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スポーツアナリストの現在地
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昨日、東京スポーツレクリエーション専門学校に伺い、スポーツ アナリストを育成しているスポーツ科学科の学科長とお話させていただきました。
野球界におけるスポーツアナリストの役割
近年、野球界ではデータ分析の重要性が急速に高まっています。一昔前は一部のチームや選手の経験や監督がデータを重視した戦略や指導を行なっていましたが、多くが勘や経験値が主でチーム戦略を決める際の指針となっていました。現在では「データドリブン」と呼ばれるようにデータを重視そいたアプローチが主流になりつつあります。スポーツアナリストはこの変革の中心に位置し、チームのパフォーマンスを最適化するためのデータ収集や解析を行います。
具体的には、バッターの打撃フォームやピッチャーの球種・球速、さらには守備位置などのデータを集め、次の試合でどう戦うべきかを提案する役割を担っています。また、選手個々のデータをもとに、トレーニングやリハビリの計画を立てることもアナリストの仕事の一部です。
RapsodoやTrackmanが出てきた頃は打者であれば打球の質や方向、投手であれば球質の制球力などがわかるというものでしたが、最近ではさらに高度な分析が行われています。
打撃や投球フォームを分析し、その選手の動きの中の課題をなどもデータとして可視化できるようになってきました。
野球界におけるスポーツアナリストの現在地
現代のプロ野球チームは、戦略の策定や試合中の意思決定において、データ分析を活用するチームが多くなっています。MLB(メジャーリーグ)では「セイバーメトリクス」と呼ばれる統計学的分析手法が普及し、選手のパフォーマンスを数値で評価することが一般的です。これにより、従来のスカウティングやコーチングの限界を超えた、データに基づいた合理的な判断が可能となりました。
日本のプロ野球においても、スポーツアナリストの存在感は増しています。NPB(日本プロ野球)の多くのチームが専門のアナリストを雇用しており、選手のフィジカルデータや試合の詳細な解析結果をチーム戦略に反映させています。特に試合中のピッチングの配球や、守備位置のシフトは、アナリストの助言をもとに決められることが多くなっています。
野球界におけるスポーツアナリストの未来
今後、スポーツアナリストの役割はさらに重要になっていくでしょう。その一因として、テクノロジーの進化があります。AI(人工知能)やビッグデータ解析技術の進歩により、選手のパフォーマンスを予測する精度が格段に向上し、リアルタイムでの戦術的な調整もより迅速に行えるようになると考えられます。
また、ファンの観戦体験においてもスポーツアナリストのデータが活用される機会が増えるでしょう。データビジュアライゼーション技術を駆使して、観客に対して試合の戦略や選手のパフォーマンスを分かりやすく伝えることが可能です。これにより、ファンはより深い視点で試合を楽しむことができるようになります。
学校教育との連携
スポーツアナリストの育成には、専門的な知識と技術が求められます。東京スポーツレクリエーション専門学校のスポーツ科学科のように、スポーツアナリストを育成する教育機関は今後も増えていくことでしょう。これらの学校では、統計学、データ解析、プログラミング、スポーツ科学など、アナリストとして必要なスキルを学び、プロ野球界をはじめとするさまざまなスポーツ分野で活躍できる人材を輩出しています。
まとめ
野球界におけるスポーツアナリストの役割は、データ主導型の戦略を構築する上で不可欠なものとなりつつあります。現代の野球では、データを活用した科学的なアプローチが勝利に直結することが証明されており、今後もアナリストの重要性は増していくでしょう。テクノロジーの進化や教育機関のサポートにより、次世代のアナリストがさらに高度なスキルを持って登場することが期待されます。
コマンドクラブの取り組み
コマンドクラブでは投球フォームの解析を行なっています。
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また解析データを元にフォームをグラフで可視化し指導しています。
目標とする投手と何が違うのか比較することで自分の課題を見つけていきます。
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