コジレック的「イクサラン:失われし洞窟」新規・再録カードレビュー(前編)
初心者にオススメの統率者はコジレック!
はじめに
初心者にオススメの統率者はコジレック!(挨拶)
先日MtG最新弾となる「イクサラン:失われし洞窟」の全カードプレビューが行われた
吸血鬼・海賊・恐竜・マーフォークと人気の部族がフィーチャーされる人気の高い次元であるイクサランであるが
今回もコジレックデッキとの相性に焦点を絞って新カード立ちを評価していこうと思う
※この記事はある程度MtGに明るい方向けに書いています
分からない用語などがありましたらMtGwikiなどを参考にしていただけると幸いです
カードの評価基準はこちらの記事を参照して下さい
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《うろつく玉座》
役割:C
クリーチャータイプを1つ選択し、そのクリーチャーの誘発型能力をもう1回誘発させるアーティファクト・クリーチャー
《パンハモニコン》の能力適用範囲をちょっと変えたようなクリーチャーであり
それと違って既に場にいるクリーチャーの誘発能力も追加で誘発させてくれるのは強力
一部のエルドラージ達は滅殺という強力な除去能力を持っており、これは誘発型能力に分類されるため攻撃のたびに相手のパーマネントをかなり減らすことが可能となる
特にこのカードと相性がいいのはエルドラージ・タイタンが一角《ウラモグ》だろう
《無限に廻るもの》の方であれば攻撃するたびに滅殺4がニ回起動、防御プレイヤーのパーマネントを8枚消し飛ばし
《絶え間ない飢餓》の方であれば攻撃するたびに攻撃された側は山札を40枚も追放されてしまう
しかしクリーチャーになってしまったのは大きなデメリットだ、護法があるため比較的除去されにくくはあるものの統率者戦では全体火力や全体除去に巻き込まれてしまうことも多いだろう
とはいえ上述した通りエルドラージとの相性はかなり良いので彼らを多めに採用したデッキであれば枠を割いてみるのもいいだろう
ところで君ゼルダの伝説にいませんでした?
《コンパスのノーム》
役割:C
場に出た時基本土地もしくは洞窟を山札の一番上に置くアーティファクト・クリーチャー
今回フィーチャーされている「洞窟」のタイプを持つ土地のサポートであるが、2マナという軽さを鑑みても即手札に加えられないのは使いづらさが目立つ
無色デッキで使える有用な洞窟も少ないので、わざわざこのカードを入れる理由は今はまだ薄いだろう、今後超強力な無色の洞窟が出てきた場合は入るかもしれない他のサーチ手段積むだろうけど
ちなみに洞窟なのに洞窟ではないので《魂の洞窟》はサーチできない、残念
《タリアンの魂断ち》
役割:B
装備クリーチャーに警戒を与え、アーティファクトやクリーチャーが場から墓地に置かれるたびに装備クリーチャーに+1/+1カウンターを置く装備品
サクリファイス系のデッキならシステムクリーチャーがモリモリ強くなるのだが、コジレックデッキでは軽さを考慮しても使いづらさが目立つ
コジレックデッキにおいて場にいるクリーチャーやアーティファクトは基本的に墓地に落ちてほしくないもののため、それらを積極的に墓地に落とすといった活用方法はかみ合わない
強化を+1/+1カウンターという形で行うのでこれ自体が除去されてもクリーチャーは強化されたままなのはメリットなのだが…
総じてコンボデッキ用であり、ただ単純にデッキに入れても活躍できないカードだろう
《三重の稲妻巨人》
役割:C
+1/+1カウンターが3つ置かれた状態で場に出る上、場に出た時か攻撃する度にパワー分に等しい数の1/1ノーム・アーティファクト・クリーチャー・トークンを生成するアーティファクト・クリーチャー
アーティファクトを生贄に捧げれば自身を強化する能力もある
場に出た時点では3/3と中・終盤に出すクリーチャーとしてはかなり貧弱
大量のマナとアーティファクトを用意できれば際限なくパワーを上昇させ毎ターン大量のクリーチャーを生成し続ける事ができるのだが、耐性の類も持っていないため着地した瞬間火力呪文1~2枚であっさり除去されてしまうことも多いだろう
能力は面白いのだがいかんせん7マナという重さがネック
コジレックデッキでこのカードのために7マナも支払うのであればマナ・アーティファクト2~3枚並べたほうがいいだろう
《内なる太陽、チミル》
役割:C
自分の呪文が打ち消されなくなり、終了ステップの開始時に発見5を行うアーティファクト
