら他の対戦相手が除去してくれるのを祈るしかなくなる
ヘイトを向けられやすいので除去してくれる確率が高いのは幸いだろう
コジレックデッキにとっては最大の友であり最強の敵でもあるカードだ
《ごみ引きずり》
役割:C
防衛を持つが、タップすることで墓地のカードを1枚山札に戻せるアーティファクト
墓地対策や墓地回収をしたいのであればもっと軽いアーティファクトを使えば良いのでクリーチャーであることを活かしたいが、その場合防衛が足を引っ張るだろう
4マナでタフネス6なのは壁としてそこそこ優秀ではあるものの、コジレックデッキにおいて4マナ支払うのであれば他の有用なアーティファクトを出したい所だ
総じて能力が控えめで採用する強い理由がないカードと言えるだろう
《ギルドパクトの印章》
役割:C
色を2色選び、その色が含まれているならその呪文を軽減できるアーティファクト
テキストが少しややこしいが、例えば赤と黒を宣言した場合
(1)(赤)の呪文:(赤)に
(2)(黒)の呪文:(1)(黒)に
(3)(赤)(黒):(1)(赤)(黒)に
のように宣言した色が含まれている呪文を軽減してくれるアーティファクトとなっている
と、ここまで書いた上でお察しであろうがこのカードは無色デッキにおいて何の役割も果たさないのである
5マナという重さもあって採用する理由はないだろう
《パルンズの剣》
役割:B
装備クリーチャーがタップ状態かアンタップ状態かで自分のクリーチャーが受ける修正が変わる装備品
装備クリーチャーがタップされていると自分のタップされているクリーチャーのパワーが上がるため、一斉攻撃した時の打点を引き上げることが出来
アンタップ状態では自分のアンタップ状態であるクリーチャーのタフネスが上がるためブロックしやすくなる、といったように攻防一体の使い方が可能となっており、マナを支払えば装備クリーチャーをタップまたはアンタップできるので状況に応じて攻めと守りを上手に切り替えていける装備品となっている
しかしこのカードは特性上クリーチャーを大量に並べれば並べるほどメリットが大きくなるため
あまり盤面にクリーチャーを並べないコジレックデッキとは少し噛み合いが悪いだろう
弱いカードではないのだが、デッキとの相性が悪い1枚と言える
《幻術師の篭手》
役割:C
マナ能力でない起動型能力をコピーする装備品
主力となるエルドラージ達は基本的に誘発型能力を持っているためこのカードを装備しても無用の長物となりやすい
《多いなる歪み、コジレック》は起動型能力を持っているが、打ち消し能力なのでコピーしてもあまり意味がないだろう
となると他の起動型能力持ち無色クリーチャーに装備する事になるのだが、コジレックデッキで採用されるクリーチャーはその殆どが誘発型能力持ちであり、マナ能力をコピーできないのでマナを生み出すクリーチャーに装備しても意味はない…とあまり上手く噛み合わない
強力なのだがコジレックデッキとは相性が悪く、採用する理由は薄いだろう
《彩色の灯籠》
役割:C
自分の土地から好きな色のマナを生み出せるようになるアーティファクト
多色デッキにとっては色拘束を無視できるようになる為垂涎もののカードになるが、コジレックデッキでは色マナが生み出せるようになったところで最初から無色カードしか唱えない故どんな色のマナが出ようと意味はない
一応《ウギンの目》などのマナを生み出さない土地からマナを生み出せるようになるためそれらと組み合わせると強力だ
ただし競合相手として土地の枠で採用できるアーボーグやヤヴィマヤが存在するため、採用するのであればマナ・アーティファクトであることを活かしたい
《最下層民の盾》
役割:C
自分が受けるダメージをすべて装備クリーチャーに身代わりさせる装備品
エルドラージ達はタフネスが高いため実質的にライフが8~10程増えることになるだろう
対戦相手からタコ殴りにされやすいコジレックデッキで自分のライフを守れるのはありがたい
あらゆるダメージを軽減するため《魔力の墓所》で裏が出ても安心だ
また破壊不能持ちのクリーチャーに装備すれば実質的にあらゆるダメージを無効化出来るようになる為非常に強力なコンボとなる
相手に追放やバウンス手段が無かったり、ライフルーズやライブラリアウトやエクストラウィンによる勝ち筋以外がない場合ほぼ勝利は確定だこうやって列挙すると抜け穴多いな?ただしネックとなるのはやはりその重さ、唱えるのに5マナ装備に3マナとなかなかのマナコストを要求してくる
場面によってはこのカードを使っている暇がない事もあるだろう
敗北回避を目的とするのであれば場に出すだけともっと手軽な《白金の天使》などが存在するのも大きい
とはいえ上手く活用すればかなり役立つカードとなるため、使いこなす自信があれば採用してもよいだろう
