【キョウシュウジャー企画】レンジャーとわたし ~イエローの場合~
こんばんは、コメディアスです。
『仮免戦隊キョウシュウジャー』でヒーローを演じた俳優たちに「戦隊ヒーローとの思い出」を語っていただく本企画。前回はグリーン演じる小山による、戦隊モノの分析が光る記事でしたね。
さて、四回目はイエローを演じた武長慧介の思い出です。今回はどんなお話しなのでしょうか。ぜひお楽しみください。
ちなみに、キョウシュウジャー本編第1話、第2話はコチラ☟
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戦隊ヒーローとわたし(イエロー・武長慧介)
1.はじめに
「仮免戦隊キョウシュウジャー」の公開イベントの一環でこうしたテーマのエッセイを出演者がそれぞれ書くことになったわけだが、存外書くネタがないことに困っている。幼少期の記憶がくっきりしているタイプの人はきっと書きやすいと思うのだが、私の記憶はひどくぼんやりしているからだ。
私が一人っ子で身の回りの刺激が少なかったからなのか、生来ぼんやりした人間だからなのか、心当たりのある理由はいくつかあるが、そのへんはいったん置いときつつ進めたい。
2.戦隊ヒーローとわたし
一番ちゃんと見たのは「未来戦隊タイムレンジャー」だったと思う。時空の壁を乗り越えて戦うタイムレンジャーたちの使命感、そして当時デビューしたての永井大のかっこよさにとにかく痺れていた。みなさんもぜひ「タイムレンジャー 永井大」で検索してみてほしい。私もこの機会に改めてGoogle検索をしてみたが、当時の永井大、相当かっこいい
(ただし、茶髪でいかにも調子に乗っているあんちゃん風なので、正直近くにいたらムカッとするタイプだと思う!いけ好かん)
やはり個別のエピソードについては覚えていない。永井大のことしか覚えていない。
あとは、最終回と最終回の1個前を連続寝坊して見逃し、ギャンギャン泣いていたことだけは、ほんのりと記憶に残っている。当時も今も私は早起きが苦手な性分なので、リアルタイム鑑賞はかなりの苦行だった。録画すればよかったのに…
そんな感じで適度に寝坊を重ねながら「忍風戦隊ハリケンジャー」「爆竜戦隊アバレンジャー」あたりまでは見てた気がする。また、アバレンジャーあたりからは、小学校特有のいつまでも戦隊ヒーローを見ていると馬鹿にされそうなクラスの空気と、見たら確実に喋りたくなるもんな~という己の欲求とのせめぎあいの中でもがきながら、こそこそ観ていた記憶がある。
ファック!日本の同調圧力。
3.戦隊ヒーローとの別れ
小学5年生になり、ついに「●●レンジャーを見たい」という誘惑にも駆られなくなった。周囲の環境の変化が大きく、水泳や中学受験で競い合う友人ができたことが主な要因で、その時期から私の生活の中心は明確に、フィクションのヒーローやドラマの世界から、自分自身の生活へと移り変わっていったように思う。
と、すっかり特撮やアニメ等卒業したような口を叩く私だが、今年27歳になる現在でもいまだに特撮・ロボットモノを系譜を継いだ作品を楽しんでいるし、熱い展開にその都度胸躍らされている。ちなみに、最近もこの年になって初めて「機動戦士ガンダム」を見たし、アニメ版「ULTRAMAN」なんかNetflixで見つけたその日に一気見してしまった。
ちなみに、「ULTRAMAN」は円谷ファンにこそぜひ観てほしい作品なので、この場を借りて強くおすすめしたい。私は常々Season2の公開を待ち遠しく思っているし、漫画版で執筆されたウルトラマンティガ(注)もどうにかアニメに出してくれないものかと定期的に夢想してしまう。
(注)ウルトラマンティガの造形美について
ウルトラマンティガのフォルムの美しさは実に革新的だと思う。ウルトラマンのフォルムはいわゆる「男の子」的な発想でキャラ造形した結果、ゴテゴテ・ごつごつとした突起や装飾で個性を作られがちだが、ウルトラマンティガは初代ウルトラマンへのオマージュが感じられるほどあっさりとした洗練されたフォルムに整えている。本当に今見返しても無駄がない。身体のラインが非常になめらかでハリがあって美しいのだ。そしてベースカラーに初代以降のオーソドックスカラー「赤」「白」そして何より「紫」を配色したところが素晴らしい。高貴な色「紫」、冠位十二階で最上位の色「紫」。戦闘的なイメージがまるでないではないか!これをヒーローの体色にあえて採用するスマートさがたまらない。当時ティガを造形した人々はとんでもないセンスの高さを兼ね備えたチームだったのだろう。また、ウルトラマンティガの胸元には黄色の装飾があったりカラータイマーがついたりしているので、トータル5~6色程度のかなり多彩で攻めた色使いをしているのだが、これが洗練されたフォルムによって下品にならず、むしろ効果的なアクセントとして機能するに至っている。
漫画「ULTRAMAN」がティガに目をつけて登場させてくれたのは本当に素晴らしいことだが、ロボットスーツ演出を施すにあたって本来のフォルムの美しさを若干損ねてしまったきらいがある。この点はやや残念だが、かえって元々の造形の完全さに気づかせてくれたともいえる。何はともあれ、やっぱりすごいよティガ。最高だ。
4.さいごに
今回の執筆を経て、「戦隊ヒーローと私」ではなく「ウルトラマンと私」というテーマであれば、幼少期の記憶が云々…と言い訳がましい前置きをすることなく、サクサクと文章が書けそうな手ごたえを感じた(本稿も結果的におよそ1/3がウルトラマンの話になってしまった)
つまるところ、私は戦隊ヒーロー派ではなく、ウルトラマン派だということがこの度よくわかったので、次回は柳家喬太郎のウルトラマン落語について(機会があれば)記事を書きたいと思う(終)
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