発見は今回初登場の新能力であり、指定された数値以下のマナ総量を持つ土地以外のカードが出るまで山札を上から追放していき、コストを支払わずに唱えるか手札に加えた後追放したカードを山札に戻すという、MtGに存在する「続唱」を調整したような能力となっている
6マナという重さの割に出てすぐメリットが得られない点は無視できないが
コジレックデッキに入る5マナのカードは主にマナ・アーティファクトであり、それらを毎ターンコンスタントに増やしていけるのは有り難い
大型呪文の多いコジレックデッキにおいてそれらが打ち消されなくなるのも嬉しい能力だ
メリットデメリットがはっきりしているカードなので投入する際はよく検討の上、慎重に行いたい
《剣客の鞭》
役割:B・C
装備クリーチャーに到達と「アーティファクトかクリーチャーをタップ」する「発見10を行う」という2つの能力を付与する装備品
到達もタップ能力も用途が限定的で使いづらく、発見10は8マナというコストの重さの割に運要素が強く絡むため軽いカードが多いコジレックデッキではコストの払い損になる可能性が高い
複数ある能力のすべてがコジレックデッキにおいて使い辛いという悲しみを背負っているので、使いたいのであればほかのデッキで活用方法を見出してみよう
《千年暦》
役割:C
アンタップ・ステップ時にアンタップしたパーマネントの数と同じ時間カウンターが乗り、このカードをタップすれば時間カウンターを倍にできるアーティファクト
1000個カウンターが溜まった時に各対戦相手は1000点のライフを失うため、実質的な特殊勝利カードである
一言で言うなら「悠長」
コジレックデッキでは大量のパーマネントを並べるため毎ターン乗るカウンターも多いのだが、カウンターを倍にできるとは流石にターンがかかりすぎる
《通電式キー》などを採用しやすいので1ターンに複数タップ能力を使用出来るなど他のデッキに比べて活用自体はしやすいのだが
このカード自体はカウンターを載せるだけで他は何もしないという点も相まって入れてもハッキリ言って邪魔にしかならないだろう
このカードを活用するのであればサブの勝ち筋として用いずに緑入りの統率者で《倍増の季節》(置くカウンターの数が倍になるエンチャント)や《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》(置くカウンターの数を倍にするクリーチャー)を用い、上述したカードなどのこのカードをアンタップする能力を使用してこのカードによる勝利に特化したデッキを別に作るのが良いだろう
能力の字面が与えるインパクトは大きいのだが、いざ運用するとなると細かい配慮が必要なタイプのカードと言える
《地図作りの相棒》
役割:C
場に出た時に地図トークンを生成するアーティファクト・クリーチャー
地図トークンは今回初登場したトークンで、1マナ払い生贄に捧げることでクリーチャー1体に探検を行わせることができる
探検を行うと山札の上を1枚めくり土地であれば手札に、それ以外であれば探検を行ったクリーチャーに+1/+1カウンターを置いてめくったカードを山札の上に戻すか墓地に置くことができる
探検はコンスタントに行うことでアドバンテージを得ていくタイプの能力なので1度しか行えないこのカードをピン差ししてもあまり大きなメリットは得られないだろう
探検を行うことを主体にするデッキでも他のカードのほうが優先されると考えられるたぶんリミテッド用のコモンだし…
《埋もれた宝物》
役割:A・C
生贄に捧げることでマナを生成し、墓地から追放することで発見5を行うアーティファクト
宝物であるが故に自分から墓地に行ってくれるので後者の発見能力を起動しやすいのはメリットだが、前述のとおりコジレックデッキに入るような5マナ以下のカードはマナ・アーティファクトがほとんどであり、このカードを入れる枠があれば最初からそのようなカードを入れてしまえばいいのである
手札にカードがなくても使用でき、運次第では有用なカードを場に出せるという可能性はあるものの、他に優先するべきカードがあるだろう
《大いなる扉、マツァラントリ/中心核》
役割:A・C
タップするたびにカードを1枚引き1枚捨てる能力と、条件を満たした時に4マナ支払うことで変身するアーティファクト
変身後は土地になり、好きな色のマナを墓地にあるパーマネントの枚数分生み出せるようになる
土地1枚から大量にマナを生み出せるようになるためコジレックデッキでは有難い能力なのだが、変身条件が少し満たしにくい印象だ
ルーティング能力を持っているため自発的に墓地にカードを溜められるものの、コジレックデッキでは「土地」「クリーチャー」「アーティファクト」の3種類が大半を占めるため4種類目を墓地に落とすのはなかなか難しい
