機嫌の語源について調べてみた
もともとは、「譏嫌」と書きます。仏教用語です。
言葉の意味は、譏=そしる、嫌=きらう。
そしりきわれること
もともとは、
「息世譏嫌戒(そくせきげんかい)」という戒律の言葉で、世間からお坊さんが機嫌を悪く思われることをや(息)めさせる戒めだったとのこと。
一般の人の布施に頼って生きているお坊さんたち、
つまり、一般人に嫌われるそしられると布施はいただけません。したがって生きてはいけませんし修行もできません。
だから、一般の人に機嫌を悪くされないようにと生まれた言葉です。
お坊さんたちは、修行に専念し、一般の方に嫌われないように
「酒を飲まないこと」やニラ・ニンニク・玉ねぎなどの「五葷を食べないこと」とされています。
つまり酒を飲んで飲みすぎて、周りに迷惑をかける事や、
ニラやニンニクを体に取ることで、色に狂ったり、匂いの強い臭気を周りの人に撒き散らさないために慎みなさいということです。
とくにニラ・ニンニク・ネギなどは、他の野菜と比べて、刺激が強く、色欲や怒りの心などが刺激され助長されるとされています。
それ自体は悪くはないのですが、結果として酔ってだらしなくなったり、あるいは臭気で坐禅の妨げとなったり、色に狂ったりするような間接的な悪行も未然に防いだのです。
ようするに不愉快な思われ方をしないための慎み、それが「譏嫌」の戒めだったのです。
つまり、機嫌とは嫌われないようにすることだったと。
そこから派生して、相手の表情や態度に現れる気分のよしあし。快・不快などの感情を表すようになりました。
ご機嫌いかが?とか、の安否を尋ねる言葉としても、使われるようになりました。
さて、現在の機嫌ですが、
上司の機嫌を取るためや、親の機嫌を伺いながら、行動するとか、対応するとか、疲れませんか?
子供の機嫌を取ったり、友人の機嫌を取ったりなど、そのために自分の機嫌が悪くなる。。。
自分が機嫌よく生活するために場を整えて、自分の機嫌がいいように、行動する事を第一に考えてはどうでしょうか?
もちろん自分が気持ちがいいということは、周りも機嫌が良くないと始まりません。
しかし、周りの機嫌ばかりに気にしていると疲れますよ。
自分の機嫌を自分で取るために、相手の機嫌をとったほうが、自分に戻ってくる感覚もあるかもしれません。
妻や夫の機嫌を損なわないようにビクビクしながら結婚生活をしている人はいませんか?
まずは自分の機嫌整えましょう。そのために、周りに気を使うという手順で考えてみるといいかもしれませんね。第一は自分の機嫌です。
それでは“ご機嫌よう!さようなら”
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