やさしくなりたい
階段を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に悼させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
本当の優しさってなんだろうなって思った。何かあれば全部助けてあげて、手を差し伸べて困らないように失敗しないようにするのが優しさなのか。時には突き放して社会の厳しさを知る機会を与えるのも本当の意味での優しさだったりするのではないか。優しいって世界で一番簡単で一番奥の深いことだと思った。
学校ってなんのためにあるの??勉強とか友達とか部活動とか、とかとか。色々存在意義はあるけど、それは人それぞれでいいと思った。ただひとつだけ、ただひとつだけ言える確かなことは、、、学校ってのは死なないという絶対条件の下でたくさんの失敗をする場であるということ。失うものが最小になるような環境下でたくさんチャレンジして、たくさん痛い目にあう場であるということ。最近人間が転ぶ姿を見ていない。泣く姿もあまり見なくなった。このままだと無菌室で育てられた軟弱な生物みたいになってしまうと思った。汚いもの危ないものからしか免疫は育たない。痛い、辛い、苦しい思いの分だけ根は深く太く強くなっていくと思った。
なのに、温室で生育管理されているようじゃね。
優は「優しい」と「優れる」って二つの読みができる。なるほど。優しい人は優れているのか。逆に言えば、優れていなければ優しくならないのか。なるほど、世の中ってのは、なかなか残酷らしい。
心震えて泣くのはニンゲンに与えられた天賦のものらしい。他の動物はそうやって泣けない。泣くのはいいことだと思う。行事で泣く奴減ったなと思ったけど、そもそも行事がなくなってるのか。世の中から本気がなくなった。言い訳がしやすくなったよね本当に。逃げやすくなった。
「個性」「多様性」「ダイバーシティ」、、、
ホント便利な言葉がたくさん出てきて良かったな。
ホンモノがなくなっちゃった気がするよ。ホントにさ。
先読みも下手くそになったよね。行動がどのように作用して、どんな結果をもたらすのか考えられなくなっている。一つ先を考えるのがやっと。二つ先なんて天然記念物だよ。
あー。マシュマロ実験やってみたいわ、切実に。
まぁ、どーせ「我慢は良くない」とか「未来じゃなくて今この瞬間が大事なんだ」とか言われるだろうなと思ったけど。
読解力のなさ×自己啓発=無敵の思考。かな。
あー、怖い怖い。
最近増えてきたニキビを指先で転がしてたらなんか虚しくなってきた。
今日はもう寝よう。
明日は雨が降るらしい。