上記3種の次に採用されるのはプレインズウォーカーなのだが、コジレックデッキで採用されるプレインズウォーカーはどれも強力なものが多く墓地に落とすよりなるべく場に出しておきたい
それを逆手にとり、墓地に3種類のパーマネントがある状態で「プレインズウォーカーを除去するとマツァラントリが変身してしまう」という状況を作り出すのも面白いだろう 殆どの場合PW除去した方がいいよねその場面ただし注意点として裏返しにした後で墓地からカードが無くなってしまうとマナが生み出せなくなってしまうことを覚えておきたい
相手の墓地対策カードはもちろんこちらの《真実の解体者、コジレック》の効果などでも起こりうる盤面のため気を付けよう
運用には慎重さが求められるため、投入・使用はよく考えてから行いたい
《太陽鳥の権威/太陽鳥の彫像》
役割:A・C
場に出た時はマナを生み出すだけだが、作成を行うことでアーティファクト・クリーチャーになり生み出せるマナの量も増えるアーティファクト
作成は今回初登場の能力で、場と墓地から指定された条件のカードを追放することでカードを変身させることができる能力だ
裏面のクリーチャーになると作成時に追放したカードの色を参照し、それらの色と同じ色のマナを生み出せるようになり、色の数に等しいP/Tを持つようになる
ここまで書いてうっすら察している人もいるだろうが、コジレックデッキでこのカードを変身させると鳥が即死する
ご存じのとおり無色は「無色という色」なのではなく「色がない」という扱いのため色の数としてカウントされない
そのためこのアーティファクトを変身させてもパワーもタフネスも0になりすぐに墓地に送られてしまう
ではひっくり返さなければ…となるがそうなると単なる3マナのマナ・アーティファクトなので他に入れたいカードが幾らでもある
多色デッキで輝くカードなのでコジレックデッキでの運用は諦めよう
《宝物の地図/宝物の入り江》
役割:A・C
1マナ支払いタップすることで占術を行い、3回行うと宝物を3つ生み出して変身するアーティファクト
イクサランからの再録となるカード、変身さえすれば実質的には4マナの加速になるので一気にコジレックが唱えやすくなる
変身後は余った宝物をドローに変換できるようにもなるので、マナが十分生み出せる状態ならば変身時に生み出したトークンは手札補充のために使おう
変身するのに時間がかかるためなるべく序盤に引くことを祈ろう、逆に初手でこのカードを引けていればラッキーだ
このカードを活用するなら他にも宝物トークンを生成できるカードを入れておくと運用しやすくなるため、投入する際は宝物を基本とした構築にしてみるのも面白いかもしれない
《暴走トロッコ》
役割:A・C
攻撃するたびに宝物を生成する機体
過去の記事で再三述べてきたがコジレックデッキと機体の相性は悪い
搭乗1のため適当なクリーチャー・トークンを載せて突撃させるのも悪くないが、いかんせん攻撃という手段をとっているせいで返り討ちされるリスクがあり、安定したマナ供給手段を求めるのであればこのカードを運用するより最初から3マナのマナ・アーティファクトを採用したほうがいいだろう
《歩く彫像の攪乱者》
役割:C
攻撃する度に対戦相手の墓地にあるカードを1枚追放するアーティファクト・クリーチャー
相手の墓地を追放したいのであればもっと軽くお手軽なカードが存在する上、攻撃する度に追放するため出してすぐに使えないのが痛い
能力のわりに4マナと重く3/4という頼りないスタッツとも相まってこのカードの強みと言えるものはコジレックデッキでは見いだせないのが現状だ
《浮遊石の巡礼者》
役割:C
飛行と護法2を持ち、2マナ支払うことで墓地のカードを山札に戻せるアーティファクト・クリーチャー
上のカードと違って自分の墓地にあるカードを回収できる上にマナさえ払えば何度でも使える…と墓地対策としての使い勝手は上がっているのだが、マナの方も5マナとしっかり重くなっており全体的に見ると悪化してしまっている
タフネス5に護法2と除去されづらくはなっており、飛行に弱いコジレックデッキで大抵の飛行クリーチャーを受け止められる壁としての運用も可能ではあるが、5マナも支払ってやることか?飛行対策するより別のカード入れた方がいいのでは?といった疑問は出てしまう
次回に続く
2023/11/04「初心者にオススメの統率者はコジレック!」の中の人
2023/11/05 一部能力解釈に間違いがあったので訂正
画像引用元:WotC公式サイト「イクサラン:失われし洞窟」カードイメージギャラリー
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