ド変態万歳論

はじめに断っておくと、この文章で書きたい「ド変態」の中には、電車の中でお尻を触るようなおじさんは、断じて含まれません。

たとえ事情があったとしても周りを不快にさせる、独善的な行為は許されないと思います。

(実際、電車の中でお尻を触る事情って、口に出したらめちゃくちゃ滑稽ですよね。)

そもそもこんなタイトルになってしまったのは、国会議員の杉田水脈さんのせいです。

彼女が「LGBTには生産性がないので税金をかけるべきではない」と読める意見を「新潮45」に寄稿し大炎上、10月号には「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」が掲載され再炎上、批判の中「新潮45」が休刊を決定したというニュースを見たからです。(毎日新聞の記事はこちら

これに関しての意見は長くなるし、専門にしている人から見たら僕なんかが語ることは問題点ばっかりだと思うので、杉田さんには尊敬される大人とは?と心の中で思ったことだけを書いておきます。

本題に戻ります。

ニュースを見て、「変態」という言葉に引っかかった。変態をググるとこのように出てきます。

へんたい【変態】1. もとの姿から変わった形態。転じて、異常な状態。 「―性欲」2. 形態を変えること。

「新潮45」の10月号の文章の中では、1の用例に含まれる変態性欲を他人にぶつける、「痴漢」の権利を主張するような内容が登場しました。

なにが言いたくてその例を出したのか聞きたくなりました。

しかし同時に、僕が常日頃好きだと思っている、何かを熱烈に好きな人たちも、同じ「変態」という言葉で呼ばれる人たちだな、と気付いたのがこの文章を書くきっかけとなりました。

変態という言葉は悪くないんだぞ!人に嫌なことをする奴が悪いんだ!変態、特にド変態は最高だぜ!というのがこの文章の趣旨で、以下はそれ以外特には何も語っていないのでここまで読んでくれれば満足です。

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僕がなぜ、変態と呼ばれる人たちが好きかというと、変態たちがその愛の対象について語る姿が好きだから、ということに尽きる。

好きなものに対してその純粋かつ異常なまでの愛を語る姿は、キュートで情熱的で、とてつもなく魅力的だと感じる。

(居酒屋でベロベロになりながら嫁への愛を語るサラリーマンのおじさんとか最高に好きです。)

あらゆる語彙力を駆使して愛する対象の素晴らしさを語り尽くしたいタイプ、「やばい、マジ最高過ぎるんですけど!!!尊い!!!!!!!」と言った感じで、ほぼ何も言ってないけど愛がとっても伝わってくるタイプ、バーのカウンターで一言「…すごく好きなんだよな。」と呟く、静かに燃えているタイプ、その他色んなタイプがいるがどれも良い。

異常なまでの愛の根源にあるのは「好きだから」というシンプルな気持ち、それ以上でも以下でもない。説明はつかない。

その変態性は、仕事に対して向けられることもあり、社会の中で変態たちは評価されている。

「情熱大陸」や「プロフェッショナル」に出てくるトップランナーたちはだいたい仕事が好きで好きでたまらないある意味変態な人たちで、その姿は多くの人たちの頑張る力の源となっている。

究極の「美」を追求する芸術家や、究極の「用」を追求する職人さんたちの作り出すものには物自体よりもずっと高い価値がつけられる。

異常なまでの彼・彼女らの愛によって世界が回ってると思うと、なんだか楽しい。

ある人の変態性というのはその人の経験によって成り立っているから完全にオリジナルで、人生で積み重ねてきた数え切れないほどの「好き」の結果がいまの行動になっていると思うと、重みも感じる。

だから、変態たちに出会った帰り道は、短編映画を見終わったときのような昂りを感じながら家路を歩くことになる。

その、人生が、行動が、考えが自分の中に取り込まれ、まだ熱を持っているような感覚。その感覚がとても心地いい。


僕は、何かを愛する変態たちが大好きだ。変態は変態であるほど愛が深いのでド変態というのがなお良い。

その愛を深めるために人に嫌な思いをさせない範囲でその愛を爆発させてほしい。

そしてその愛をシェアしてほしい。


恥ずかしいほどまっすぐな目でその愛を語る姿が、最高に好きだから。

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…と言ったように変態に対する愛をこんなにも熱く語ってしまった僕ももちろん変態ということは認めざるを得ません。

でもどうでしょう。ド変態って最高じゃありませんか。愛おしいばかりではないですか。

安心してください、こんな変態を好きというだけの文章を最後まで読んだあなたは、もうすでに立派な変態ですよ。大好きです。


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前回、初めてちゃんと書いたnoteで予想よりたくさんの反応をもらえて嬉しかったので、続けてみようかと思います。
前回のnote 

タイトルで引いてしまった人がこの文章を読んでくれなかったかと思うと残念でなりません。


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Yuto
素直に書きます。出会った人やものが、自分の人生からどう見えるのかを記録しています。