多機能型コワーキングスペースを寺子屋として使う理由(わけ)
■自営業の歴史とその変化
昭和初期には多くの親が自営業を営んでいました。近所で友達の親や大人が多く従業員ではなく、オーナーとして働いていました。 大工、植木屋、八百屋、魚屋、農家、漁師、散髪屋、花屋、ラーメン屋、酒屋、電気屋、家具屋、不動産屋など様々な業種がありました。
もちろん親が企業の会社員もいたのですが、周りの友達の親が、自営業だったのです。
グラフを見てください。
■労働形態の統計データ
また、全国のデータなので、東京などの大企業が集まっているところ以外は、おそらくもっと比率は高かったと思います。
つまり、自分の両親や親戚だけでなく、同級生の親たちは、ほぼ自営業と言ってもおかしくない状態でした。
■自営業者の減少とその影響
農林+自営の合計が
1970年 34.0%
1990年 22.4%
2010年 13.8%
と自営業者の比率は急激に減少しています
仕事=就職に変わってきて、
就職するためには、いい大学に入学する。
いい大学に入るためには、良い高校に行くこと
1次産業から、2次産業である高度経済成長期に
メーカーの工場が増えたためでしょう。
つまり働き方が、雇われるに変わったということです。
■大企業就職の文化とその限界
雇われるとなると、大きな会社で安心して、働けて、給料が高い会社に就職を目指す。
親もそのレールの上を歩いてきたので、子どもたちにも、そんな仕事を選ばせている。
大きな会社に入ることでもちろんいろいろなメリットもあるでしょう。
ただその道しか知らないのは本当にもったいないのではないかと思います。
自分で好きなことを仕事にする。親の家業を次ぐ。そこに面白みを感じるってことが少なくなってきていのだと思います。
■子どもたちの職業観への影響
子供であろうと大人であろうと見える範囲が社会の大きさです。
大人になると、行動範囲も付き合う人も知識も広がるので、必然的に大きな社会として捉えることができます。
子供は、行動範囲も狭いし、そこで合う人も限られているので、
昔は、近所で働いている大人がたくさんいたので、
そこでこんなおいちゃんになりたいとか、こんなおばちゃんになりたい。というのがあったでしょう。
確かに知らない職は知らないままなので、狭い範囲の働いているしか見ないということもあると思います。
■教育と親の職業観の重要性
ただ、会社員が殆どになると、こんな事が起きてきます。
会社も守秘義務や企業秘密など、セキュリティー的に会社に子どもたちを呼ぶことも難しく(見学会などを行っている会社もありますが)、また、自宅から離れていて気軽に覗くこともできません。
でそんなお父さんやお母さんの働いている姿も見ることなく、
夜に「疲れたー」と帰って来る親を見ることしかできないとなると、
親=大人は、仕事をするとつかれる。いやいや仕事をしているんだ。
僕たちの宿題みたいなものなのか、宿題を我慢してやっても、お給料は出ないけど
大人は、我慢して仕事をしたら、お金もらえていいなぁ~ということになる。
お父さんのお給料で、みんな食べて行けているんだからと言われても、
楽しんで働いているのか、嬉しそうに働いているのかをみれず。
家に帰ってきて疲れてゴロンとしているお父さんを見ていると
やっぱり 仕事=キツイ お金をもらうために我慢して働いていると思っているので、
我慢料で給料をもらっている思っても仕方がないと思います。
つまり、今の若い子が、仕事は我慢してするものであって、夢を持ったり、楽しんで仕事をしたり、働くことで幸せを感じないとはこのことではないかと。。。
子どもたちが自らのキャリアについて考える際に、身近な大人たちの働き方が大きな影響を与えることは明らかです。さまざまな働き方をする大人と接する機会があれば、ますます子どもたちのチャンスも広がるでしょう。
■新宮CoCoスクエアでの寺子屋スペースの導入
そこで、新宮CoCoスクエアでは、子どもたちが集まる場所として、寺子屋スペースの設置を検討しています。利用時間は16時から18時です(仮)。
■寺子屋の教育方針
プレイスペースや学習塾と異なり、寺子屋にする理由はいくつかあります。
まず第一に、子ども同士が互いに教え合う文化を醸成したいからです。わからないことをその場で解決できるよう、お互いに相談し合い、一緒に学ぶことは、社会人にとっても必要なスキルです。このようなスキルを子どもたちが身につける環境を提供したいと考えています。
■世代間交流の促進
そうもともと寺子屋は、教師が子どもたちに一斉に教えるのではなく、年長者が年少者の勉強を見てあげたり、得意な子が不得手な子に教えてあげたりしていました。もちろん最終的にわからなければ、寺子屋の先生に聞いていたのです。
また、学生がボランティアで教えに来たり、仕事をリタイヤした先生にも、ぜひ協力してほしいと思っています。
■子どもたちのキャリア教育
さらに、この子どもたちの周りや近くの部屋では、週2正社員や個人事業主などが仕事をやっている姿を間近で感じてほしいのです。それこそキャリア教育だと思っています。
これにより、子どもたちが多様な働き方を実際に見て学ぶことができるのです。
■地域社会との連携
異なる世代との交流は、基礎的な教養や礼儀を身につけることにも役立ちます。核家族化が進み、親や学校の先生以外の大人との接触頻度を増やし、祖父母と離れて生活する子どもが多いなか、高齢者とも触れ合う機会が増えれば、地域社会との結びつきを強め、人々が支え合いながら生活していることを実感できるでしょう。
このように、多機能型コワーキングスペースを利用することで、子どもたちにとって多様な働き方や生き方を知る機会を提供することが可能です。それが寺子屋スペース設置の大きな目的です。
新宮ココスクエア クラウドファンディング中
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