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考えすぎと俯瞰のリズム

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へんなものを見つけて考えて遠くから眺める 整合性と破壊、偏愛と狂気/冷静な神経質
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2018年9月の記事一覧

ド変態万歳論

はじめに断っておくと、この文章で書きたい「ド変態」の中には、電車の中でお尻を触るようなおじさんは、断じて含まれません。 たとえ事情があったとしても周りを不快にさせる、独善的な行為は許されないと思います。 (実際、電車の中でお尻を触る事情って、口に出したらめちゃくちゃ滑稽ですよね。) そもそもこんなタイトルになってしまったのは、国会議員の杉田水脈さんのせいです。 彼女が「LGBTには生産性がないので税金をかけるべきではない」と読める意見を「新潮45」に寄稿し大炎上、10

心の中の「シリウス」

歌の歌詞が聞き取れないバカ耳の僕が、BUMP OF CHICKENの「シリウス」を聴いて、世界の見え方が広がった話です。 ぜひ曲を聴きながら読んでください。 ------------------------------------------------- BUMP OF CHICKEN(以下バンプ)というバンドをご存知だろうか。 代表曲は「天体観測」。 「見えないものを見ようとして 望遠鏡を覗き込んだ」なんていう最高なフレーズをこのバンドは歌う。 中学校1年生

なんか楽しそう、が世界を作る

朝ドラ「半分、青い」の主題歌、星野源の「アイデア」です。理由は読み終わる頃にはわかってもらえると思います。 ----------------------------------------------------------- 飲み会が苦手だ。得意ではない、というのが正確かもしれない。声が低く、通りが悪いのですぐ喉が痛くなるし、ぼーっとした性格のせいでどんどん話においてかれ、ほとんど上の空で飲み会の帰り道を、お酒で重くなった頭を抱えながら歩くことになる。だから、お酒を飲む

先に生きる、ということ

少しテンションは抑えめ、しっとり目な文章です。 僕が中学校で出会った先生たちを紹介します。先生という言葉は「先に生きる」と書きますが、先を生きている人たちに学校という場所で出会えたことにとにかく感謝したいと思っています。 紹介するのは各学年で担任だった3人の先生です。(中学時代もう一人いた担任については長くなりそうなのでまた別の機会に書こうと思っています。) 今回のテーマ曲はH2Oの「想い出がいっぱい」です。 -------------------------------

何かがいなくなる、ということ

今日は法事に行った。父方の祖父の七回忌だった。お墓があるのは東京都のお寺。 雨の降る中親族が集まる。しばらく見ないと皆年を重ねている。職業や年齢、住む場所も異なる11人が祖父のことを想った。(22歳から87歳まで、一番遠い人は岩手からはるばる東京まで来た。)お寺の中の静謐とした空気の中で大切な人のことを大勢で考える時間はとても大切な時間に思えた。 もういない人のことを考えるということは、どういうことなのだろう、と御経を唱えるお坊さんを眺めながら考えていた。不謹慎な話だが

僕はアレルギーのことを嫌いになれない

「え、かわいそう!!」 アレルギーがある事を打ち明ける度に、こう言われてきた。 あとは「アイスが食べられないなんて人生損してる」「え、ヨーグルトもダメなの?」「卵かけご飯食べたことないのか〜」なんてのが定番フレーズ。 こっちは何百回と繰り返したやり取りだからちっとも愉快じゃないけど、毎回新鮮なリアクションをしてもらえるので、鉄板ネタを劇場で何度も何度も繰り返すお笑い芸人もこんな気持ちなのかなあ、なんて考えたりもする。 僕は生の牛乳、生の卵、キウイが食べられない。昔