ほぼ漫画業界コラム181【人を育てるということ】

私はサラリーマン時代からずっと、いつも優秀な後輩に助けられてきました。 どこに行っても、たまたま3、4人ほど優秀な後輩がいて、その人たちがさらに超優秀な後輩になって成長する過程で、事業がスケールしていくのです。今もそんな感じで、弊社は3人の編集長が奇跡的な仕事をして、業績を上げています。

私は、自分が人を育てられる人間だと思っていました。

元々優秀な彼らは、私と一緒に仕事をすると、自然と私のやり方やロジック、長所を自分のものに取り込んでいくタイプの人たちだったのです。

しかし、今回初めて、社会人経験の全くない新入社員を採用し、育てるということに挑戦してみました。20歳の男女2人。私から見たら子供です。自分の娘とあまり変わりません。

周りからは「大丈夫か」と言われましたが、私は大丈夫だと思いました。編集者なんて大した仕事じゃない。「文章が書いて挨拶ができて本が読めれば誰でもできる仕事」です」と昔から学んできました。

が、難しいですね。新人教育。特にコミュニケーションが難しい。

コミュニケーションには、自分の考えを理解させることと、相手の話を理解することの二つが必要ですが、それを完璧に行うのはかなりのスピードです。

としては完璧なロジックや筋の通った話をしているつもりなのに、全く理解してもらえない。

一人の新人は、説明を受けたはずの仕事で何度もミスを繰り返し、「忘れていました」「つい間違えました」と言うばかりです。

でも、よく考えてみました。 「本当に忘れてた」のか?「ちょっと間違えた」のか?故の行動だったりすることがございました。

新人は叱られても、説明するのが心配なので「忘れていました」と繰り返していたのです。 ところで、新人には、面倒でもミスした理由をしっかりと私に伝えよう、何度も繰り返して頂きました。こちらにも根気がある作業です。

人を育てるのは難しい。でもこれからは人手不足の時代です。頑張ります。

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