《瓶詰めの回廊》
役割:C
対戦相手のターン中自分の手札をすべて追放するアーティファクト
一見すると何をするカードなのか察しづらいだろうが、要は相手の手札干渉カードから自分の手札を守れるアーティファクトである
手札を捨てさせるカードや能力は殆どの場合相手ターンに使われるため、捨てる手札が存在しなければそれらの影響も受けない、という算段である
手札が戻ってくる時に1ドローする効果も持っているため、ハンデスを封じつつ手札を増強できるのは悪くない効果に見えるだろう
しかし相手ターンに手札を投げ捨てるということは相手ターンでの対抗手段を自ら手放す、ということを意味する
インスタント呪文や《大いなる歪み、コジレック》の打ち消し効果など強力な効果を封じてしまうのはコジレックデッキにとってかなりの痛手となる
アーティファクト除去の多い統率者戦において「このカードが除去されてしまうと追放した手札が帰ってこない」というのも見逃せない
統率者戦におけるハンデスの採用率が低いのも相まって、メリットよりデメリットのほうが大きくのしかかってしまうカードだろう
《航海者の杖》
役割:C
2マナ支払い生贄に捧げることでクリーチャー1体を終了ステップまで追放するアーティファクト
追放するクリーチャーは自分相手を問わないので様々な使い方が可能だが
コジレックデッキで登場時能力を持つクリーチャーはあまり採用されないので基本的に相手のクリーチャーに対して使うことになるだろう
好きなタイミングで使用できるため相手のコンボを阻止したり、トークンを追放して完全除去にするなど小回りは効くものの、そうなると使い切りなのが運用上のネックになるだろうか
軽いものの用途が限られるため、あまり採用する強い理由は見当たらない1枚だ
《護民官のサーベル》
役割:B(?)
装備クリーチャーが持つ色1色につきパワーが1上がる装備品
ダブルマスターズ2022にも再録されたため詳しい解説はそちらに譲るが
色を持たないコジレック達に装備しても意味がない装備品なので採用する価値はないだろう
《門の巨像》
役割:Cもん!
自分の門の数だけコスト軽減でき、ブロック制限と自力で山札に戻る能力を持つアーティファクト・クリーチャー
こちらも以前レビューしたため詳細は割愛するが
コジレックデッキと門の相性はあまり良くないため、このカードを入れる枠はないだろう
《雲石の工芸品》
役割:C
アーティファクトでないパーマネントが場に出ると、それと同じタイプの自分のパーマネントを手札に戻せるアーティファクト
アーティファクトでは誘発しないのでアーティファクトを大量に採用するコジレックデッキではあまり効果を使う機会はないだろう
とはいえ、「唱えた時」の効果を持つエルドラージを再利用出来るのは有用だ
コジレックデッキでは無限マナを生み出せるギミックを採用することも多く、無限マナ状態からエルドラージAを唱えてエルドラージBを戻し、エルドラージBを唱えてエルドラージAを戻し…といった無限ループコンボも可能
コジレック2種類をグルグル回して無限ドローしつつウラモグ2種類をグルグル回すことで相手の盤面を更地にすることも可能で
対戦相手は背景ストーリーのようにエルドラージ・タイタンによる蹂躙を体験することになるだろう気分はゼンディカー人だ!ハマった時の爆発力はあるが、運よく引けて場に出せたとしても効果を使える機会は少ないため採用には慎重になったほうが良いだろう
とまあ
とはいえそう都合よく無限マナを生み出せるとも限らず、このアーティファクト自体は場に出た時に何もしない上
効果を使うと壁役も減らしてしまう…と運用の難しいカードだ
《静かな隠し矢》
役割:C
4マナ支払い生贄に捧げることでクリーチャー1体に3点のダメージを与えるアーティファクト
色拘束がないとはいえ4マナも支払って3点ダメージはあまりにもしょっぱすぎる
クリーチャーにしか飛ばせないため相手を倒しきれない時のダメ押しにも使えず使い勝手は悪い
小型除去用に無理やり採用するにしても《銀弾》などの上位互換が存在するためなおさらこのカードの採用意義は薄いだろう
おわりに
ラヴニカは多色にフォーカスを当てた次元になるためどうしても無色カードの数が少なくなり、コジレックデッキに有用な再録カードは少ない
しかし《大いなる創造者、カーン》など光るものはあるので
それらが手に入りやすくなるのは個人的にも嬉しい限りだ
それでは次回「カルロフ邸殺人事件」カードレビューでお会いしよう
2023/12/14「初心者にオススメの統率者はコジレック!」の中の人
画像引用元:WotC公式サイト「ラヴニカ・リマスター」カードイメージギャラリー
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