社会人の心理院受験勉強法③(心理用語編その2)
用語説明のまとめは面倒
社会人の心理院受験勉強法②(心理用語編その1)では用語説明問題の分析や勉強法などを述べた。ただそこでもう一つ肝心なことを書いていなかった。用語を200字にどうまとめるか、ということだ。前回の投稿にあるように、出題される用語はある程度は参考書や過去問などを参考に絞ることができる。
では、参考書等にその用語がすべて200字でまとめてくれているか、というとそんなことはない。定番の「河合塾キーワード100」だって100語だ。(というか、そういう参考書があればバカ売れするだろうに)
例えば、「学習性無力感」という頻出用語がある。同じ用語でも参考書(参考サイト)が違うとこれだけ異なる。
上記のように、調べるほどいろいろな説明がある。法律を暗記するわけではないので、参考書の通りに正確に暗記することが目的ではなく、概念を理解して自分の言葉で覚えることが大切だ。なので、最終的に自分用の200字を作成することが必要になる。
ちなみに心理院の勉強法で参考にした書籍によく「心理学事典」が紹介される。個人的には、院試の勉強で事典を参考にしたことはほとんどない。例えば著名な事典で上の「学習性無力感」を引いてみる。
どうだろう。少なくとも私はこの文章を読んで、「なるほど〜」とは思えないし、用語説明のためのこの内容で覚えようとは思わない。そもそも200語にまとめづらい。事典というのは、わかりづらく書くことに長けた人が書くらしい。
用語まとめの参考書・サイト
私が用語をまとめるにあたり、参考にした参考書・サイトは以下の通り。
【書籍】
・心理学キーワード&キーパーソン事典(ナツメ社)
私は基本的にこれを基準にした。ただ、用語によって文字数的に多すぎたり少なかったり、内容が薄かったりするので、そうしたときは下記を参考に補完した。
・公認心理師必携キーワード(学研メディカル秀潤社)
文字数的にいい感じでまとめてくれているのがよい。
【ネット】
・心理学用語の学習
無料でここまでまとめられているのはスゴい。検索もしやすく、ネット系では恐らく一番お世話になった。が、コピペできない仕様になっているのが残念。
・サイエンス.com
・臨床心理学用語事典
・心理学用語集サイコタム
・コトバンク
用語の編集作業はGmail→Word
私はまず、必要と思われる用語をGoogleのGmail の下書きにどんどん書き出し、それを調べたりコピペしたりしながら説明を入力していった。Gmailの文字数は拡張機能の「簡単文字数カウント」を使った。そこである程度まとめたものをWordにコピペして印字した。手書きでまとめる方も多いが、何度も書いたり消したり書き足したりすることは時間的に効率的でないと思い、私は入力・印字を選んだ。
情報カード(コクヨB6)に印刷するために、WordのレイアウトをB6横掛け設定にして入力し印字した。情報カードに印字したあとで訂正したくなったら、Word上で修正し、文字数はWordのツール>文字カウントを利用して調整した。
【追記】ChatGPTを使ってみた(2023/3/18)
これまでは上記のようにいろいろな情報から、試行錯誤して自分なりの定義を作り出し、それを頭に入れるようにしてきた。しかしここに来てChatGPTという新しいテクノロジーがこの旧態依然の勉強法を変えていくことになるかもしれない。
ちなみに「学習性無力感について200字以内で述べよ」と尋ねたところ
と文字数オーバーでの回答がきた。提唱者セリグマンに触れてないので、
「学習性無力感について、セリグマンという人名を用いて200字以内で説明せよ」と尋ねてみたところ
と、またも文字数オーバーで回答がきた。上記2つを合わせるといい感じになりそうだ。ChatGPTを使うときは、必ず挿入すべきキーワードを数個指定して回答させるのが良さそう。いずれの文章も上記に紹介した「心理学事典」なんかよりわかりやすいが、強いて言えば、逆にそのためにやや専門色が薄い、ということだろうか。
尋ね方を少し変えるだけで、まったく異なる回答がくるので、是非いろいろと試してみて欲しい。